« 世田谷一家殺害事件再考その218(立ち退き料の件) | トップページ | 世田谷一家殺害事件再考その220(情報源) »

2024/08/27

世田谷一家殺害事件再考その219(引っ越しの件)

***長文注意!***

またまた、コメントいただきました。(一部抜粋)
***ここから***
前提条件としては手付放棄(数百万円)の解約をして別の物件を契約したそうです。そちらの物件も手付金を契約時に支払い、年明け入居のタイミングで残金を支払う予定でした。
***ここまで***

この前回のコメントを含めて気になる新情報は3つかな。
1)数百万の手付金を放棄して解約し、別の物件も手付金を契約時に支払い、年明け入居のタイミングで残金を支払う。
1ーA)数百万を無駄にしても、別の物件が欲しい理由があった。
1-B)年明けの入居タイミングで残金を支払う。

2)年明け入居を希望している

例によって場合分けします。今回はみきおさん、泰子さんの2人の視点からこれらの内容について、情報が無いので常識的にかんがえてみます。
ただ、前提条件としては、泰子さんが塾経営にあたり新居を塾の教室として使用する事を想定しています。

1ーA)数百万を無駄にしても、別の物件が欲しい理由があった。
みきおさん:M1)みきおさんとしてはトータルコストがプラスになるなら、一時的な損は気にしないと言う男性、理系的な判断なのではないか?と思います。
M2)逆に例え数百万の損があっても、どうしても欲しい理由があったと言う事になりますが、物件の情報も無い状態ではこれ以上考える事は無理ですね。

泰子さん:泰子さんは主に塾の経営者の立場として考えると、塾経営の為に大きなメリットがある場合には、M1)と同様に一時の損より将来の利益を優先した可能性があります。
そう考えると、新物件は塾経営にかなり有利な物件だったと推測できます。推測される有利な点としては
利点1)広い教室空間が確保できる。塾の性質として一度に沢山の生徒を収容して、できるだけ少ないスタッフで運営した方が良いわけですよね。
利点2)生徒が通塾する上で交通の便が便利な場所。いくら広い教室を確保できても、通塾しにくければ生徒は集まらないでしょう。
利点3)競合する塾が近くに無い。同系列の塾がある地域はさすがに避けると思うけど、泰子さんの人物像についての情報がほとんど無いので、判断が難しい。

泰子さんには母親としての立場もあり、そちらを考える
にいなちゃん:にいなちゃん自身は沢山の習い事をしていて、それら全てに共働きの両親のどちらかが、送り迎えをしていたとは考えられない。
そう考えると、にいなちゃんは自分一人で習い事に行けるだけの行動力があったと言う事になる。それなら、にいなちゃんは引っ越しによる移動の制約は受けにくいと考えています。
(つまりにいなちゃんの事情で引っ越し先を選ぶ事は無いだろうと思うわけです)

礼君:礼君には障害があったと入江さんの本には書かれているが、その程度はわからない。ただ、立ち退きの担当者(役人)に「障害児の母なので・・・」と懇願しているあたりを考えると、それを裏付けるだけの、公的証明書(診断書や療育手帳)などがあるのではないか?と推測しています。
もし、本当に礼君に障害があったとすると、礼君は引っ越し先を選択する上で制約になる可能性があります。
例えば、
利点A)礼君が通学、通園、リハビリ施設、医療機関、支援施設などに通うのに都合の良い場所
通学、通園は毎日の事で、もし礼君が一人で通う事ができないのであれば、誰かが介助する事になるので、とにかく近い場所に自宅があるのは都合が良いですね。
あるいは、通園バスなどがあるなら、その停留所の近くとか。

ただし、泰子さんは経営者なのでそれほど、時間に拘束される事は無いと思うんですよね。
特に、昼間は塾は無いと思うので、送り迎えの時間ぐらいは十分ありそうな気がします。

そう考えると、引っ越し先の選定に子供たちの事情はあまり影響してないかもしれません。

1-B)年明けの入居タイミングで残金を支払う。
この情報がちょっと微妙ですね。いろいろな可能性が考えられます。
1-Bー1)年明けまで、多額の購入費用が口座に入ってた場合。
1-Bー2)年明けまでに立ち退き料が1度で振り込まれる場合。(事件当時、立ち退き料は振り込まれていなかった場合)
1-Bー3)立ち退き料は何回かに分けて振り込まれている場合。

1-Bー1)年明けまで、多額の購入費用が口座に入ってた場合。
この場合、犯人が立ち退き料の話を聞き、それ目当てで強盗に入った可能性があります。
前回も書きましたが、もし多額の残高のある通帳を犯人が発見しているなら、その魅力は相当大きかったはずなんですよね。

1-Bー2)年明けまでに立ち退き料が1度で振り込まれる場合。(事件当時、立ち退き料は振り込まれていなかった場合)
立ち退き料の話は聞いたが、実際の振り込み日時を確認できないまま、強盗に入った可能性がありますね。

1-Bー3)立ち退き料は何回かに分けて振り込まれている場合。
これは前回の前提条件で否定している部分ではあるけど、実際に不動産購入は2度に分けて支払っていますからね。2度に分けて立ち退き料を振り込むなんてあるのかな?

