北海道札幌市ススキノ首なし殺人事件その4(コミュニケーション)
まずは続報です。
1)捜査関係者によると、3人の自宅から男性が当時身につけていたとみられる服や財布が見つかっていた。
捜査本部は事件当時に男性が着ていたとみられる衣服や運転免許証などを容疑者の自宅から押収していた。
2)捜査本部は8月14日午後、すでに死体損壊などの容疑で逮捕している親子3人を、男性を殺害した疑いでも逮捕した。
3)これまでの取り調べに対し、3人が黙秘している。(8/14報道)
捜査関係者によりますと、死体損壊などの容疑についての取り調べに対し、3人は、揃って黙秘している。
4)捜査関係者によりますと、女性(29)容疑者は被害男性を殺害後、ススキノのホテルから男性容疑者の車で厚別区の自宅にいったん戻った後、再び男性容疑者が女性(29)容疑者を車に乗せてススキノの別のダンスクラブまで送り届けていたとのこと。
5)男性容疑者のブログの(戦争報道についての)一文
再度問われる。「人間を殺して何が悪い」と。悪いなどと一言も言ってない。殺した時点で貴方は「人間」ではなく「ヒト」という獣になるんだよ。それは「人間」としての貴方の自殺行為ですと。その覚悟があるかと問い返したいのです。「では肉親を殺されたら?」。その時点で相手は「私にとって」獣です。獣には獣としてそれなりに応じてあげるのが礼儀ってもんです。
6)捜査関係者によりますと、男性の致命傷となった首元を刺された傷は、肺の近くに達するほど深かった。
7)遺体の状況などから、男性は後ろ手に拘束され、背後から突然ナイフのような刃物で襲われた。
8)親子の関係先の家宅捜索で、男性の電話番号などの情報が含まれるSIMカードが押収されていた。
捜査関係者によりますと、電話番号などの情報が含まれる男性のスマートフォンのSIMカードが、父親の男性容疑者の車から押収されていた。
9)女性(29)容疑者がホテル客室内で男性のスマートフォンを工具で壊したあと、SIMカードを持ち去ったとみられている。
10)容疑者の親族の話
「女性(60)容疑者の話によると『夫もまさかするとは思わなかった』と。事件の後もそう言ってんだもん。今回も、まさかあんなこと起こすとは思わんっていうのは、2人とも思ってたんじゃないの」
11)女性(29)容疑者と父親の男性容疑者は、自宅近くの量販店で、7月1日午前2時ごろまでにノコギリや複数の刃物などを揃えていたことがわかっていましたが、事件当日の午後8時ごろ、ノコギリを追加で購入していた。
12)捜査関係者によると女性(29)容疑者は浴室で男性を後ろ手に拘束し背後から襲ったとみられていますが、犯行時にレインコートを着ていた。返り血が衣服に付かないよう計画し準備していた可能性がるとのこと。
親子3人の自宅からは血の付いたレインコートが見つかっていて、誰の血かを調べる鑑定が進められているとのこと。
13)8月16日送検
14)捜査関係者によると、女性(29)容疑者と男性は1日午後10時35分ごろ、すすきのの路上で落ち合い、約15分後にホテルに入った。この約2時間半前の午後8時ごろ、女性(29)容疑者と男性容疑者は自宅近くの量販店でノコギリを購入したとのこと。
15)男性容疑者は1人で別の店を訪れ、レインコートを買っていたとのこと。
16)女性(29)容疑者と両親が逮捕された事件で、同容疑者が事件3週間前の6月に男性と2度目に会った際、再び会う提案をしたとみられるとのこと。
3度目に会った際、同容疑者が男性を殺害したとみられるとのこと。
17)捜査関係者によると、警察が押収した3人のスマホを調べたところ「すすきの 殺人」と検索した履歴が残っていた。
検索した時間帯は、女性(29)容疑者が現場のホテル出た7月2日午前2時過ぎから、事件が発覚する午後3時ごろまでだったとのこと。
18)母親の女性容疑者(60)は当初、「娘の犯行を止めたかったが止められなかった」と供述していたとのこと。
19)押収した女性(29)容疑者のスマートフォンに、電話やアプリなどで男性とやり取りをした形跡はなかったとのこと。
時系列
2023年
05月下旬 女性(29)容疑者と男性が知り合う。その後、複数回会う(3回逢った模様、3回目で殺害)
06月上旬 女性(29)が男性と2度目に逢った時に3度目の約束(提案)をする。
06月下旬 女性(29)容疑者と男性がトラブルとなる。
その後、のこぎり、刃物、ウィッグ等を購入する。(時期はASKAの推定)
07月01日(金)
被害者は現場近くのディスコ・イベントに参加
22:35頃 二人がススキノの路上で待ち合わせ
22:50頃 二人が現場ホテルに入室
07月02日(日)
02:00頃 被害者と一緒に入室した人物がフロントに電話して退室
02:10頃 男性容疑者の車が走り去る様子が防カメに映る
その後、自宅に戻る。
その後、女性(29)容疑者を男性容疑者が車で別のススキノのクラブに送る。
その後、男性容疑者が自宅近くのコンビニで凍りを大量に購入。
その後、スマフォで「すすきの 殺人」と検索する。
15:00頃 札幌市中央区南8条西5丁目のホテル2階客室で男性が倒れているのを従業員が発見。
その後、頭部を撮影しビニールで梱包して容器に保管される。
(前後関係は不明)
07月03日(月)
夜 被害者の妻が行方不明届けを出す。
