滋賀県愛荘町同居男性殺人事件(人間牧場)
同居していた男性(25)に食事を与えず、暴行を繰り返して殺害したとして、滋賀県警捜査1課と東近江署は11月25日、殺人の疑いで、無職女性容疑者(55)とアルバイト作業員の少年(19)=ともに同県愛荘町東出=を逮捕する事件が起きている。
2人の逮捕容疑は、共謀し、2019年5月下旬~同10月25日、女性容疑者のアパートで同居していた無職男性O=当時(25)=に十分な食事を与えず、素手や金属棒などで何度も暴行を加えて頭部などにけがを負わせ、殺害した疑い。死因は腹膜炎などによる敗血症性ショックだったとのこと。
Oさんは左腕が骨折するなど数十か所けがをしていて、身長174cmでしたが体重30kg台の低栄養状態だったとのこと。
捜査1課によると、Oさんは2018年10月ごろから女性容疑者宅で生活を開始。両容疑者は生活費を払わないなどとして暴行したほか、食事も制限し、身長174センチだったOさんの死亡時の体重は30キロ台だったとのこと。
女性容疑者が2019年10月25日夜、「(Oさんが)呼吸をしていない」と119番し、搬送先の病院が県警に通報。Oさんは26日に死亡した。捜査を進める中、両容疑者が2019年8~10月、Oさんの兄(29)に「(Oさんの)面倒を見ているから150万円送れ」などと電話で脅していたことが疑いが強まり、2020年10月14日、恐喝未遂容疑で逮捕し、経緯を調べていたとのこと。
県警の説明では、女性容疑者は、Oさんに「ここで生活したらええやん」と優しく声を掛けるなどしていたとのこと。
また女性容疑者が2010年ごろから数年間住んでいた愛荘町長野のアパートには最大9人が生活していたとのこと。
このうち、同居人男性(33)に対し、11年春、十分な食事を与えず、少年ら同居者3人とともに顔を殴打し、鼻の骨を折るなどしたとして、県警は今月、傷害容疑で女性容疑者を逮捕しており、ほかに被害者がいないかなど調べているとのこと。(別の報道では年齢は23歳)
別の報道では
女性容疑者については、以前住んでいた別のアパート=愛荘町長野=で同居の男ら3人(26~32歳)と共謀し、11年3月下旬から同年5月7日までの間、別の同居男性(当時23歳)に十分な食事を与えずに暴行。全治6カ月のけがをさせたとして、20年11月に傷害容疑で再逮捕していたとのこと。
捜査関係者によると、男性は無職のOさん(当時25歳)。2018年10月ごろに女性容疑者らと同居し始めた当初は、関係は良かったとみられる。しかし、半年後に仕事をやめて以降、暴行が始まったとのこと。Oさんは全身に数十カ所の傷を負い、意識を失った状態で病院に搬送されて死亡が確認された。体重は30キロ台まで減っており、かなり衰弱していたとのこと。
女性容疑者らはOさんを病院に連れて行くことはなかったという。Oさんを監禁していた様子はないというが、衰弱して逃げられない状態だった可能性もあるとのこと。
別の報道では
捜査関係者によると、Oさんは2018年10月ごろから、女性容疑者宅で生活を始めた。当初は解体作業員をしていたが辞め、19年春ごろから生活費を入れられなくなった。県警捜査1課は、これを機に女性容疑者らの暴力や食事制限が始まったとみているとのこと。
収入がないOさんは19年夏ごろから、携帯電話料金も未払いになり、使えなくなったという。県警によると、暴行は5月ごろから続き、室内の施錠や身体拘束はなかったが、所持金や外部との連絡手段がない中、女性容疑者と常に行動をともにする状態だったとのこと。ただ、近所に一人で買い物に複数回行ったこともあるといい、なぜ、女性容疑者宅に戻ったか経緯を調べているとのこと。
捜査関係者によると、女性容疑者らは2019年8~10月、何度も兄に電話をかけて「(Oさんは)仕事をしていないのに面倒を見ている。金をくれ」と要求。このほか「Oさんは離婚するために弁護士を使っていて金がいる」「私はOさんと付き合っていて妊娠もしている。子供をおろす金もよこせ」などと因縁をつけていたとのこと。
これまでの捜査で女性容疑者の妊娠は確認できていないとのこと。
通話中にOさんを殴って悲鳴を聞かせ「今、殴ったぞ」「吐いて床が汚れたけど、どうしてくれるんや」と脅した疑いもあるとのこと。Oさんの父親にも「面倒を見ている」と電話し、金銭を要求していたとのこと。
女性容疑者らは昨年8~10月、岐阜県に住むOさんの兄(29)を「Oさんの面倒を見ている。金を用意しないならやくざを呼ぶ」などと脅迫。150万円を脅し取ろうとしたとして今年10月14日に恐喝未遂容疑で逮捕された。
捜査関係者によりますと、Oさんは女性容疑者と同居を始めたおととし10月ごろ、解体業の仕事をしていましたが、給料はすべて女性容疑者が預かり、管理していたとのこと。
捜査関係者によると、Oさんは女性容疑者に収入などの金銭を全て渡していた。必要な場合はその都度、女性容疑者がOさんに金銭を与えていたとのこと。また、女性容疑者らが外出する際は、Oさんが車を運転していたが、女性容疑者がOさんの運転免許証を預かっていたとのこと。
容疑者(55)らが、Oさんの生活費などとして、親族に頻繁に電話し金銭を脅し取ろうとしていた。結果的に金銭は得られず、最後にかけたとみられる電話から約1週間後にOさんは死亡しており、県警は詳しい状況を調べているとのこと。
県警は27日午前、女性容疑者と共犯の少年(19)の2人を殺人容疑で地検に送検した。
