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2022/03/21

新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その11(控訴審判決)

長かった控訴審が終わりました。
判決は一審「無期懲役」を支持、検察側、弁護側の控訴を棄却です。

***控訴審初公判(20年9月24日)***
1)控訴審が9月24日、東京高裁で始まりました。

2)検察側は死刑を主張。
検察側は、一審で事実全体の悪質性について正しく評価していないとして、一審と同じく、「極刑をもって臨むほかないことは明らか」と死刑を求めたとのこと。

3)弁護側は有期懲役に減刑するよう求めたとのこと。
弁護側は、一審で殺意を認定したのは事実誤認として有期懲役に減刑するよう求めたとのこと。

***控訴審第二回公判(21年3月1日)***
検察側証人尋問(リモートでの出廷)
司法解剖にあたった医師
1)一審判決で新潟地裁は、被告が女の子の首を絞めた時間について、「時間の認定はできない」としていた。

これについて、医師は証人尋問で「一審判決には法医学的に誤りがある」として、「少なくとも3分以上、あるいは4分以上首を絞めた」と改めて証言したとのこと。

***控訴審第五回公判(21年9月30日)***
被告人質問
女児の父親
被告は冒頭で立ち上がり、検察官の横に座る被害者参加代理人や遺族に向かって深々とお辞儀をしながら「このたびは私の身勝手で、巻き込んでしまい、癒えることのない深い傷を残して申し訳ありません!」と謝罪したとのこと。

Q:事件からの3年半、被告やその家族から一度も謝罪の言葉などがなかったことを明かし「本当に償いの気持ちがあるのか」と訴えたとのこと。

Q:1審が終わって2年が経過するが謝罪文が届かないことについて
A:「もっといいものが書けると弁護士に言われ続けていて、届けることができていません」と答えたとのこと。

事件にかかる損害賠償で被告に約8000万円の支払いが決定しているにもかかわらず、一度も支払いに応じていないことも明かされた。

Q:「あなたの方から何もないので、私どもで預金口座を調査したところ、あなたの口座がふたつ判明しましたが、ひとつは残高ゼロ、もうひとつが190円。口座は誰が管理しているんですか?」

A:「記憶が確かなら母です」
Q:「であれば、0円というのは、事件後に引き出して、あなたのため、自分たちのために使ったんですか?」
A:「あーえっと、そこまで私は把握していないので、急ぎ確認します」

Q:「平気で嘘をつき、反省が乏しいあなた。『被告をサポートし、共に苦しんで償う』と言いながら、何もしない、平気で嘘をつく。それがあなたの親。誰が信用すると思いますか?」
A:「おっしゃるとおりです。可及的すみやかに確認ししかるべく……」と弁解したとのこと。

弁護士から被害者の父親への謝罪を促されると「私の命に代えても一生かけて謝罪をし、償い続けていきます。申し訳ありませんでした。」と謝罪し、土下座をしたとのこと。

また父親は「事件当日は偶然、通学路で女の子を見付けたのではなく、本当は待ち伏せしていたのではないか」と犯行の計画性についても追及したとのこと。これについて被告は「自分としてはよく使う道だった」と否定したとのこと。

この日の法廷では、控訴審で争点となっている強制わいせつ致死罪が成立するかどうかという点について、被告が逮捕後に受けた取り調べの映像が証拠として流されたとのこと。

被告は捜査段階で認めたわいせつ行為について、公判では一転して否認している。これについては「取調官に動かない証拠があると言われ、本当は覚えていなかったのに合わせてしまった」と説明したとのこと。

裁判長から今回の事件の原因について聞かれると、被告は「人を人として扱うことがあまりにも低すぎるのが原因だと思います」と答えたとのこと。

***控訴審論告求刑公判(だと思う)(21年12月16日)***
女児の母親の意見陳述
「娘を返してほしい」と述べ、「被告は娘が受けたものと同じだけの苦痛を受けるべきである」と訴えたとのこと。

別の報道では
母親は、被告が事件直前にも別の女子中学生に対するわいせつ事件で書類送検されていたことを挙げ、「人を人と思っておらず、欲望のままに娘を餌食にした」と非難したとのこと。

女児の父親の意見陳述
父親は、数日前に被告から謝罪文が届いていたことを明らかにしました。謝罪文には「私は加害者として女の子の最後を覚えています。顔や声を覚えています。女の子の最後の姿こそが私の罪なのです」と書いてあったとのこと。

父親は「内容が全く理解できない」と話し、前回の公判で被告が行った土下座や今回の謝罪文はパフォーマンスであるとして、死刑が相当だと主張したとのこと。

別の報道では
父親は1審判決で犯行の計画性が否定されたことについて、被告が犯行当日に携帯電話の位置情報サービスを切り、児童の帰宅時間帯までコンビニエンスストアで待機していたと指摘。「『殺害の計画性はなかった』は無理がある」と訴えたとのこと。

検察側
「3分以上首を絞めていて殺意があったことはあきらか」とし死刑を求刑。

弁護側
「3分以上首をしめたとは認定できず、殺意があったとはいえない」として有期刑を求めました。

***控訴審判決公判(22年3月17日)***
判決は、無期懲役とした一審判決を「相当だ」と支持し、検察側と弁護側の双方の控訴を棄却したとのこと。

判決理由
1)判決は解剖医の証言などから、被告が女児の首を少なくとも3分以上絞め続けたと判断したが、検察側が主張する「強い殺意」は認めなかったとのこと。
一審判決に続き、被告の「気絶させるために首をしめた」とする説明は否定できず、「死ぬかもしれない」と認識していた程度の殺意があったとしたとのこと。

