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2019/12/12

新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その10(一審無期懲役)

長文注意です。

***第六回公判(11月18日)***
被告人質問
1)弁護人の質問で被告は遺族に対して「身勝手な行動で女の子の命を奪ってしまい、遺族に癒えない思い、不自由な生活をさせ、申し訳ない」と謝罪したとのこと。また、「小学生のころから小さい女の子に性的な興味があった」と証言しているとのこと。
 
「一度好きになった対象を嫌いになるのではなく、小・中・高校生と幅が広くなっていった」と述べたとのこと。
 
2)弁護人から事件当日の行動を質問され、女児を連れ去ったときの様子などを話した一方、「事件が終わってすぐ、事件について忘れてしまった」とも述べ、事件当日の記憶が部分的に無くなっていると主張したとのこと。
 
3)「通学路に人目がないと感じ、今ならさらってわいせつな行為ができると思った」と証言したとのこと。
 
4)被告は、女児が死亡する前のわいせつ行為を否認している。捜査段階で「気絶した女児にわいせつな行為をした」と供述した理由を問われると、解剖結果をもとに取調官から「死亡前のわいせつ行為がある」と指摘されて話を合わせたと説明。「記憶があいまいなまま、『した』と言ってしまった」と述べたとのこと。
 
5)女児に車をぶつける際、頭の中で『やってしまえ』『やめたほうがいい』と相反する2つの声が聞こえたと証言した。
弁護側から「声が聞こえたことを警察に伝えたか」を問われると、「いえ、伝えていません。頭の中で声が聞こえるのは当たり前のこと。みんな、そうだと思っていた」と話したとのこと。
 
6)検察側から「朝から女の子を探していた」などという捜査段階の供述について問われると、「いまの記憶にはありませんが、そのように書かれているのであればそうなのかもしれません」と話したとのこと。
 
7)弁護側から「何分ほど(女児の首を)絞めようと考えたのか」と尋ねられて「抵抗がなくなれば放そうと思った」答えた。被告はさらに「抵抗がなくなった時点で手を放した」とも語ったとのこと。
 
***第七回公判(11月19日)***
被告人質問
1)被告は遺体を線路に放置した行為について「線路の上に置くだけで(対応が)終わるので、一番手っ取り早く、やりやすいと思った」と供述し、証拠の隠滅が狙いではないと主張したとのこと。同時に「(残酷な行為との)意識は薄かった」と述べたとのこと。
 
2)女児の首を相当長く絞めたにもかかわらず「死ぬことはないと思っていた」と殺意を改めて否定したとのこと。
 
3)裁判長から「最低限のつぐないは真実を述べること。話しているのに真実を述べないということはその最低限のつぐないすらもする気がないと見られることは分かりますか?」との質問に被告は「はい」と答えました。さらに裁判長から「これまでの話で訂正したいことがあれば述べてください」と聞かれると被告は「訂正したいと思うことはありません」と答えたとのこと。
 
4)検察官に女の子の首を絞めている間、何を考えていたかと聞かれると被告は「首を絞めている間は特に何か思ったことはありません」と証言。「あわてているか冷静かといえば冷静だったと思います」と述べたとのこと。
 
5)被告は女の子を殺害した後、遺体を車の後部座席に乗せたまま移動し、ネット小説を読むなどしていたとのこと。
検察官に「自分の車の後ろに遺体があることは気になりませんでしたか?」と聞かれると「私は気になっていません」と答えたとのこと。
 
6)被害者遺族の弁護人からの質問で、事件から1年半これまで被害者や遺族に対して謝罪がなかったことについては、「手紙を出そうとしたが、未完成・未熟なままで満足したものが書けなかった」と話した。さらに、医師との面談で「死刑でもいい」と話していた被告。改めて真意を問われると「そういった気持ちは今もあります。」と答えたとのこと。
 
7)検察は、被告の供述が事件当初と矛盾していると指摘。捜査段階で「5分以上首を絞めた」と話していたのに対し、公判では、「首を絞めたのは数十秒」だとする被告は「時間ははっきりと覚えていなかったが、取り調べで警察と話しているうちに、このくらいでいいのかなと思いました」と述べたとのこと。
 
