山梨県道志村7歳女児不明事件その8(現場近くで人骨発見)
事件発生が2019年9月21日、あれから3年半が経過して、事件に動きがありました。
捜査関係者によると、骨はキャンプ場の東約600メートルの山道脇で見つかった。女児の捜索を手伝うボランティアの40歳代男性が23日に発見。現場を離れたものの人の骨かもしれないと気になり、25日に再度確認し、村内の駐在所に連絡したとのこと。。
山道付近は、これまでも県警などが捜索している場所で、26日は、他の部位の骨や遺留品などは見つからなかった。県警は27日以降も捜索するとのこと。
通報を受けて警察は26日、付近を捜索した他、見つかった骨を調べていましたが、捜査関係者によりますと、見つかった骨は人の頭の骨だったとのこと。
+++ここまで4月26日までの報道+++
骨は斜面に見える状態で見つかり、隠されたような形跡はなかったとのこと。
骨を見つけたのは、40代の登山家の男性だった。23日に山の斜面で骨を見つけたものの、このときは人の骨か確信が持てず、写真を撮影していったん帰宅。その後、骨についてインターネットで調べるなどして25日に再び現場を訪れ、警察に届け出たとのこと。
捜査関係者によると、解剖の結果などから「子どもの頭の骨の一部だったこと」が判明したとのこと。
(骨が発見された)山道は車1台が通れるほどの幅で、キャンプ場から一本道でつながっている。現場近くに住む女性(85)は山道について「地元の人もほとんど通らないような所と話したとのこと。
子供の頭部とみられる骨について、県警が調べたところ、後頭部の一部で死後数年が経過していると推定されるとのこと。大きさは数センチ四方で、キャンプ場から東に約600メートルの山道付近で見つかったとのこと。
発見現場は19年当時、県警や消防、自衛隊など延べ約1700人が約2週間にわたって捜索した範囲内だったとのこと。
+++ここまで4月27日までの報道+++
山梨県警は、同県道志村の山中で、人骨の頭の一部が見つかった付近で、運動靴を発見したと28日、発表した。
今回見つかったのは、右の靴。エメラルドグリーンで、サイズは20センチ。
ローマ字で「SYUNSOKU」と書かれていて、女児が履いていたものと類似しているとのこと。
県警によると、見つかったのは右足用の靴。色(エメラルドグリーン)とメーカーは、女児が不明時に履いていた靴と一致しているとのこと。
靴が見つかった場所について、県警は「人骨が見つかった近く」としている。
山梨県警は29日、未成年のものとみられる骨の一部が見つかった道志村のキャンプ場近くで、新たに左足用の運動靴が発見したと発表した。
また、片方の靴下も見つかったとのこと。
その靴下についてはサイズ、あるいは左右その判別はつかないとのこと。
靴下が発見された場所は靴が発見された場所とは異なるとのこと。ただ、28日や29日と同じ沢の辺りを中心に捜索しているそうで、その辺りで見つかったとのこと。
捜査関係者によると、骨の一部は林道近くの水のかれた沢で見つかったが、新たに発見された運動靴と靴下もその周辺にあったとのこと。
捜査関係者によりますと、(靴が)見つかった場所は、骨が見つかった沢の上流です。女児の行方が分からなくなったキャンプ場からは、山の中を通ると大人の足で30分ほどかかるとのこと。
靴下は、靴とは別の場所で見つかり、色や柄の判別はできないということ。
+++ここまで4月29日までの報道+++
4月23日に「人の骨の一部」が見つかったのは、母親が最後に女児を目撃したキャンプ場から600メートル程の地点。
28日、枯れた沢を数100メートル上流に登った急斜面で「右足の靴」が発見。
29日、「左足の靴」と「片足の靴下」が別々で見つかり、それぞれ「右足の靴」から数メートルの場所とのこと。
地元猟師によると