2)検察が求めた死刑についても、無期懲役が相当だとした一審判決を「是認できる」と説明したとのこと。

とっさに首を絞めたり手間がかからないという理由で遺体を線路に置いたりしていることから「犯行は場当たり的で偶発的だった」と指摘。「死刑を選択するにあたり重要な要素となる『計画性』が認められず、非難が一定程度弱まると言わざるをえない」と述べたとのこと。過去の裁判員裁判でわいせつ目的殺人の死刑判決がないことも考慮したとのこと。

別の報道では
判決理由で裁判長は、解剖医の証言から「首を絞めた時間は少なくとも3分以上だった」と認定したとのこと。「被告の行動は場当たり的で、犯行の発覚を防止することと、気絶させることは矛盾しない」と検察側の主張を退けた上で「『女児が死ぬかもしれない』という未必的な殺意にとどまるとはいえ、殺意が認められることは明らかだ」と結論づけたとのこと。

3)被告供述の信用性
被告人の捜査段階の供述は自然で、創作によるとは考えにくい具体性を有している。捜査官の誘導や教示で出るような内容ではなく、自ら身ぶり手ぶりを交えて自発的に発言しており、信用できるとのこと。

///補足///
公判のどのタイミングでの情報か明確では無いのですが
女児を殺害した後はなお性欲が収まらず死後の女児を凌辱したとの報道もありました。

こんなところですね。
3年越しの控訴審でした。途中でコロナ禍の影響が出たのかもしれませんが、3年は長いと思いますね。
事件の時から無計画な印象はあったのですが、ちょっと被告側のいい加減さが際立ちますね。
事件から3年一度も謝罪しておらず、控訴審の被告人質問で問いただされて、控訴審終盤になってやっと謝罪文を出すとか、しかもその内容が謝罪文になってないとか。
民事で賠償金判決が確定しているのに、まったく支払って無くて、口座を調べたら事件後にほぼ全額が引き出されていたとか。

反省の気持ちが無いと言うのは、一審判決で最後に裁判長が諭してましたが、まったく響いてないと言う事なんですよね。

結局のところ、「事件と向き合ってない」と言う事なんでしょうね。
無期懲役だけど、いずれ社会に復帰する時がきますよね。その時、ちゃんと社会に適応して生活できるのか?不安ではありますね。

まー被告にすれば、無期懲役でどうせ終わった人生だから何もやる気が起きないと言う無気力状態なのかもしれません。
しかし、公判では謝罪してなかった事の弁解などはしているので、まったく無関心と言うわけではなさそうですね。控訴もしてますし。

賠償金については、詳細がわからないので、一般論で言えば、この事件で加害者家族側もそれまでの生活はできなくなっていると思われます。
それまで住んでいた場所を離れて、仕事も変えて、生活するなかで経済的に困窮している可能性もあるので、その原因となった被告の預金を自分達の生活に使ったと言うのもあるのかな?とは思うんですよね。

見落としがちですが、事件が起きれば、被害者、被害者家族の人生を変えてしまうのはもちろん、犯人の家族の人生も変わってしまうんですよね。

事件を起こすと言うのはそういう事なんですよね。

続報を待ちましょう。

参考リンク
新潟県新潟市西区小2女児殺害事件その10(一審無期懲役)
加害者家族
反省させると犯罪者になります

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コメント

被告(27)が、3月17日に下された控訴審判決を不服として3月22日、最高裁判所に上告しました。

そうなると思ってました。上告審を待ちましょう。

投稿: ASKA | 2022/03/23 08:20

棄却されずに、最高裁で死刑判決が出る事もあり得るのでしょうか?刑期を短縮してほしいとは、反省が浅いようなのでやはりそれが良さそうですね。

投稿: AKICHI | 2022/03/24 17:31

加害者家族も大変かとは思いますが、賠償金も払わず預金も引き出してしまうのは少し身勝手に感じてしまいますね…
加害者家族を責めるのは良くないですが、被告の家庭環境も気になるところです

投稿: 蛙 | 2022/03/24 18:48

AKICHIさん、蛙さん、こんにちは

まー反省してない様子を見ると、もっと重くした方が良いのでは無いか?と思うのは、人情と言う物なのかもしれませんね。

被告の今の家庭環境(経済的状況)がどうなっているのか?と言うのは、気になりますね。

投稿: ASKA | 2022/03/27 13:41

23年12月21日報道
最高裁第1小法廷は、新潟市で2018年、下校途中だった小学2年の女児(当時7歳)を殺害し、遺体を線路に置いて列車にひかせたとして殺人や死体損壊などの罪に問われた被告(29)側の上告を棄却する決定をした。20日付。無期懲役とした一、二審判決が確定するとのこと。

事件では検察側が一、二審で死刑を求刑したのに対し、いずれの判決も犯行に計画性がない点などを考慮して無期懲役とした。東京高検は昨年3月、「適法な上告理由が見いだせなかった」として上告を断念し、被告側だけが上告していたとのこと。

投稿: ASKA | 2023/12/31 23:30

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