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2019/10/16

東京都目黒区5歳女児虐待死事件その2(母親の第2回公判まで)

***初公判9月3日***
1)女性被告は「間違いありません」と起訴内容を大筋で認めた。

2)検察側は冒頭陳述で、女性被告と夫の男性被告(34)が、亡くなる約1カ月前から女児をほぼ外出させなくしたと指摘。午前4時ごろに起こして息が苦しくなるまで運動させ、1日に汁物1~2杯しか与えない日もあったとしたとのこと。

女児は男性被告から殴られたり、ベランダに立たせられたりする虐待を受け、亡くなる直前には嘔吐を繰り返したが、女性被告が虐待発覚を恐れ、病院に連れて行かなかったとしたとのこと。
死亡時の体重は同年齢の平均の約20キロを8キロ下回る12・2キロだったとのこと。

3)弁護側は「罪の成立は争わないが、男性被告の心理的な支配下にあり逆らえなかった」と述べ、従属的な立場にあったとしたとのこと。女性被告は女児が暴行される場面を直接見ていなかったとしつつ、女児の体のあざを見て「たたくのをやめて」と言ったこともあったが、男性被告から怒られるなどの心理的ドメスティックバイオレンス(DV)を受け、暴行を止められなかったとしたとのこと。

4)起訴状などによると、女性被告は昨年1月下旬ごろから女児に十分な食事を与えず、父親の男性被告による暴行も放置。女児が衰弱していたことを認識しながら、虐待の発覚を恐れて医師の診察を受けさせず、3月2日に低栄養と免疫力低下で引き起こされた肺炎による敗血症で死亡させたとしている

5)冒頭陳述、弁護人「(男性被告は)8歳年上で、何でも知っているあこがれの人でした。結婚して下の子(弟)を妊娠したころから、『子育てができていない』などと説教されるようになりました。説教は連日2~3時間続きました。(女性被告は)自分のために説教してくれているのだと思うようになり、説教を受けた後、『ありがとう』と言うようになりました」とのこと。

弁護人「離婚も考えましたが、何度も言い聞かされるうちに『彼(男性被告)は女児のために説教してくれているんだ』と思うようになりました」とのこと。

弁護側の冒頭陳述の要約
男性被告から友人がたくさんいて、仕事もほぼ決まっていると女性被告は聞いていたが、実際には仕事も決まっていなかった。

離婚を切り出したが、女児を引き取り、男性被告の実子の長男は置いていくと言うと、離婚を否定され長男を捨てる酷い母親と言われ絶望的になった。

その後、女児は部屋に閉じ込められるようになり、日課を強制されるようになる。

その後、女児が食事を受け付けなくなり、嘔吐を繰り返した。病院に連れて行こうとしたら、男性被告がアザが消えてから連れて行くといった。
女児を風呂に入れると、びっくりするほど女児はやせていた。
その後、どんどん女児は弱り、女性被告はずっと女児に添い寝をしていたが、女児は死亡した。

6)通報で自宅に駆け付けた消防隊員が「あばら骨が浮くくらいやせていた。凄惨な事案だった」と証言したとのこと。

証言によると、自宅に着くと、女性被告が女児の心臓マッサージをしていた。女児の背中には複数の傷があり、顔は土色に変色。「数日食べていないだけで、あのようなやせ方にはならないだろうと思った」ととのこと。

7)女児の部屋には大量の貼り紙があった。「あさおきてからすること」と題した紙には「めざましどけいをはやくとめる」「いきがくるしくなるまでうんどうをする」「たいじゅうをはかる」などの“約束事”が多数書かれていたとのこと。5歳児には困難な、かけ算の九九や時計の読み方を練習する約束もあり、中には女児の血痕が残る貼り紙もあったとのこと。

8)遺体の写真を見た小児科医は証人尋問で「病的にやせて骨が目立ち、打撲や傷が多数あった」と述べた。女児は低栄養と免疫力低下で引き起こされた肺炎による敗血症で死亡したとされるとのこと。

***第2回公判9月4日***
1)検察側は女児が生前に「ゆるしてください おねがいします」などとノートやメモ紙に書いた言葉を読み上げたとのこと。

このほか「ぱぱにおべんきょうおしえてもらったのにおれいをいわなかった」「べらんだにたたされた」「ぱぱとままにみせるってきもちでやるぞ えいえいおー」といった言葉もつづられていたとのこと。

2)品川の児相職員の証言によると、昨年2月9日、事前の通知なく訪問した職員に対し、女性被告は「児相の関与はもう終わっている。児相に家庭をめちゃくちゃにされ、(女児は)幼稚園にも行けなくなった」と不満を表明したという。児相職員は女児に会えなかったが、出てきた弟の様子を見て心配ないと考え、「少しずつ関係を作ったほうがよい」と判断し、5分程度で面会を終えたとのこと。

検察側によると、訪問後、女性被告は通信アプリLINEで夫の男性被告(34)に「関わりたくない旨伝えて帰ってもらったけど、マークはされ続けるでしょうね(笑)」と報告。「すみませんね」と返した夫に「いや、女児が悪いんやって(笑)」などと答えていたとのこと。

3)香川県の児童相談所の職員も出廷。女性被告と面接した際に、「女児が『お母さんも男性被告から叩かれている』と話していた」と伝えると、女性被告は「女児がうそをついている。夫から叩かれたことはない。自分が夫を叩くことがあるくらいだ」と話したと証言したとのこと。

こんなところなんですが・・・
冒頭陳述は原文を読んでもらった方が良いと思います。
この記事を書く前に男性被告の判決が懲役13年と知っていますが、これで懲役13年と言うのには、理性で理解できても、感情が受け入れられません。

女児は一瞬で亡くなったわけではないんですよ、長い時間、激しい虐待を受けて、食事制限までされて、やせ細り、治療もされずに殺害されたんですよね。

とりあえず、女性被告の公判の記録なので、男性被告については、男性被告の公判記録の方で書く事にします。
つい、書かずには居られませんでした。

何がこの家庭を壊したのか?健全な家庭ならこの事件は防げたと思います。
とにかく、以後の公判で何がこの家庭を壊したのか?その答えを見つけたいと思います。

参考リンク
東京都目黒区5歳女児虐待死事件
東京都目黒区5歳女児虐待死事件その3(母親の第3回公判まで)

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