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2022/01/02

兵庫県稲美町甥兄弟放火殺人事件(鑑定留置まで)

長文注意
2021年11月19日午後11時50分ごろ、兵庫県稲美町岡の木造2階建て住宅で出火、近隣の住民が119番する事件が起きている。

住宅は全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった。この家に住む小学生の兄弟2人と50代の伯父の計3人と連絡が取れておらず、県警加古川署が確認を進めているとのこと。

加古川市消防本部によると、住宅には7歳と12歳の兄弟、58歳の父と48歳の母、母の兄に当たる51歳の男性が5人で暮らしていたとのこと。

加古川署によると、父は出火当時、仕事に出ていた母を迎えに行って不在だったとのこと。

約4時間半後に鎮火したが、延べ約220平方メートルを焼損したとのこと。

関係者によると、玄関脇の一室付近から1遺体が、廊下付近から別の1遺体が見つかったとのこと。
ともに1階部分から発見されたが、2階部分が抜け落ちているため、2人がどこで死亡したかは不明とのこと。
遺体の損傷が激しいため性別や年齢は判別できず、加古川署が身元を確認しているとのこと。

消防によると、屋内から出火した可能性が高いとのこと。
現場はJR土山駅から北東約3キロの住宅街。

県警捜査1課は21日深夜に会見し、「人為的に火を付けた形跡があった」と明らかにしたとのこと。
遺体は小学生の兄弟の可能性があり、県警は所在不明の兄弟の50代の伯父が何らかの事情を知っているとみて行方を捜しているとのこと。

関係者によると、火災後の現場検証で、民家から可燃性の液体が見つかった。

県警捜査1課と加古川署は21日、何者かが放火した疑いが強まったとして、現住建造物等放火容疑で同署に捜査本部を設置。火災後、連絡が取れなくなっている住人の50代男性が、何らかの事情を知っているとみて行方を捜しているとのこと。

事件当日の19日午後11時半ごろ、父は母を勤務先へ迎えに行くために外出。この約20分後、炎が上がっているのを見た近所の住民が119番したとのこと。

司法解剖の結果、死因はいずれも煙を吸ったことによる急性一酸化炭素中毒で、喉や気管に大量のすすが付着していた。出火から10分もたたずに死亡したとみられるとのこと。また、焼け跡にあった布団の燃えかすから可燃性の液体が検出されたとのこと。県警は何者かが放火した後、一気に燃え広がったとみているとのこと。

遺体の死亡推定時刻は消防への通報時間とほぼ同じだったとのこと。

捜査関係者によると、現場から東に数十メートルの民家に自治会が設置していた防犯カメラには、炎が上がる直前に不審な人物が現場の方から東向きに歩く姿が写っており、県警は伯父の可能性があるとみているとのこと。

加古川署捜査本部は24日、焼け跡から見つかった2人の遺体がDNA型鑑定で、この家に住む兄弟の小学6年の男児(12)と弟の同1年の男児(7)と確認したと発表したとのこと。

捜査関係者によると、火災後、男は行方が分からなくなっていたが、同日午後、大阪市北区の扇町公園にいるのを発見。捜査員が任意で事情を聴いたところ、民家に火を付けたことを認めているとのこと。

近くの住民らによると、伯父は幼少時から事件現場の住宅に住んでいたとのこと。
成人してからは兵庫県稲美町内の衣料販売会社などで働いていたが、その後大阪へ転居。数年前から同町に戻り、この家に同居していたとみられるとのこと。不動産登記簿によると、2006年にこの家の土地を相続したとのこと。

県警加古川署捜査本部は24日、火災後に行方が分からなくなった兄弟の伯父で、同居していた無職の男(51)を大阪市内で発見し、現住建造物等放火と殺人の疑いで逮捕したとのこと。

県警によると、容疑者の所在が分かったのは24日午後1時ごろ。扇町公園のベンチに座っているところを警察官が職務質問して判明したとのこと。所持金は数千円だった。やけどの痕はなく、出火直後に現場から立ち去ったとみられるとのこと。携帯電話は持っていなかったとのこと。

