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2019/12/11

新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その9(一審公判)

長いので二つに分けました。
長文注意です。

***初公判(11月8日)***
1)被告は、「首を絞めたのは、静かにしてもらうためで殺意はなかった」「わいせつ行為はしていない」などと、起訴内容の一部を否認したとのこと。
 
2)検察側、冒頭陳述で、被告が事件当日、わいせつ行為をするため車を走行させながら下校途中の小学生を物色したと指摘。1人で歩いていた女児にわざと背後から衝突して転倒させ、後部座席に連れ込んだ上で首を絞めて気絶させたとした。
 
その後、移動先の駐車場でわいせつ行為をし、泣きだした女児の首を5分以上絞めて殺害。発覚を防ぐために遺体を電車にひかせたとして、「人命軽視の態度が甚だしい」と非難したとのこと。
 
「首を絞める行為は人を殺害する典型的な行為」と指摘、「5分以上首をしめるのは殺意があったとみなされる」と主張した。また事前に、スマートフォンの位置情報が残らないようにするなど、計画性も指摘したとのこと。
 
衝突されて車内に連れ込まれた女児は「頭が痛い」「お母さんに連絡したい」と泣いたが、被告は黙らせるため首を絞めて気絶させた。意識を取り戻して大声で泣き始めると、再び首を5分以上絞めて殺害したとのこと。
 
事件当日の朝、無断欠勤した被告はスマートフォンの位置情報が記録されないよう操作。色の違うズボンを重ねてはき、検察側は目撃された場合に備えつつ、小学生を物色していたと指摘したとのこと。
 
殺害後はスマホで「死体処理」やJRの時刻表を検索し、遺体を線路上に放置。帰宅後は車を洗浄したほか、スマホの情報も消去したとし「被害者を人ではなく物のように扱った」と非難したとのこと。
 
3)弁護側は車を女児に衝突させて連れ去り、2度にわたり首を絞めたことや遺体を線路に置いた事実は認めたとのこと。一方で、被告に殺意はなく、首を絞めた際にわいせつの意図はなかったと反論。「(被告は)取り返しのつかないことをしたと反省している」と訴えたとのこと。
 
***第二回公判(11月11日)***
証人尋問
証言したのは、新潟大大学院教授。
女児の遺体を司法解剖した医師
 
1)検察側
死因について、遺体の状況から、「手や腕などで首を圧迫した窒息死」と証言した。
 
医師は検察側の質問に対し、一般論として「呼吸を停止させるには短くても5分以上、意識がなくなってから2分以上首を絞める必要がある」と指摘。被告が捜査段階で「体感で5分以上絞めた」と供述したことについて「(矛盾は)特にない」とした。
 
女児の首には圧迫された明らかな痕はみられなかったと明らかにした上で、「手などで絞めた場合は表面に痕が残りにくい」として、絞めた力が軽かった証拠にはならないと答えたとのこと。
 
2)弁護側
「法医学では殺意を認定できないのでは」と質問、医師は「(被告の内心については)専門ではない」と述べた上で、「5分以上絞めるのは、何らかの意思があったのではないか」と話したとのこと。
 
弁護側は、被告が女児の首を絞めたのは気絶させるためだったとして、「6~7割の力で絞めた」と主張しているとのこと。
 
***第三回公判(11月12日)***
証人尋問
元同僚
1)検察側
仕事に対する姿勢について「真面目だった」と話しました。一方で、「失敗があると嘘をつくなどプライドの高いところがあった」と証言しましたとのこと。
 
電気工事士の資格の証明書を偽造しようとしたことがあったなどと証言したとのこと。
 
被告が幼い女の子が主人公のアニメが好きだったとして、性的な好みについても「小さな女の子がいい」と話していたことなどを話したとのこと。
 
被告が事件当日、会社を無断で休んだ理由について、検察官に人間関係の悩みがあったか聞かれると「なかったと思う」と答えたとのこと。
 
元同僚の男性は、「今回は嘘をつかずに罪をつぐなってほしい」と述べたとのこと。
 
往来の危険について証言したJRの運転士は、女子児童の遺体にぶつかった時「脱線の危険を感じた」と話したとのこと。
 
***第四回公判(11月13日)***
証人尋問
女児の父親
1)父親は事件当日の朝、仕事で女児より先に家を出たといい、「もう少ししっかり顔を見ておけば良かった」と涙ぐんだとのこと。休日に鉄棒の練習を手伝ったり、家族で公園に行ったりしたと振り返り、「娘がいなくなってぽっかりと穴が開いたようで受け止められずにいる。普通の人生を送らせてあげたかった」と話したとのこと。
 