「なんせ崖みたいな、こんな45度以上の崖みたいなところだから(女児は)行けません。猟師と山の持ち主が草刈りとかそういうので行くくらいで」と話したとのこと
+++ここまで4月30日までの報道+++
警察は山梨県道志村の山中で見つかった骨について、DNAは抽出できたものの、個人の特定には至らなかったと発表した。
県警は引き続き、今回の鑑定方法とは別に、親子関係を確認する方法でも鑑定を行うとしている。
警察は今後、血縁関係を明らかにするミトコンドリアDNA型鑑定という別の鑑定を実施し、個人の特定を進める方針とのこと。
+++ここまで5月2日までの報道+++
時系列
2019年
09月21日
12:15頃 女児一家(母、姉)がキャンプ場に到着
13:00 昼食後に子供たちが広場近くで遊ぶ
15:00過 子供たちがおやつを食べていた。
15:35 女児以外の子供が沢に遊びに出かける
15:40頃 女児が子供たちの後を追いかけていく
15:50 大人が子供たちを迎えに行く
16:00頃 戻った子供の中に女児がおらず、女児が不明になる、捜索開始
17:00 警察に通報
18:00 警察官が現場に到着
20:00 大人が捜索を継続
09月22日
01:30 女児の父親が到着、3時まで捜索を続ける
09月23日 捜索を継続
09月24日 60人態勢で捜索
09月25日 290人態勢で捜索(自衛隊が参加)
09月26日 270人態勢で捜索
09月27日 270人態勢で捜索
09月28日 240人態勢で捜索
09月29日 約100人態勢で捜索(自衛隊が撤収)
09月30日 約35人態勢で捜索(消防団が撤収)
10月01日 約40人態勢で捜索
10月02日 約50人態勢で捜索
10月03日 約50人態勢で捜索
10月04日 約35人態勢で捜索
10月05日 約35人態勢で捜索
10月06日 約35人態勢で捜索
2022年
04月23日 不明現場から600mの場所で捜索ボランティアにより、子供の頭骨の一部が発見される。
04月25日 現地の駐在に通報
04月26日 骨の発見された付近を捜索
04月27日 捜索を継続
04月28日 枯れた沢を数100メートル上流に登った急斜面で「右足の靴」が発見。(骨の発見された場所の上流)
04月29日 「左足の靴」と「片足の靴下」が別々で見つかり、それぞれ「右足の靴」から数メートルの場所で発見。
以後捜索は継続されている。
05月02日 警察は見つかった骨について、DNAは抽出できたものの、個人の特定には至らなかったと発表した。
こんなところですね。
最初にお断りしておくのは、発見された骨が不明女児の物であると断定されていません。
それは、発見された、靴や靴下も同じです。
この事件の報道情報の分析や検証については、「雑感」さんが詳しく行っているので、そちらを参照された方が良いと思います。
事件簿としては事件簿らしく、別の切り口で考えてみたいと思います。
今回考えるのは、過去の事件の事例ですね。
事例1:広島女児殺害事件(2005年11月22日)
小1女児が下校途中で殺害され、段ボール箱に詰められて遺棄された事件です。この事件では、女児のランドセルが遺体から100mも離れた場所で発見されたが、その場所は22日昼間に一度捜索された場所でした。ランドセルは捜索後のその夜に発見されています。
事例2:島根県立大女子大生バラバラ殺害事件(2009年11月6日)
女子大生がショッピングセンターのバイト後に大学の寮に帰る途中に不明となり、臥竜山の駐車場付近でバラバラの状態で発見された事件です。
帰宅経路の路上の側溝で左足のスニーカーが11月30日に発見されたが、その場所は以前に警察が捜索した場所だった。
事例3:長野県ギャング少年殺人遺体遺棄事件(2015年8月6日)