意見陳述
女児の母親
8)母親は「被告にふさわしいのは死刑しかない」と、涙で声を詰まらせながら極刑を求めたとのこと。
 
女児の母は「どんな形でも生きていてほしかった。これから先も娘の死を受け入れられないと思う」と、最愛の娘を突然失った悔しさとつらさを語った。その上で、「被害者が1人の事件ではなく、娘は何度も何度も被告に殺された。車でひかれ、首を絞められ、ごみを捨てるようにされて電車にひかれた」と、事件の悪質さを訴えたとのこと。
 
「人間のすることではない」などと非難したとのこと。
 
***論告求刑公判(11月22日)***
1)検察側は「まれにみる悪逆非道な犯行」と述べ、死刑を求刑した。
 
論告で検察側は、わいせつ行為中に女児が泣き叫んだため殺害し、証拠隠滅のため遺体を電車にひかせるなど、「凄惨の極みだ」と非難。一貫して被害者の生命より自分の性的欲望を優先し、「被害者を物としか見ていない生命軽視の姿勢は明らかだ」と指摘し、被害者が1人でも死刑を回避すべき事情にはならないと強調したとのこと。
 
被告が、捜査段階でいったんわいせつ行為を認めた供述を、公判で覆している点についても「自己保身ばかりで、反省の態度がない」と述べたとのこと。
 
検察は被告が殺意を否定していることについて「自己保身のためで全く信用できない」と主張した。「被害者は窒息死していて少なくとも5分程度、首を圧迫され続け、被告に殺意があったことは明らか」とした。また「事件から1年半もの間、謝罪もなく被告に反省の態度は全く見られない」とし死刑を求刑したとのこと。
 
「更生の可能性がないと言える」としたとのこと。
 
2)弁護側は最終弁論で懲役10年が相当と主張したとのこと。
 
弁護側は最終弁論で、女児の首を絞めたのは気絶させるのが目的と述べ、改めて殺意を否定。一部のわいせつ行為についても「あったとは言い切れない」と主張したとのこと。
 
弁護側は、犯行に計画性はなく、殺意はなかったとして殺人罪は成立しないなどと主張。前科はなく、障害が影響していると考えられることや反省の情を示していることなどから長くとも懲役10年が妥当だとしたとのこと。
 
3)被告は最終意見陳述で、「身勝手な思いで娘さんを死なせてしまい大変申し訳ない」と頭を下げた。
 
意見陳述
父親
4)「娘の恥ずかしさ、苦痛、絶望、恐怖を考えれば死刑以外はない」と改めて死刑判決を求めた。
 
***判決公判(12月4日)***
新潟地裁は被告に無期懲役の判決を言い渡した。
 
1)新潟地裁は「犯行に計画性がなく、殺害の方法は同種事件と比べてきわ立って残虐・執拗とはいえない」として死刑の求刑に対し、無期懲役の判決を言い渡したとのこと。
 
「女児を気絶させようとして首を絞めたのであって、当初から殺害しようとしていたわけでない」と計画性を否定したとのこと。
 
2)殺意の有無については「気絶させるため、死ぬかもしれないと認識しながら首をしめた」として「殺意」を認定した。
 
3)「生前のわいせつ行為」を否認していた被告の供述については、「全く信用できない」と指摘し、強制わいせつ致死罪も成立するとして7つすべての罪を認定した。
 
4)裁判長は遺族に対しては、「死刑は究極の刑罰で慎重さと公平性が求められる。これを放棄してまで遺族の思いに応えることは残念ながらできない」と述べたとのこと。
 
5)裁判長は被告に対し、「残念ながら反省の態度は伝わっていない。命がつきるその瞬間まで、一瞬たりとも謝罪の気持ちを忘れないでください」と語りかけたとのこと。
 
6)児童の遺族は、「宝物である娘の命を奪った以上、命をもって被告人が罪を償うのが当然で、死刑でも足りないと思っています。被告人がこれからもずっと生きていく理不尽は納得できません」とコメントを発表したとのこと。
 
***控訴(12月11日)***
弁護人は11日、無期懲役とした4日の新潟地裁の裁判員裁判判決を不服として控訴した。

こんなところですね。
判決の無期懲役は妥当だと思います。
 
その他、いろいろとツッコみたいところはありますよね。
女児の誘拐は放課後の下校時なんですよ。15時過ぎです。
で、なぜか、容疑者はこの日、朝から出勤していませんでした。朝、職場からの電話にも出なかった。
 