被告に対しては「許せない、憎いという次元でなく、言葉が見つからない」と非難。「思いとどまれなかったのか」などと訴えたが、被告はほとんど表情を変えなかったとのこと。
 
父親は「出棺の前に娘のほっぺに顔を付けて大好きだよと声をかけた。もう一度抱きしめてあげることができたらと思う。」「何事にも一生懸命な頑張り屋さんでした。家でも笑顔でかけがえのない娘でした。」と語ったとのこと。
 
父親は被告の存在をこの事件で初めて知ったといい「心当たりはまったくない」と証言しました。
 
最後に検察官に被告人への思いについて聞かれると「ただただ許せない。人間がやることじゃない。事件から1年半がたつが都合のいいように嘘を重ね、謝罪もない。本音を言えばせめて娘が感じた恐怖を被告にも感じてもらいたい。」と訴えたとのこと。
 
***第五回公判(11月14日)***
証人尋問
精神科医
 
1)弁護側
精神科医は弁護側の依頼を受けて今年4~7月、被告との面談などを実施。その際、事件について「反省心はない。裁判はどうでもいい。死刑でも構わない」と話したとのこと。
 
こうしたことについて精神科医は、被告が抑鬱障害のために自暴自棄になり、他人を殺害することに対する認識が希薄になっていた可能性があると指摘。動機などを解明するために正式な鑑定の必要性があるとしたとのこと。
 
また、解離性障害をめぐっては、被告が「5人くらいの男性の声が聞こえてくる」「(事件当時に)『やめようよ』という声と『やっちゃえ』という声の両方が聞こえた」などと話していたと証言。障害の影響で犯行時の記憶が一部欠けていることなどから、犯行の計画性に疑義を呈したとのこと。
 
2)検察側
被告の精神科医に対する発言が捜査段階の供述内容と食い違うことを指摘。被告が自分に責任能力がないように見せかけるために嘘をついた可能性を指摘したとのこと。

とりあえず、こんなところですが・・・
罪をできるだけ軽くしたいと言うのは誰にでもある事でしょうから、それ自体は、良くある事だと思います。
ただ、言い訳が荒唐無稽と言うか、ファンタジーレベルになると、本当に反省しているのか?と言うのは受け手側としては、感じてしまいますよね。

女児を死なせた事については、認めているのですが、殺意を否認して、わいせつ行為も否認している。
遺体遺棄についても証拠隠滅の意図を否定してますね。

事実関係として否定できない部分は認めて、それ以外は全て否定と言う印象です。
弁護側として、この弁護方針が妥当なのか?と言うのは少し疑問のあるところですね。

多分、最終的に弁護方針を決定したのは被告人の意志による物だと思うのですが、できるだけ罪を軽くしようと考えている、被告人が冷静な判断ができたのか?と言うのと併せて少し疑問ですね。

多分、被告を含めて弁護側は、死亡が一人である事や、同種の事件でも死刑判決が出ていない事から、判決は重くても無期懲役と言うあたりは想定していたと思います。(長田区の事件が一審死刑で控訴審で無期懲役になってますね)

無期懲役から更に罪を軽くしようとした場合、普通に殺意を否定して、殺人ではなく、傷害致死にすると言うのは弁護方針として間違っていないと思います。

他には罪状に「強」の字の付く、強制わいせつ行為も否認しておきたいところですね。

問題は電車に曳かせた部分はどうなのかな?
これも、証拠隠滅の意図を否定しているわけなんですけど・・・

でも、無期懲役よりも軽い量刑になるなら、できるだけ軽くしたい、それなら、全部否認しましょうと言う流れなのかな?

それはそれで、アリなのかもしれないけど・・・
控訴審ではどんな方針で弁護するのだろう?
一審判決では、検察側の完勝ですよね、7つの罪状すべてが認定されてます。

控訴審での弁護方針には注目ですね。

参考リンク
新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その8(衝突)
新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その10(一審無期懲役)

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