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2021/03/06

千葉県富津市保険金殺人事件その2(主犯の一審判決)

千葉県富津市の埠頭で2019年1月、保険金目当てに被害者男性=当時(23)=を海に突き落とし殺害したとして、殺人罪に問われた養父の男性被告(50)の一審です。
実行役とされた2人は、いずれも裁判で起訴内容を認め、1人(内装工51歳)は懲役10年が確定している。もう一人の彫り師(33)は公判中。

***初公判(2月4日)***
1)被告は「殺害の共謀の事実を認めない」と起訴内容を否認した。

2)検察側は冒頭陳述で、被告は被害者の保険金目当てに殺害を計画し、養子縁組したと指摘。保険金の総額は約5000万円に上り、同被告が実行犯に殺害を指示したと述べたとのこと。

検察側は「被害者を事故に装い殺害するように指示したり、殺害後に偽装工作もしていた」などとして被告が事件の首謀者だと主張したとのこと。

検察側は「被告と被害者が養子縁組を結んでから、半年もたたないうちの事件であり、保険金の受取人は被告となっていた。犯行を計画したのは被告で、事故で死亡したと見せかけるための偽装工作をした」と指摘したとのこと。

3)弁護側は「養子縁組は保険金目的でなく、被害者を保護するためだった」と主張。殺害を指示する発言も「本心でなかった」としたとのこと。

別の報道では
弁護側は、「共謀の男に殺すと話したことはあるが、本心ではない。事件後に保険金の請求もしていない」などと無罪を主張したとのこと。

4)起訴状によると、被告は19年1月27日、別の男(彫り師)と共謀し、富津市の埠頭の岸壁から被害者を海に突き落とし、殺害したとされるとのこと。

***第二回公判(2月19日)***
1)検察側は「被害者を突き落としたS被告には殺意を抱く事情はなく、被告の考えや計画のもと実行した。被害者を養子にするなど犯行準備を着々と進めた被告が首謀者であることは明らかだ」と指摘。
そのうえで「突然命を奪われた被害者の絶望や無念さは察するに余りある。合理性に欠ける被告の供述内容は信用できず、保険金を目的とした犯行態様は冷酷で悪質だ」と非難し、無期懲役を求刑したとのこと。

2)弁護側は「実行役が勝手に忖度して暴走した。殺害を共謀した事実はない」と、改めて無罪を主張したとのこと。

***判決公判(3月2日)***
裁判長は、「被告らは転落事故を装い保険金目的で殺害した。計画的な犯行で身勝手極まりない」と述べたうえで、「被告は首謀者として殺害を発案し、シナリオ通りに犯行を推し進めた。卑劣な犯行で実行犯よりも重い責任を負うべき」とし、被告に対し、無期懲役を言い渡したとのこと。

こんなところですね。
まー保険金殺人の首謀者ですから、無期懲役は妥当なところだと思います。
養父母による保険金殺人と言うのは昔からある手口なので、養子になる場合は相手の懐事情なども調べておかないと、安心できないかもしれませんね。

亡くなった男性のご冥福をお祈りします。

参考リンク
千葉県富津市保険金殺人事件
千葉県富津市保険金殺人事件その3(彫り師の一審判決)

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