東京発のぞみ265号無差別殺傷事件その7(手記)
タイムリーに新潮さんの記事で被告の手記が公表されたので、そちらの内容についてあれこれ書いてみる。
詳細はこちらを参照してほしい
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200108-00601729-shincho-soci
ポイントを列挙すると
1)直接のきっかけは祖母からの電話で「養子縁組を解消する」と言う言葉。
2)ただし、この電話だけでは無差別殺傷事件を起こす事には逡巡していた。
3)その後にホームレス生活をしていた公園の東屋に退去を要請する為に訪れた警官の対応が気に入らないので、事件を起こす事を決断した。
4)この時(3月)、ホームレス生活で餓死しようとしていた為に体重が落ちていた。犯行を決断後に体重を増やして6月に犯行を行った。
5)刑務所の良いところは
「刑務所の素晴らしいところは、衣食住と仕事があって、人権が法律で守られているところ」
6)中学時代から刑務所に入りたいと思っていた、詳しくは新潮さんの記事を読んでもらった方が良いですね。
簡単に書くと、幼少期から家庭に落ち着く事ができなかったからという事でしょうか?
こんなところですね。
警官とのやりとりをみると、予想以上にクレバーなタイプのようです。
知識は勉強すれば身につくけど、それを咄嗟の会話の中で、相手をやり込めるような会話にしていくのは、頭の回転が速くないと難しいですよね。
道を間違えなければ、その道で一角の人物になれたかもしれません。その意味では残念な人だと思います。
その為、逆に、判決後の万歳三唱に違和感を覚えますね。
ホームレスになる為に、勉強して理論武装しているようにみえますね。
その一方で、警官に対して、あるいは世間に対して、自分は知識があるという事を、無意識に自慢しているのかな?
警官が竹取物語のくだりを知っているかどうかなんて事は、その警官の警官としての能力には関係ありませんからね。
警官は、誰かから、公園の東屋を不法占拠しているホームレスの退去の訴えがあったので、警官の上司から、「お前ら行って浮浪者を退去させてこい」と命令されただけでしょうね。
それで、経験が浅く若い警官が現場の判断で退去させようとしてあれこれやったのでしょう、その中にはやり過ぎた事もあったんでしょうね。
ただ、私はこの警官が行きすぎがあったけど、決して間違った事をしようとしたわけでは無いと思います。
被告本人は生存権などを口にして正当化しようとしているけど・・・そもそも、この被告は、ここでしか生活できないような状況では無いでしょ?
祖母の家に帰れば、もっと人間らしい生活ができたのに、祖母に対して、家に戻る事を許してもらおうとすらしていないですよね。
ほかにも、これまた祖母のキャッシュカードから、祖母のお金を引き出して生活しているわけで、その東屋を不法占拠しなければ生活できないという状況では無いので、彼の口から出た言葉は自己を正当化する為の「屁理屈」にしか思えません。
それから、公判で刑務所に行きたい理由を問われて、回答を拒否しています。
拒否した理由は、その行きたい理由を変更されてしまうから。
でも、その行きたい理由をこの手記では書いています。
「刑務所の素晴らしいところは、衣食住と仕事があって、人権が法律で守られているところ」
で、これは、例え公判で話したとしても、変更できるような事柄では無いですよね?
なので公判で話さなかった理由は、単純に無期懲役になる為に不利益になりそうな内容だと思ったからだと思います。
彼はクレバーで頭の回転が速いので、無期懲役になる為に不利益になる事を咄嗟に、拒否したのだろうと推測しています。
すると、気になるのは彼の家族に対してコメントを求められた時に黙秘した理由ですね。
家族に対する感情が、無期懲役になる為に不利益になる内容だった為に黙秘したと考えて良いと思うのですが・・・ただ、例え、家族に対する悪い感情を語ったとしても、それが汲むべき事情になるとは思えないんですよね。
このあたりを総合的に考えて、被告は他に何か隠している事があるのではないか?と推測しています。
隠している事なのか?それとも、真実を話していないという事なのか?このあたりは微妙ですね。
最後に手記の全体を見て感じるのは、自己正当化しようとしている事です。
これが、意図しての事なのか?無意識にそうなっているのか?このあたりがわかりません。
警官の対応が悪かろうが、警官が法律を守らないから、自分も法律を破っても良いと言うのは、責任転嫁ですよね。
そして、最大の気がかりは、この手記は誰かに読んでもらうために書いている事です。
公判でも週刊誌に載ると言う言葉が漏れたようですが、マスコミの露出する事に何か期待する事があるのだろうか?
これが、単純に自己正当化を目的にしているのか?
あるは別の目的があるのか?
それから、順番が逆になりましたが、ホームレスになって餓死しようとしたと言うのも、ちょっと腑に落ちません。
彼が優秀な人物なので、なおさらですが、餓死と言うのは死ぬまで苦しむ方法です。
彼が優秀な人物なので、なおさらですが、餓死と言うのは死ぬまで苦しむ方法です。
自殺者が自殺方法として選ぶのは、苦しくない方法、失敗しない方法なので、このどちらも餓死はあてはまりません。
誰にも迷惑を掛けずに自殺しようとしたと言う事ですが、とても本気で自殺しようとしていたのか?疑問ですね。
むしろ、自殺を中断する為の理由として、警官のくだりを考えたり、刑務所に行こうと考えたのではないか?とさえ疑いたくなります。
むしろ、自殺を中断する為の理由として、警官のくだりを考えたり、刑務所に行こうと考えたのではないか?とさえ疑いたくなります。
当からず、刑務所が彼が望んだ世界ではないと言う事に気付くのではないか?と私は考えています。
その時、何が起こるのか?あるいは起きないのか?
その時、何が起こるのか?あるいは起きないのか?
もう少し、この事件には注目していた方がよさそうですね。
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