逮捕容疑は19日午後11時31分ごろから42分ごろまでの間にかけて、稲美町岡の自宅に火を付けて民家を全焼させ、兄弟を殺害した疑いとのこと。

捜査関係者によると、逮捕された伯父は兄弟の母親の兄で、数年前から同居していたいが、普段は兄弟や両親夫婦とほとんど接触がなかったとのこと。

1階で生活していた伯父が使っていたとみられる布団の燃えかすから可燃性の液体成分が検出され、県警は放火と断定して捜査していたとのこと。

捜査関係者によると、容疑者は車の運転免許は持っておらず、徒歩で現場から立ち去ったとみられるとのこと。

放火された日、兄弟の父親は、深夜まで続く母親のスーパーマーケットの仕事が終わる時間に車で迎えに行ったとのこと。

警察の調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めていて、子どもたちが自宅にいることを認識していたという趣旨の供述をしているとのこと。

近隣住民によると容疑者が家族に「家と財産をあげるから、生活保護を申請してくれへんか。働きたくない」などと話していたとのこと。

伯父が実家に戻ってからは伯父は1階の部屋で生活。2階で暮らす兄弟らの家族とは食事も別々にするなどほとんど関わりがなく、仕事もしていなかったとみられるとのこと。

捜査関係者によると、焼け跡の布団の燃え残りから、ガソリン成分が検出され、現場には農機具などに使われる燃料の容器が落ちていたとのこと。近隣住民らの話によると、この家は田畑を所有していたといい、県警は容疑者が家にあった燃料を使ったとみているとのこと。

伯父は中学を卒業して地元で就職。地元自治会の清掃活動などにも参加していた。約10年前、転職して家を出たとみられるが、数年前に実家に戻り、亡くなった兄弟やその両親と暮らすようになった。しかしその頃から、近所で姿を見られることはほとんどなかったとのこと。

容疑者は、同居していた兄弟の両親が外出するのを待って、家に火をつけたという趣旨の供述しているとのこと。

捜査関係者によると「ガソリンを使って火を付けた」という趣旨の供述をしているとのこと。とのこと

この家の納屋には農機具用のガソリン容器が保管されていたが、火災後、納屋のそばに放火に使われたとみられる容器が放置されているのが見つかった。

関係者によると、容疑者は十数年前から扇町公園などで路上生活をしたり、同市西成区などの自立支援施設で軽作業をしながら暮らしたりしていたとのこと。

捜査関係者らによると、容疑者はしばしばライターやカッターナイフを持って家の中をうろついていたほか、大きな声や音に反応して自室でラジオを大音量で流したり、壁をたたいたりすることもあったとのこと。両親は兄弟が伯父と接触しないように気を配っていたとのこと。

容疑者は2006年に家が立っている土地を相続したが、両親に対し「働きたくないのに、土地があるから生活保護を受けられない」と話していたとのこと。

県警は26日午前、容疑者を殺人と現住建造物等放火の両容疑で神戸地検姫路支部に送検したとのこと。

容疑者(51)が「(兄弟の)父が外出するのを待って火を付けた」という趣旨の供述をしているとのこと。

捜査関係者によると、出火後の20日未明、稲美町内のコンビニの防犯カメラに、食料品などを購入する伯父の姿が写っていたとのこと。顔や服装などがはっきりと写っており、県警は映像を頼りに男の行方を捜索したとのこと。

別の報道だと
出火した後、現場から約1km離れたコンビニで食べ物などを購入している姿が店内の防犯カメラに映っていたとのこと。

県警によると、伯父は運転免許を持っておらず、普段使っている自転車も現場に残されていたとのこと。

容疑者が「兄弟の両親に憎しみがあった」という趣旨の供述をしているとのこと。

捜査関係者によると翌朝、現場の南東約10キロのJR明石駅(同県明石市)で、容疑者が電車に乗り込む姿が駅の防犯カメラに写っていたとのこと。大阪駅で下車したとみられるとのこと。

