和歌山県白浜町保険金殺人事件(一審判決)
懲役19年(求刑・懲役20年)です。
***初公判(2月18日)***
1)起訴状によると、被告は17年7月18日午後4時半~50分ごろ、白浜町の海岸付近で妻(当時28歳)の体を海中で押さえつけて溺れさせ、低酸素脳症で殺害したとされる。
2)当初、水難事故と発表されたが、検察側は冒頭陳述で、妻の胃から相当量(36.5グラム)の砂が見つかっていたとし、「浅瀬で海底近くに押さえつけられ、殺害された」と主張。当時、被告と不倫関係にあった女性が妊娠し、トラブルになっていたことなどを動機に挙げた。事件前の同年2~5月には2社で4000万円以上の保険金を妻にかけていたほか、事件直前に「完全犯罪」などとスマートフォンで検索していたことに言及し、「殺害の準備をしていた」と指摘したとのこと。
別の報道では
検察は「被害者の胃の中にあった砂は、事故や病気の場合入ることがなく、意識がある状態で押さえつけられた」と指摘したとのこと。
3)弁護側は「砂の現物は存在せず、他殺とした専門家の見解には疑問が残る。志帆さんは事故で亡くなった」と主張したとのこと。
別の報道では
「仮に大量の砂が胃に入っていたとしても殺人とは言えない」として「事故だった」と主張したとのこと。
4)被告は「私は殺していません」と無罪を主張したとのこと。
5)判決は3月23日の予定。
***第10回公判(3月11日)***
被告人質問が行われる予定でしたが、被告は「弁護人の指示に従って、すべての質問に答えるつもりはありません」と述べ、黙秘権を行使し、被告人質問は行われなかったとのこと。
***論告求刑公判(3月16日)***
1)検察は「被告人は不倫相手との結婚や保険金を得ること検討し、事故による溺死に見せかける完全犯罪を狙い、妻を溺れさせて殺害した」と指摘。そのうえで「身勝手で一切反省の態度がみられない」として懲役20年を求刑したとのこと。
別の報道では
検察側は論告で、妻(当時28歳)の胃から砂が見つかった点について「被告に海中で体を押さえられ、海底の砂を飲まざるを得なかった」と主張。被告の不倫にも触れ、「妻を裏切った上、事故に見せかける完全犯罪を狙い、溺れさせた」と指摘した。さらに、「多額の保険金まで得ようという狡猾さが認められる」と非難したとのこと。
2)弁護側は「現場の状況から事件かどうか疑いがある」と無罪を主張したとのこと。
***判決公判(3月23日)***
1)裁判長は「事故死を装ったのは悪質で反省の態度もみられない」と述べ、懲役19年(求刑・懲役20年)を言い渡した。
2)判決理由
胃から発見された砂について、裁判長は、妻が海底近くまで沈められたため、巻き上がった砂混じりの海水を飲み込んだと認定。「シュノーケリング中の事故だった可能性がある」とした弁護側の主張を退けた。
被告は自身の不倫発覚後、「妻を殺害することで関係を清算しようとした」と指摘。死亡保険金も得ようとしていたと判断し、「動機は身勝手で強い非難に値する」としたとのこと。
事件前日、被告は「溺死に見せかける」という文面でインターネット検索をしていたことなどから、「殺害の計画性も明らかだ」と述べたとのこと。
別の報道では
和歌山地裁は判決で以下のように認定した。
「妻に多額の保険金を掛けて、犯行直前にネット検索までしていた。保険金を得ようとしていたとみられる」
「計画的で身勝手な犯行、反省の態度もない」
更に別の報道では
和歌山地裁は“遺体の胃の中から砂が見つかったこと”などから他殺と認定。その上で「不倫相手と妻との両立不可能な関係を妻を殺害することで解消しようとした。保険金を得る目的もあったと認められる。反省の態度も見られない」
3)どの公判での情報か不明ですが、メモしておきます。
検察側によると被告と不倫交際中の女性は事件当時、妊娠。犯行の2日前には、2人で結婚指輪まで見に行っていた。
被害者(妻)の父親によると
2017年7月はじめに不倫が妻に発覚した。被告は妻やその両親に謝罪していたと法廷で妻の父親は証言した。
「7月21日に不倫相手が中絶手術をするというので、証明書を出すようにと求め、被告は約束しました」
少し時系列を整理すると
2017年
01月頃 不倫相手と交際を開始
01月初旬 水難事故をネット検索
07月初旬 不倫が発覚、妻と妻の両親に謝罪
07月16日 不倫相手と結婚指輪を見に行く
07月17日 「溺死に見せかける」「完全犯罪ってできるんですか」と検索
07月18日 事件発生
07月21日 不倫相手が中絶予定
こんなところですね。
「不倫相手と妻との両立不可能な関係を妻を殺害することで解消しようとした。保険金を得る目的もあったと認められる。」
と言うのは時系列を見ると理解できますね。
同性異性を問わず、交際してはいけない人間はいます。
私が考える、交際、あるいは結婚してはダメなタイプは3種類。
1)お金にルーズな人
2)異性にルーズな人
3)問題を暴力で解決しようとする人
こういった人には近づかないのが無難だと思います。
この事件の場合は3つ全てが当てはまりそうですね。
亡くなった女性のご冥福をお祈りします。
参考リンク
和歌山県白浜町水死事故?保険金殺人事件?
和歌山県白浜町保険金殺人事件その3(二審判決)
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コメント
和歌山地裁によると、野田被告側は4月2日、判決を不服として大阪高等裁判所に控訴したとのこと。
投稿: ASKA | 2021/04/07 07:49
身勝手な保険金殺人ですが19年は軽くないですか?都合よく事故死とか、サスペンスドラマじゃあるまいし
投稿: AKICHI | 2024/09/19 05:11