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2021/08/13

大阪府大東市谷川女子大生殺人事件その2(書類送検)

1)大阪府警捜査1課は8月12日、被害者女性宅の真下の部屋で死亡していた住人で会社員の男性容疑者(48)を殺人と現住建造物等放火などの疑いで書類送検したとのこと。

2)容疑者は事件前、親族に「上の階の人に監視されている」と話していたとのこと。

容疑者は事件前、具体的な住民名には触れず、「ずっと見張られている。音を立てないようにじっとしている」と親族に説明していたとのこと。室内からは自筆の日記が見つかり、過去に住んでいたマンションの隣人に監視されているという趣旨の不満が書かれていた。親族には生活音に神経質になっていると相談していたが、被害者との騒音トラブルはなかったとのこと。

別の報道では
容疑者の親族によりますと、2019年の春に容疑者が「上の階の住人に監視されている。玄関の前で誰かに見張られている。防犯カメラを設置しなければいけない」と話していたとのこと。

更に別の報道では
容疑者は親族に「上の階の人に見張られている」「自分が歩くと、上の人も自分にあわせて歩く」などと話していたとのこと。府警は近隣住民や友人らに事情を聴いたが、こうした事実は確認できず、容疑者の思い込みだったとみているとのこと。

3)被害者との接点やトラブルは確認されておらず、府警は容疑者が被害妄想を募らせて襲撃したとみているとのこと。

4)府警が容疑者の携帯電話を解析した結果、はしごや灯油など事件に使われた物品を事前に検索していたとのこと。4月上旬にははしごや包丁をインターネットの通信販売で購入していたとのこと。

5)被害の女子大学生の遺体には120か所以上の傷があったとのこと。
バールで被害者の頭を殴ったり、包丁で太ももを刺したりして殺害したというもの。被害者の体には120カ所以上の傷が残され、死因は失血死だったとのこと。

6)マンションの関係者によると
「(容疑者の部屋のドアに)錠前みたいなやつを表から1個、すごく大きなカギであと3つ表から付けていた。南京錠ですね、表からかけられるような。」とのこと。

7)容疑者が約8年前に住んでいた別のマンションでも、「隣人に見張られている」などと入居初日に日記に書いていたことが分かり、容疑者が以前から被害妄想を抱いていた疑いが強まったとのこと。

8)事件後、インターネット上では、被害者が騒音を立てていたとする誹謗中傷が相次いだ。だが、捜査の結果、騒音はなく、容疑者が被害妄想を膨らませ、犯行に及んだとみられているとのこと。

9)警察によると、容疑者は20代から30代の間に実家の犬を殴り殺したり、飼い猫に電気ショックを与えたりするなど残虐な一面も持ち合わせていたとのこと。

10)容疑者は8年前に大阪に移り住み、去年から吹田市のビルメンテナンス会社で警備員として働いていたとのこと。

11)容疑者のスマートフォンに事件の1カ月前から殺害方法などを調べた履歴が残っていたとのこと。

12)【容疑者の青年時代を知る出雲市の住民】
「出かけと帰りがけに会うと上手に挨拶してくれて、『帰りました』とか『行ってきます』とか、本当に優しい青年でした。」とのこと。

【勤務先の会社によると】
「遅刻欠勤もなく、クレームも一切なかった。真面目な印象だった」とのこと。

(マンションの関係者によると)
 「(容疑者は)ちょっと暗そうなおとなしそうな男の人で、身なりはきちっとしてはったんですけど、挨拶をされることは一度もなかったです。目を合わせないようにパッと入って行かれる。(容疑者の部屋の前で)私が掃除していたらなかなか出てこないとか」とのこと。

時系列
2013年頃    容疑者が実家を出て、配送ドライバーの仕事をする
(入居初日の日記に「隣人に見張られている」と容疑者が書いている)
2018年頃    容疑者が体調不良で退職
2015年06月   現場マンションに容疑者が住み始める
2019年04月   容疑者が親族に「上の階の住人に監視されている」と話す。
2020年
03月から04月上旬 隣に住む男性が警察に相談、事件直前に引っ越す
06月      容疑者が現在のビルメンテナンス会社に入社
2021年
04月08日    容疑者がネットで凶器等を購入(殺害方法を検索していた)
04月26日(月) 容疑者が出雲市でシン・エバンゲリオンを見る
04月27日(火) 容疑者が仕事休み。灯油を10リットルを購入
04月28日(水)
06:50頃 女性の悲鳴が聞こえ始める(事件発生)
06:55頃 女性の叫び声が聞こえると通報
07:00頃 駆けつけた署員が遺体発見
同じ頃  現場の2階の部屋で火災発生
08:00頃 鎮火
この日は夕方から容疑者は出勤の予定
08月12日 容疑者を書類送検

こんなところですね。
事件から3ヶ月でようやく書類送検されました。
まー、目撃情報もあり、DNAなどの物証もあって犯人性には疑いが無いと思うので、動機が解明できなかった事で、送検が遅れたのかな?

容疑者の人物像としては、青年時代は好青年だったようですが、反面実家の犬を殴り殺すなどの事もあったようです。
で、勤務先での勤務面では特に問題はないようですね。

その一方で、住んでいたマンションでは一方的に「監視されている」と被害妄想を膨らませていたようです。

勤務先での勤務態度には問題が無く、住居のマンションでは「挨拶もしない」と言う状況のようなので、職場では「監視されている」と言う事にはならなかったんでしょうね。
このあたりを考えると、マンションの住民は全て「自分を監視する者」と考えていて、敵対的な感情を持っていたのかもしれませんね。
もっとも、仕事は警備関係なのであまり人と接する仕事では無いのかもしれません。(容疑者はそう言う仕事を希望していたようですね)

ただ、8年前にも「隣人に見張られている」と言っているので、ずっと以前から被害妄想を持っていたのかもしれませんね。

前回も書きましたが、この事件を防ぐ方法はありません。
ただ、ヒントはあります。容疑者の隣に住んでいた隣人は「容疑者の行動に恐怖を感じて警察に相談した上で引っ越している」と言う点ですね。
この隣人の話だと、3月から4月上旬にかけて、寝ている時にドアを激しくたたかれたとのこと。つまり、騒音が原因ではなく、もしかすると幻聴が原因だったのかもしれませんね。

ただ、これは、事前に問題行動があったから、気づけただけで、最初の問題行動が殺害行為なら気づいた時には、遅すぎると言う事になってしまいますね。
まさに、上階の被害女性はこのケースだと思います。

となると、もう方法は一つしかなく、「常に自分は襲われるかもしれない」と言う前提で生活するしかないですね。
しかし、さすがに現実的か?と言うのはありますよね。
「人を見たら泥棒と思え」って言葉は昔からあるけど、「人を見たら殺人者だと思え」ってのは行き過ぎですよね。

とりあえず、性善説では身を守れない時代になっている事は間違いないので
A)「距離感と警戒心を忘れないこと」
B)「危険だと判断したら、迷わず逃げること。助けを求めること」
この二つが身を守る為の方法だと思います。

参考リンク
大阪府大東市谷川女子大生殺人事件

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コメント

大阪地検は8月20日、真下の部屋の住人で直後の火災で死亡し、殺人などの疑いで書類送検された会社員男性容疑者(48)を容疑者死亡で不起訴処分としたとのこと。

投稿: ASKA | 2021/08/20 18:30

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