07月24日(月)
女性容疑者(29)を逮捕
共犯者で父の精神科医、男性容疑者(59)も逮捕
家宅捜索で腐敗が進んだ頭部を浴室で発見。
07月25日(火)
母親の女性(60)も死体損壊と死体領得、死体遺棄の疑いで逮捕
逮捕当初、女性(60)容疑者は「娘の犯行を止めたかったが止められなかった」と供述。
08月14日(月)
殺人の容疑で3人を再逮捕
08月16日(水)
送検
とりあえず、こんなところですね。
さて、この事件の発覚は7月2日の15時、頭部が無いし、遺留品も無いので、捜査本部としては、周辺の聞き込みやカメラ映像の収集から捜査を開始したはずですね。
翌7月3日の夜には被害者家族から行方不明届けが出ているので、このあたりで被害者の身元の当たりが付いたところでしょうか。
この事件では、遺体を現場に残しているので、事件発覚は時間の問題です。
本人達もそれは自覚していて、犯行直後にスマホで検索しているわけですよね。
事件発覚を予測していながら、実は何も対策をしていないように見えるところが、ちょっと疑問なわけです。
それどころか、致命的な証拠品を自宅に残したまま、直後にはススキノの別のダンスクラブへ行くというのは、ずいぶん脳天気に見えます。
女性(29)容疑者にとっては、被害者を殺害する事、スマホを破壊する事、SIMカードを奪う事で目的は達成、事件は終わったと考えたのかもしれません。
しかし、男性容疑者としては、そんな脳天気な事は言ってられないはずなんですよね。
そもそも、男性容疑者が事件の全貌を知っていたのであれば、目的自体が達成されてない事に気付いたはずなんですよね。
事件の目的が何らかのデータの消去を狙った物だとするなら、データ自体は消去されていない可能性が残っています。
女性(29)容疑者が行った事は、宝箱の鍵を隠したにすぎない、宝箱は依然として存在していて、合鍵がある可能性すらある(というか多分あります)
このように女性(29)容疑者は問題を根本的に解決しようとせずに、対処療法として表面的な対処を考えていたようですね。
女性(29)容疑者はパソコンを使って無くて、パソコンの知識が無いので、このような表面的な対処しか考えつかなかったのかもしれません。
逆に、仕事でもパソコンを使っていると思われる男性容疑者はこのあたりの事を知っていても不思議では無いんですよね。
(詳しくは書かないけど、女性(29)容疑者の犯行手順等には誤りがあると思います)
情報が少ないけど、女性(29)容疑者は短絡的、感情的に行動するタイプのように見えますね。
話は戻って、犯行後の対応についても男性容疑者からしたら合理的でないと感じます。
で、こう考えると、男性容疑者と女性(29)容疑者の間でコミュニケーションはとられていたのだろうか?と言うのが大きな疑問ですね。
実際、逮捕されるまでの期間は事件発覚から22日もあるので、その期間で逮捕後どうするか?と言ういわゆる「口裏合わせ」をしていてもおかしくないのですが、そちらについても、どうも不透明ですね。
単純に娘を守る為なら、男性容疑者が事件を主導したのは自分で、娘や妻は指示にしたがっただけと言う主張ができます。
でも、いまのところは、3名が黙秘か否認していると言う状況のようです。
まー、既に公判対策として黙秘を決めている可能性はありますが・・・現場に入っているのが被害者の他に1名だけなので、この1名が女性(29)容疑者なら実行犯として首謀者と同等の罪に問われる可能性がありますよね。
あるいは、黙秘しなければならない理由が他にある可能性もありますよね。
それが犯行の目的に関わる物である可能性は残っていると思います。
捜査本部は目的に関わるデータを入手しているでしょうから、公判になればこのあたりの情報も出てくると思いますね。
最後に、男性容疑者のブログの一文についてですが、私としては、戦争と犯罪の違いについての見解で、更に愛する家族を理不尽に殺害されたのであれば、相応の手段を持って応酬すると言う意見であって、特に問題があるようには感じないですね。むしろ一般的な意見ではないか?と思います。
理想としては「罪を憎んで人を憎まず」と言う言葉がありますが、大多数の人はそうでは無いですよね。
参考リンク
北海道札幌市ススキノ首なし殺人事件その3(犯行内容と計画)
北海道札幌市ススキノ首なし殺人事件その5(弁護士のコメント)
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コメント
脳天気な男性容疑者 ですが、正常な勤務後マイホームに帰宅して食事は自宅前の車内と…しかも近所から見たら羨ましいくらいの豪邸住まい(しかし中はゴミ屋敷)とちぐはぐな行動の一貫は生活態度からも表れてます。
まるで豪邸に住むホームレスのような生活ぶりは一般常識の理解を越えてます。
そんな容疑者ですから脳天気な行動をするんでしょうな。
ナイフやノコギリを準備したり 鮮度を保つ為に氷を用意したりとまるで首から上を獲る為に殺人を犯したようですね。自宅外の大型クーラーBOXを見ても別の理由があるようにも感じとれます、供述では「バラバラにして野性動物に食べさせるつもりだった」と言ってますがどうかな?もっと確信的な目的がある気がします。
いったい何が目的なのか公判の行方を見守りたいです。
投稿: テキスタイル | 2023/12/24 07:59