こについて、
検察側から「朝から女の子を探していた」などという捜査段階の供述について問われると、「いまの記憶にはありませんが、そのように書かれているのであればそうなのかもしれません」と話したとのこと。
 
と回答しているけど、誘拐時の心境については
「通学路に人目がないと感じ、今ならさらってわいせつな行為ができると思った」と証言したとのこと。
 
そして、殺害前のわいせつ行為については
被告は、女児が死亡する前のわいせつ行為を否認している。捜査段階で「気絶した女児にわいせつな行為をした」と供述した理由を問われると、解剖結果をもとに取調官から「死亡前のわいせつ行為がある」と指摘されて話を合わせたと説明。「記憶があいまいなまま、『した』と言ってしまった」と述べた
 
記憶が曖昧と強調しているけど
「通学路に人目がないと感じ、今ならさらってわいせつな行為ができると思った」と言うのは明瞭に覚えている。
 
どうにも、自分に都合の良いように取り繕っていると言う印象はぬぐえないですよね。
裁判官もそう感じたのか、分からないけど
 
裁判長から「最低限のつぐないは真実を述べること。話しているのに真実を述べないということはその最低限のつぐないすらもする気がないと見られることは分かりますか?」との質問されてます。
これは遠回しに、「嘘つくなよ」と言う事でしょ?
 
誰がみてもそう感じてしまうわけなんですよね。
 
結果は全ての罪状が認められて、検察側の完勝、逆に言えば、弁護側の完敗ですよね。
 
最後に裁判官からは
「残念ながら反省の態度は伝わっていない。命がつきるその瞬間まで、一瞬たりとも謝罪の気持ちを忘れないでください」と諭されているわけです。
 
人間として未熟であると言う事を前提としているんでしょうね。
未熟だから事件を起こしたと言う側面もあるんだろうけど・・・以前にも事件を起こして書類送検されているんですよね。
(未成年に対する県青少年健全育成条例違反容疑で書類送検されています。容疑者が少女を連れ回す事件を起こす。)
 
この段階で何か対応をとっていれば、この事件を防ぐ事ができたんじゃないのかな?
被告は「小学生のころから小さい女の子に性的な興味があった」と証言している。
「一度好きになった対象を嫌いになるのではなく、小・中・高校生と幅が広くなっていった」と述べた。
 
興味があっても、それ自体では無害なんです、でも、それで事件を起こしてしまうなら有害なんですよね。
無害と有害の線引きが難しいのかもしれません。
 
ただね・・・仕事を休んで誘拐する女児を物色してしまうのは、やはり問題ですよね?
ペドフェリアのDSM-5の判定基準は以下です。
 
A. 少なくとも6ヵ月間にわたり,思春期前の子どもまたは複数の子ども(通常13歳以下)との性行為に関する強烈な性的に興奮する空想,性的衝動,または行動が反復する。
 
B. これらの性的衝動を実行に移したことがある,またはその性的衝動や空想のために著しい苦痛,または対人関係上の困難を引き起こしている。
 
C. その人は少なくとも16歳で,基準Aに該当する子どもより少なくとも5歳は年長である。
 
Aは不明だけど、BとCは成立しているように見えますね。
 
本人が問題を意識して、自分を変えたいと思わなければ、治療などの行動を起こす事はないだろうし、外見などでは判断する事もできないから、明らかな問題行動でもなければ外部から指摘される事もないでしょうね。
 
本人に自覚が無いなら、事件を起こしたりして、可能性のある人には、カウンセリングなどの治療の受診を義務付けるような法律を作っても良いかもしれませんね。
 
何か事前にできる防犯対策が欲しいですよね。
事件が起きてからでは、犯人を罰する事はできても、被害を元に戻す事はできませんからね。
 
亡くなった女児のご冥福をお祈りします。

参考リンク
新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その9(一審公判)

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コメント

新潟地検は12月17日、殺人や強制わいせつ致死などの罪で起訴し死刑を求刑した男性被告(25)について、無期懲役とした裁判員裁判の新潟地裁判決を不服として控訴した。

控訴の理由について地検の次席検事は「判決内容を精査・検討した結果」とコメントしたとのこと。

弁護側、検察側互いに控訴しましたね。
控訴審に注目です。

投稿: ASKA | 2019/12/18 20:22

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