17歳の少年がギャング仲間の少年を女性関係のトラブルで殺害した事件です。殺害後に一度遺体を埋めているのですが、発覚を恐れて、別の場所に埋め直しています。
事例の1と2は遺留品が事件発覚後に遺棄された物ですが、遺棄された場所は一度捜索後の場所だったと言う事件です。
事例2は被疑者死亡で事件の詳細は不明ですし、事例1もこのあたりの情報はでていないと思います。
なので、私の憶測と言う事になるのですが・・・・
事例1では、衝動的に事件を起こしてしまい。遺体を遺棄したが、手元に残ったランドセルを処分する為に、犯人の自宅から離れた場所に遺棄したのだろうと思います。(捜索済みの場所と言う意識はなかったかもしれませんね)
事例2では、女子大生の拉致現場が不明で、ショッピングセンターに来ていた人待ち風のセダンの情報があるのですが、このあたりも結局ははっきりしませんでした。その中で帰宅経路の路上で事件から20日以上も経過してからスニーカーが発見されているのは、拉致場所を偽装して捜査を攪乱する為だったのだろうと推測しています。
事例3は遺体を埋め直している事件ですね。遺体を移動するような事件はけっこう多いようですが、私の記憶に残っているのがこの事件でした。
殺害後は慌てて遺体を埋めるのですが、時間が経過して冷静になると、この場所では発見されてしまうかも?と考えて、移動するわけですね。
これらの事例を踏まえて今回の情報を女児が死亡している場合と生存している場合の二つに分けて考えます。
A)女児が死亡してる場合
女児が死亡していて、その死亡に第三者が関係しているなら、その人物にとって、遺体の処分が問題になります。
それで、不明現場の近くに遺棄したと言う可能性は疑えますね。
(犯罪指南になりかねないので、このあたりの事情はあえて詳しく書きません、皆さんも書かないでくださいね)
なので、ポイントは、女児の全身の骨格や遺留品が現場で発見されるかどうかにかかっていますね。
この場合、純粋な事故の可能性は残りますね。(ただし、捜索で発見されなかった謎が残りますけど)
B)女児が生存している場合
ここでもう一つの事例を紹介します。
事例4:埼玉県朝霞市中1女子誘拐監禁事件(2014年)
埼玉県朝霞市で2014年に行方不明になった当時中学1年の女子生徒(15)が2016年3月27日に無事、保護された事件です。
この事件では拉致監禁した女子に対して、親に捨てられたと嘘を言って絶望させ、精神的に支配して逃亡する意志を削ぐ事をしていました。
この朝霞事件と同様に拉致監禁中の女児に対して、「事件は終了した、誰もおまえを探していない」と絶望させる効果を狙った、偽装である可能性はあるのかな?と思うわけです。他にも事件を終了させる効果も期待できます。
ただ、一方で事件から3年で風化が進んでいる事件を再度注目させる事になるので、犯人にとっては諸刃の剣ですね。
そして、この場合に最大の問題になるのが、「人骨の入手」ですね。土葬が無い日本では、人骨を簡単に入手する事は困難なはずで、入手方法は限られてきますね。そして、他人の骨と鑑定されては困るので、DNA鑑定ができないように事前に処理している可能性がありますよね。
私として、ここまで手の込んだ事をするのだろうか?と言う疑問はありますね。逆に言うと、犯人にとって実現可能な方法であれば可能性はあるのかな?と言うあたりでしょうか。
捜索とDNA鑑定の結果に注目しましょう。
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コメント
事故か事件か?まだ両方の可能性がありそうですな。事故のネガティブ要因としては、あの場所に一人で迷い込むと考え難い点や、今のところだが遺留品に比べて骨が少なすぎる。土石流が発生した沢部なので、玉石にもまれ遺体がバラバラになった可能性はあるが、見つかった靴下や衣服はズタボロだったのだろうか?