女性容疑者は2010年ごろには愛荘町長野のアパートで、別の同居人らと最大9人で暮らしていた。11年春には、同居人男性(33)に十分な食事を与えず、ほかの同居人3人とともに鼻の骨を折るなど全治6カ月のけがを負わせたとして、今年11月、傷害容疑で逮捕されたとのこと。
捜査関係者によると、Oさんやこの男性には、同居当初は優しく接し、生活費の未払いなどを理由に徐々に暴力を強めていった点などが共通するとのこと。2人による通報や被害届などはなかったといい、県警は、ほかの同居人らに被害がなかったか調べているとのこと。
逮捕された少年は「女性容疑者が勝手にやったことで、自分は知らない」という趣旨の供述をしているとのこと。
大津家裁は1月8日、傷害致死と恐喝未遂の疑いで家裁送致されたアルバイト作業員少年(19)を検察官送致(逆送)したとのこと。
決定によると、少年は無職の女(55)=傷害致死罪などで起訴=と共謀し、昨年6月ごろから約5カ月間、女のアパートで男性に暴行や食事制限を続け死亡させたとし、動機については「(男性が)ごみ捨てなどをしないことへの立腹や、交際相手とのけんかの憂さ晴らし」とし、女からの強要や圧力はなかった、とした。男性の兄(29)への金銭要求は「男性が生活費を入れないのはおかしいと考え女に同調した」と指摘したとのこと。
家裁は、少年が幼少から、女が同居人を虐待する様子を目にするなど成育環境の影響を認めつつ、犯行態様などから「検察官送致が相当」としたとのこと。
関係者によると、少年は傷害致死容疑について「自分は暴行しただけ」という趣旨の供述をし、否認しているとのこと。
時系列
2010年 女性容疑者のアパートに最大9人が生活
2011年
03月下旬から05月07日 同居男性(33)に暴行
2018年
10月 Oさんが同居を開始する。
2019年
04月? Oさんが無職になり、生活費が入れられなくなる。
08月~10月 Oさんの兄を恐喝
10月25日 119番通報
10月26日 Oさん死亡
2020年
10月14日 Oさんの兄を恐喝未遂容疑で両容疑者を逮捕
11月?日 恐喝未遂容疑で起訴。
11月25日 両容疑者を殺人の容疑で逮捕
11月27日 両容疑者を殺人の容疑で地検に送検した。
2021年
01月08日 少年を検察官送致した。
こんなところですね。
19歳少年は女性容疑者の息子と自称しているとの報道もありますが、真偽は不明です。
内容から見ると、同居させた人間を働かせてその稼ぎを搾取しているという印象ですね。
まさに、鵜飼の「鵜」や牧場の「牛」のような状態ですね。
まー被害者の方も、自分の稼ぎを全額取り上げられてしまっては働く意欲もなくなるでしょうから、半年後に仕事を辞めたというのもうなずける結果ではありますね。
その結果、食事制限が始まったり、暴行がエスカレートしたりするわけですが・・・ここで疑問なのは、骨折したり、空腹で体力がなくなってしまっては、働く事ができなくなるという事なんです。
その点で、お金が目当てなのか?と思わなくもないのですが、その一方で、被害者の親族から金銭を脅し取ろうとしてますから、やはり、お金が目当てなんでしょうね。
まー将来を考えた計画的な犯行ではないのでしょう、多分、思い付きレベルの犯行なんでしょうね。
頭の良い人間ならもっと他の方法を考えますからね。
アパートの他の住人や家主の証言などでも、窓からゴミを投げ捨てる、周囲にゴミを散乱させている。ゴミ屋敷状態というような証言も出ているようです。
そんな中でも何か若者を惹きつける魅力がこの女性容疑者にはあったんでしょうね。
一般人から見れば、警戒して近づないような人間でも、行き場を失い将来の事を考えられない人間には魅力的に映ったのかもしれませんね。
以前から書いてますが、友人や交際相手は選びましょうね。
相手にとって自分はどんな存在なのか?というのを時々、客観的に考えてみると、相手の別の面が見えてくるかもしれませんね。
続報を待ちましょう。
参考リンク
滋賀県愛荘町同居男性殺人事件その2(元少年の一審判決)
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コメント
「劣化版尼崎事件」という印象がありますね。
あちらの事件の主犯であるSは(かなり端折りますが)、些細な事から因縁をつけて家庭に介入し、その後は相談に乗るなどして信頼関係を築いた上で、徐々に金銭を搾取していった訳ですが、その課程で、暴力団との繋がりをほのめかすなどして恐怖を与え、無理に要求を押し通していました。
こちらの事件も、やり口が異なるだけで、本質的には同じようなものと考えられます。
ただ、被害者が死亡した時の退所についてはあまり考えていなかったのでしょうね。
おかげでぼろが出て、容疑者の逮捕まで到ったのでまだ救いはあるのでしょうが、何にせよ厄介な事案なのは間違いありません。
ASKAさんの仰るように、人との付き合いには注意した方が良いですね。
投稿: OZONE | 2021/01/17 22:12
OZONEさん、こんにちは
遅レスごめんなさい。
「劣化版尼崎事件」と言われれば、よく似てますね。
尼崎事件がより攻撃的だったのに対して、こちらは、蜘蛛のように罠をはって、罠に掛かった獲物を囲い込むと言う手法が違うだけですね。
「悪人は善人の顔をして近づいてくる」と言う印象がありますね。
就職や進学で新しい、人間関係を築く時には慎重に相手を見極めた方が良いですね。
投稿: ASKA | 2022/04/09 08:04