兵庫県神戸市ヤマト運輸女性刺殺事件その2(事件の経緯)
まずは続報です。
1)容疑者が以前勤めていた会社の人の談
人柄はすごく真面目でトラブルもなかった。彼がそこまでやるということは、よっぽど何かがあったのかなとは思う。信じられないというのが正直なところ。
別の報道では
関係者によると、10年ほど前には、市内の運送会社でドライバーとして勤務。当時の上司(55)は「口数も少なく、目立たない感じの子だった。勤務態度はまじめだった」と振り返り、「ヤマトを辞めさせられた理由がよっぽど納得いかなかったのかよく分からないが、事件のことを聞いたときは衝撃的だった。あの頃と人が変わってしまったのかも」と話したとのこと。
2)近隣住民によると、今春頃から、現住所の集合住宅で1人暮らしをしていたとのこと。近隣の女性(82)は「あいさつをしたら返してくれるが、無口で寡黙な感じだった。」と話したとのこと。
容疑者は、事件現場の同センターから北西約1・5キロのマンションに1人で暮らしていた。住民らによると、近くに母と双子の弟も住んでおり、3人で仲むつまじく出掛ける様子が目撃されていたとのこと。同じマンションに住む女性(82)は、夜遅くに出掛け、朝方に帰宅する容疑者をよく見ていたとのこと。
3)容疑者(46)は現場の集配所で朝の仕分け作業を担当し、配達には関わっていなかったとのこと。
4)県警によると、事件があったセンターの従業員は、容疑者について「昨日(5日)解雇された」と説明。5日早朝、容疑者が別の従業員とトラブルになり、仲裁に入ったのが被害女性だったとのこと。容疑者の手が女性の体に当たり、暴力を振るったとして解雇されたとのこと。女性は会社に促されて県警神戸北署に相談したが、被害届は出さずに帰宅していたとのこと。
別の報道では
捜査関係者などによると、事件前日の5日早朝、容疑者と女性、けがをした男性従業員の3人が荷物の仕分け作業を担当。その際、同容疑者の荷物の扱い方をめぐって男性が注意したことで口論になり、女性が仲裁に入ったとのこと。その際に同容疑者の手が女性に当たり、会社側が女性に被害届を出すように促した。このトラブルを理由に同容疑者は解雇されたとされるとのこと。
女性は、会社から被害届を出すよう指示されましたが、「容疑者は私に暴力を振るったわけではない」と、警察に相談したものの被害届を提出しなかったとのこと。
6)捜査関係者によると、同容疑者は「ホームセンターで包丁2本とバットを買った。(女性と男性従業員を)刺して、店をつぶすつもりだった」とも説明したとのこと。
調べに対し容疑者は「前日のトラブルが原因で会社を解雇され腹が立っていた。殺す気だった」と容疑を認め、さらに「2人を殺す気だった。事件前日にホームセンターで包丁2本と木製のバットを買った」とも供述しているとのこと。
店の購入履歴には、事件前日の午後6時過ぎに、包丁2本のほか、木製バットなどを購入した記録が残されていて、警察は、犯行に使われた包丁か捜査しているとのこと。
7)県警は7日午前、同容疑者の自宅を捜索した。
8)女性が刺されたあと、容疑者は、男性従業員に別の刃物で襲いかかっていて、警察は7日、容疑者を殺人未遂の疑いで再逮捕した。
同容疑者は6日、警察官に対する公務執行妨害容疑で現行犯逮捕されたが、処分保留で7日午後に釈放されていたとのこと。
9)捜査関係者によりますと容疑者は以前から男性との間にトラブルがあったとのこと。
(事件当日、手に怪我をした男性)
10)警察によりますと、容疑者は刃物を持ちながら「お前も殺したる」と言って男性従業員に近づいてもみ合いになったとのこと。
11)容疑者は「2人が出勤するところを狙った」とも供述しているとのこと。
「2人を殺す気だった。荷物やパソコン、車も壊すつもりだった」と供述しているとのこと。
12)県警によると、容疑者は「事件前日のトラブルが原因でクビになった。一番の原因は(被害者の)2人とのトラブルで、殺すつもりでした」と容疑を認めているとのこと。
13)事件2日前の4日、容疑者は神戸市内の自動車販売店で、自分の軽自動車を10万円で売却し、セダンタイプの中古車を購入する仮契約を結んでいたとのこと。
時系列
2020年
10月04日 容疑者が新しい中古車を購入する仮契約をする。
10月05日
容疑者が別の従業員とトラブルとなり、解雇される。
その後 死亡した女性が警察にトラブルを相談した。
18:00過 容疑者が包丁2本と木製バットをホームセンターで購入
10月06日
04:20頃 通報。
04:25頃 容疑者の車がパトカーと衝突。公務執行妨害で現行犯逮捕。