また仮に事件だとすればASKA氏の事例4を犯人が目論んだか?だとすれば骨は小片のみをまいたのかもしれない。今後、より大きな骨が見つかれば話は変わる。今のところは遺留品は意外にしっかり残ってるのに対し、骨が小さく少ないことが矛盾にも思える。
投稿: AKICHI | 2022/05/05 07:58
北海道でかつて失踪地点から4km離れた自衛隊基地で発見された大和君のようなケースもあるので、必ずしも「子供だから行けるわけが無い」とまで言い切れないのがまた難しいところです。
無論、人為的な事件の可能性も十分ありますので、今後の推移を注視し続けるしかないですね。
投稿: | 2022/05/07 00:31
子供の特性(性格、身体能力)にもよりますが想像をはるかに超えた行動をします。その時何が起きたかは知りよしもありませんが、人目に付かない沢や崖下、大きな岩の窪み等に転落し発見できなかった可能性もあるかと思います。例えば、小動物や昆虫、綺麗な花に誘われ夢中になってしまったようにも思います。
投稿: | 2022/05/09 11:39
最近の現地捜索情報だと事故の可能性がしてきされつつもありますね。不明後に土石流が発生しているので、今回の発見場所より上流から流れてきたとすれば、当日友達のいる沢に向かい時計回り上りの林道を進み、さらに登山道にも入り登ってしまい発見された谷地形の上部に至ったことになります。考え難い事ですが、だからこそ見つからなかったのでしょう。ただし、自分の意思だったかまではまだわかりません。
投稿: AKICHI | 2022/05/10 18:14
訂正です。上記内容で当日友達のいる沢に向かい時計回りにと書きましたが、正しくは半時計回り左方向に林道を上り、でした。すみません。キャンプ位置の上部を半時計回りに今回の発見された沢の上流側に到達したかと推測です。
投稿: AKICHI | 2022/05/10 23:21
初めて投稿させていただきます。
この事件は腑に落ちないこと事がありますね。
行方不明になった時点で捜査に警察犬が関わっていますが、
石橋の所で美咲ちゃんの匂いがぷっつりと途絶えてしまった事、
2匹の警察犬がやはり同じところでそれ以上には、匂いを嗅ぎつけるのが
困難になっている事です。
美咲ちゃんのご家族にとって胸が引き裂かれる思いがすることと思います。どうぞ事実がはっきりしますように。
投稿: あかり | 2022/05/11 23:45
事故の可能性に限って言えば、初期段階の捜索に問題があったのではないかと思います。警察、消防、自衛隊、ボランティア等の捜索で誰が指揮を取ったのかと、毎日何百人態勢で大捜索した筈ですが、現地の地理、地形、不明者の動向特性を熟知したものが指揮していたのか疑問に感じます。言うのは簡単ですが捜索の困難さを改めて感じますので今回の事を教訓にしていただければと思います。
投稿: | 2022/05/12 11:07
山梨の山中で発見の骨、不明女児の母親との血縁関係を確認…DNA型鑑定で
https://news.yahoo.co.jp/articles/1dde7b895aa891d811a3eb6751394f6e2bb4a873
これで恐らくは身元確認は済んだということでしょうか。捜査にあたった方々、お疲れ様でした。そしてお子さんのご冥福を祈ります。
投稿: 裏銭 | 2022/05/12 16:42
バラバラに見つかった骨は人為的に埋められた可能性は低いとの報道。土砂に流されて埋まったのだろう。ならば流される前はもっと高い場所にいたはず。そこで亡くなったとして死因は?滑落でもしていなければ何日かは生きれるから見つけられたはず。もし、捜索していた場所なら、なぜ見つけられなかったのか大きな謎ですね。
投稿: AKICHI | 2022/05/13 07:35
単独でボランティアさんが発見するケースの理由が分かるような気がします。
投稿: | 2022/05/14 00:33
警察犬の捜索(発見)率はどのくらいなのでしょうか?犬にもかなりの能力差があるかと思いますし、実際に山に入り捜索した経験や実績があればよいのですが、それほど実践例もないかと思うのですが...。
投稿: | 2022/05/14 00:52
山梨・道志村で発見の骨、不明女児と断定 DNA型鑑定で
https://mainichi.jp/articles/20220430/k00/00m/040/146000c
肩甲骨のDNAで確定しました。
どのような経緯があったのかは未だ不明ですが、どうあれ生きて帰ってくることを願っていただけに残念な結果です。
ご冥福をお祈りいたします。
投稿: 通りすがり | 2022/05/14 19:18