一家を知る地元人の談:
この家は元々農家でしたが、15年くらい前に先代のおじいちゃんが亡くなり、今年に入っておばあちゃんも施設に入って今の家族構成になったとのこと。

妹夫婦も別の場所に住んでいたが、おばあちゃん(容疑者の母)の具合が悪くなり戻ってきた。その後に容疑者のことも心配して呼び寄せたようだとのこと。

容疑者は「就職を促してくる妹夫婦が嫌いだった」とも話しているとのこと。

捜査関係者らによると、妹夫婦は、ほとんど外出せず、自室に籠もることが多かった容疑者に、食事を用意するなどしていたとのこと。

容疑者は、こうした妹夫婦の対応に不満を抱えていたとし、「子どもに憎しみはなかったが、妹夫婦が嫌で大切な子どもを傷つけてやろうと思った。申し訳ないことをした」と述べているとのこと。

別の報道では
捜査関係者によると、容疑者は兄弟の両親から粗末な食事を与えられるなどしたため、「両親に精神的な苦痛を与えたくて子どもを狙った」と供述しているとのこと。

更に別の報道では
容疑者は数年前から妹一家と同居していましたが、準備される食事が気に入らなかったり、自宅内の移動を制限されていると思い込んだりして、一方的に不満を募らせていったとみられているとのこと。

容疑者(51)について、神戸地検姫路支部は12月10日、刑事責任能力の程度を見極める鑑定留置を始めたと発表した。期間は来年4月18日までとのこと。

容疑者(51)=現住建造物等放火と殺人容疑で逮捕=が、2人が亡くなったことに「後悔は一切ない」と供述しているとのこと。

時系列
2006年  伯父が現場の家を相続(推定36歳)
十数年以上前 伯父が転職して実家を出る
その後  路上生活や自立支援施設で軽作業をしながら暮らしていた
数年前  伯父が現場の家で妹夫婦と同居
2021年
11月19日
23:30頃 父親が母親を迎えに外出
23:50頃 119番通報
直後   男が徒歩で現場を離れる姿が防カメに映る
11月20日
その後  容疑者がコンビニで食料品を購入
04:20頃 鎮火
朝    容疑者がJR明石駅で容疑者が電車に乗車、大阪駅で下車
11月24日 遺体が12歳と7歳の兄弟だと発表。
13:00頃 伯父の身柄を確保
その後  現住建造物等放火と殺人の疑いで逮捕
11月26日 送検
12月10日 鑑定留置を開始(4月18日まで)

こんな事件ですね。
動機が怨恨と言う事ですが、どちらかと言うと、思い通りにならない事への不満や鬱憤を爆発させたと言うあたりではないかと思います。
最後はどうなっても構わないと、自暴自棄になって、全てを捨てて元のホームレス生活に戻ろうとして、憂さ晴らしに放火したんじゃないかな?
そのあたりは、精神鑑定の結果を待つしか無いのだけど・・・

ただ、容疑者が10年以上前に実家(現場の家)を出て独立した後に、どうにも人生の歯車が狂ってしまったように見えますね。
わざわざ転職して家を出たのに、その後が、ホームレス生活では、プライドが邪魔をして実家に戻るわけにも行かなかったのかな。
それで正確な期間はわからないけど、10年近くまでその生活を続けてしまったと言うあたりでしょうか。

実家から呼び戻されて、これ幸いと実家に戻ったと言うのは容易に想像できるところです。

問題は実家に戻った後ですね。
妹夫婦が「働け」と言うのは当然の要求だと思います。
最低限、食費が必要だし、健康保険、年金、固定資産税などの費用が必要です。
このあたりを容疑者が自分で支払っていたのか?が不明ですが、無職で貯金などもなかったでしょうから、このあたりは妹夫婦が援助していたのではないか?と推測します。
そうで、あれば、「働け」「自立しろ」と言う要求はでますよね。