10月07日
午前 容疑者宅を家宅捜索。
午後 公務執行妨害について処分保留で釈放
その後 殺人未遂容疑で再逮捕
一応こんなところですね。
色々と事情が分かってきましたが・・・まだ情報が足りないですね。
今出ている情報から事件の経緯をまとめると
A)死亡した女性(47)、怪我をした男性(60)、容疑者(46)は多分、以前から仕分け作業を3人で担当していた。
B)男性(60)と容疑者(46)は以前からトラブルがあった。
C)事件前日の仕分け作業中に男性(60)が容疑者の作業について注意すると二人はケンカとなった。
D)二人の仲裁に入ったのが死亡した女性(47)だった。この時、容疑者の手が女性の体に当たる。
E)会社はこれを暴力事件と判断して、容疑者を即日解雇した。(ASKAの推測)
F)会社は女性に対して被害届を出すように指示。
G)女性は警察に相談するも「暴力では無い」と被害届を出さなかった。
こんな流れになると思います。一見すると自然な流れのようにも見えるけど・・・実は事件を考える上で重要な情報が抜けている。
それは、この3名がいつから仕分け作業を担当していたのか?、特に容疑者はいつから仕分け作業を担当していたのか?と言う情報です。
付随して、3名の立場が何だったのか?と言うのも重要ですね。正社員?パート?派遣?
例えば、容疑者が仕分け作業を1年以上していると言う事であれば、仕分け作業には慣れていたはずです。
そして、この3名がずっと以前から仕分け作業の担当をしていたのであれば、前日の「荷物の扱いが雑」と言う注意はもっと以前にされていなければならないわけですよね。
何度注意しても作業態度が変わらないと言うのであれば、それが理由での解雇もあり得ると思います。ただ、解雇前に他の職種への転換と言う話があっても良いとは思いますね。
もし、前日の1日だけが「荷物の扱いが雑」ならば、「いつもは丁寧に扱っているのに、今日はどうしたんだ?」と言う話でいきなりケンカとなるほど激高する話では無いと思うんですよね。
ただ、B)の以前からのトラブルが、以前から「荷物の扱いが雑」と言う注意が原因になっている可能性があります。
その一方で、容疑者の側にも「不満」があったのではないか?と言う推測もできます。
情報から見て、仕分け作業はこの3名だけで行っていたと思われます。
だとすると女性(47)、男性(60)、容疑者(46)の三名の仕事の割り振りはどうだったのか?と言う事になります。
一般論で考えれば、女性よりも、男性が体力(腕力)があり、同じ男性なら60歳よりも46歳の方が体力(腕力)があると言う事になると思います。
何が言いたいかと言うと、この3名の中で一番体力(腕力)のある容疑者に作業量が多く振られていたのではないか?と言う事です。
その上、パートと言う立場で、作業量が一番多いのに、他の2名よりも給与が安いと言う状況であったとしたら、容疑者としては日常的に不満を持っていても不思議では無いでしょうね。
その中で、自分よりも仕事をしていない(できない)男性から、作業について注意されるのは大きなストレスだったのではないか?と私は考えています。
そんな状況で事件前日には、感情が爆発してケンカとなってしまったと言うのは、ありそうな話ですよね。
ただし、ここで注意しなければならないのは、警察に相談しているのが60歳男性では無い事です。
これは、ケンカ相手の60歳男性を殴っていないと言う事でしょう?殴っていれば、60歳男性が警察に被害届を出しているはずです。
ここでなぜか、会社は殴られていない女性(女性は事故だと認識していますね)に対して、被害届を出すように指示をしています。
どうしてそんな指示をしたのか?が分かりません。
顔にアザができるほどの接触があったのであれば、やむを得ないかな?と思いますが・・・そうでないなら、会社としては穏便に済ませたいところじゃないのかな?
このあたりの事情は続報を待つことにしましょう。
もう一つの疑問は解雇のタイミングです。
女性は被害届を出していないから、容疑者は逮捕されるような状況ではないんです。
これは、傷害事件になっていない段階で、容疑者を解雇したと言う事なんですよね。どんな理由で解雇したんだろう?そこも知りたいですね。
ただ、いずれにせよ、解雇された容疑者に対して、社会的な抹殺に等しい、犯罪者になると言う運命から、容疑者を救ったのが、死亡した女性であったと言うのは、まったく皮肉な話です。
容疑者はこの事を知っているのかな?
続報を待ちましょう。
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