これに対して、容疑者は家と財産を譲るので、生活保護を申請して欲しいと要求しているようです。

ただ・・・結論が早すぎるような気がするんですよね。
大阪時代に10年近くホームレスをしていたようですが、ホームレスは何もしないで寝ていれば生きていけるわけじゃないはずです。
生きるために何かしらしていたはずだし、自立支援施設で軽作業などもしていたわけなので、仕事が全くできないわけじゃないと思うんですよね。
大阪に行く前、中学を卒業後に地元で就職もしてますね。

このあたりを考えると、大阪での何かしらの体験が、仕事をしたくない事へと繋がっているように見えますね。
考えられるのは「学歴」かな?
どうやら学歴としては中卒になるようですから、その点で求人は少なかったかもしれませんね。
少ない求人で就職しても、自分より若い高卒の人間が自分よりも給料が高いとか、自分よりも若い上司に指導されるのが嫌だとか、ありそうな話ではありますよね。

本当のところは、本人に聞かないとわからないけど、もしそうならば、同情はできないですね。
なぜなら、それは本人が望んで選択した人生だからかな。経済的な理由で高校に進学できなかったのであれば、仕事をしながら定時制高校と言う方法もあったわけですからね。

事件前の状況を整理しましょう。
1)容疑者の父親は既に亡くなり、遺産は容疑者が相続している。(土地建物は容疑者の物と思われる)
2)母親は健在だが、施設に入居している。
3)妹夫婦は母親の面倒を見る為に呼び戻されたと思われる。(別の場所で生活していた)
4)容疑者も母親の面倒を見る為に呼び戻されたと思われる。
5)妹夫婦一家と容疑者が容疑者の相続した家で同居している。

こんな感じですね。
正直な感想としては、妹夫婦にとっては相当迷惑な話だと思います。
本来であれば、容疑者は長男(と推測)で家督を相続しているわけで、当然、両親の面倒は容疑者が見るべきと考えているのではないだろうか?
もちろん、妹は母親の面倒をみたいと言う気持ちがあるから、引っ越しまでして実家に家族で戻ってきたんでしょうね。
ところが、戻ってみれば、長男は仕事もしない、ただの役立たずの無駄飯ぐらいになっていた。
(農機具用のガソリンが残っていたと言う事なので、容疑者が農作業をしていたのか?は気になるところではあります)
母親が施設に入る費用が母親の年金だけで足りていたのか?も疑問なところではありますね。
母親の費用の為に、妹が深夜までスーパーで仕事をしていたと言う可能性もありますよね。

となると、妹夫婦側にも相当な不満とストレスがあったと思います。
なので、容疑者に用意する食事も質素になっていくのも仕方が無いのではないかと思いますね。

同居する妹夫婦と容疑者の双方に強いストレスがあったと言うのは間違いなさそうですよね。
妹夫婦側も経済的な負担を増やせないと言う理由で、実家を出る事ができない状況だったのかもしれませんね。
そして、容疑者は他に行く場所も無い。
互いにストレスをため込みながら、実家で生活するしかなかったのかもしれませんね。

そして、容疑者が全てを捨てて、大阪のホームレスに戻る決心をして、事件が起きたと言う事なのかな?

精神鑑定の結果を待たないといけませんが、私の印象としては、容疑者の人格に事件の原因があるのかな?と考えています。
多分、妹夫婦とのコミュニケーションがもっととれていたら、この事件が防げていたのではないか?と思うんですよね。
もう一つ、重要なのはアルバイトでも良いから仕事をすると言う事でしょうか。
自分の食費や小遣いぐらい稼いでいたら、妹の風当たりも少し弱くなったのではないか?と思います。

なので、責任能力に問題は無いと思いますが、「人格や性格の偏り」が事件の原因ではないか?と考えています。

この事件は、これまでのニートや引きこもりの人の起こした事件とは、状況が違うようなので、注目していきたいですね。
(でも基本的な状況や構造は同じなのかな?)

亡くなった幼い兄弟のご冥福をお祈りします。

続報を待ちましょう。


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