2)年明け入居を希望している
これは、結局、引っ越しに期限がある場合と言う事になりますね。この情報を再度、みきおさん、泰子さんの視点でかんがえます。

みきおさん:普通に考えると、転勤の為と言うのが思い浮かびますね。異動の辞令があって、新職場に転勤するにあたり、期限がある場合です。
ただ、住居変更を伴う転勤なので、事前に内示があるのが普通でしょうね。だとしたら、それほど急ぐことは無いと思うわけです。それにいくら短くても内示は1ヶ月前にはあったはずで、それなら、入江さんがその情報を知らないのは不自然でしょうね。入江さんと泰子さんは仲の良い姉妹だったようですから、引っ越しの理由がみきおさんの転勤なら、その話を入江さんにもしているでしょうね。

泰子さん:塾の経営者としてみた場合、塾生の募集は随時行っていたとは思いますが、それでも、新入学時と言うのが一番のかき入れ時だと思います。それを考えると、遅くても、2月中に引っ越しして塾の準備を整えて、3月には宣伝と募集できる状態にしたいと思います。
なので、それが1月になっても、塾用の改装や什器類などの購入に納期が必要と言う事で早めに引っ越したいと言うのであれば、自然かもしれませんね。

泰子さんの母親としての視点
にいなちゃん:もし、転校が伴うのであれば、逆に3月の春休み中に引っ越し新学年から転校と言う方が切りが良いタイミングだと思うんですよね。

礼君:礼君は3月の春休み中に引っ越し新入学と言うのがベストタイミングだと思う。

ただし、子供たちについては、例外が考えられる。例えば「いじめ」で早く転校したいと言う事があれば、新学年を待つ事は無いと思う。

他にも理由は考えられる。
あ)近所の公園のスケボーがうるさくなる前の冬のうちに引っ越したい場合。
い)公園の路駐が迷惑なので、路駐が多くなる前に引っ越したい場合。
う)なんらかのトラブルがあって、トラブルの相手に住所を知られているので、早く引っ越したい場合かな。(もちろん根拠は無い)
え)公園近くさんのコメントのように周辺の治安が不安な為、早めに引っ越したい場合。

やはり、総合的に考えると泰子さんの塾の事情で引っ越し関係は決めていると考えるのが自然なのかな?
(この悲しみ・・を読むと、実際には礼君の為に新居を選定しているようです。)

と、ここまで書いてからなのですが、「この悲しみの意味・・・」をざっと読み返してみると
時系列情報
1999年年末 立ち退きの申請をする
2000年03月までに、都への土地の権利移転が完了。(この段階で立ち退き料が振り込まれていた可能性が高い)
2000年03月  泰子さんが号泣してとの担当者に懇願(移転先の都有地購入の契約を早くしたいと言う事の要請ですね。小学校近くの都有地)
2000年11月  礼君の就学時健診(楽観できる結果では無かった)
2000年12月  入江さん一家の移転先の建築確認が降りる
2001年01月  入江さん一家の新居の建前の予定
          宮澤さん一家の入居の予定(コメント情報)
その後、入江さんはこの新居に住む事は無かった。
2001年03月  礼君卒園の予定
2001年04月  礼君新1年生の予定

関連情報
1)入江さんの新居は、宮澤さんの新居予定地(小学校近くの都有地)から徒歩で10分で、駅からも近かった。
2)泰子さんは礼君を普通級に通級させたい希望を持っていた。
3)泰子さんは礼君の環境をできるだけ変えたくない為、現在と同じ地域内への引っ越しを希望していた。
4)泰子さんは塾の経営を継続したいと希望していた。
5)礼君は脚立に乗って、クリスマスの飾り付けができた。
6)礼君は会話ができた。(どの程度かは不明)
7)泰子さんは礼君がいじめられやすい状態だと考えていた。(身なりがきちんとしていないといじめられやすい)
8)泰子さんは周辺の治安の悪化を懸念していて、街灯設置の要望や不審者情報などを公園管理事務所に何度か通報していた。
9)購入資金には信用組合からの借入金が含まれる(住宅ローンではなく、借入金なのは塾に使用する為かな?)

とこんなところなのですが・・・大きな疑問がありますね。入江さんの本には事件までの情報が記載されていて、引っ越しや立ち退きについての章もある。
だけど、解約の件についての情報がありませんでした。数百万も無駄にするような大事件があれば、入江さんに話していると思うのですが・・・
付随して、当初、宮澤さん一家が新居と考えていた土地は都有地なので、不動産会社が絡んでくるとは思えないわけです。

そのあたりから、解約について可能性を考えるとこの二つぐらいだろうか?
A)都と直接契約だったとしても、商習慣に沿って、手付金や解約についての項目があり、それに従って、解約した。
B)都有地の購入(契約)は諦めて、別の物件を民間の不動産会社から一度契約したが、それを解約して、別の物件を再度契約した。

だけど、A)もB)も考えにくいところではあるんですよね。
泰子さんは礼君の将来や現状を気にかけていて、礼君の為に新居を選定しているように見えます。同じ地区内で小学校の近くと言う絶好の物件を諦める事ができるだろうか?
さらに、加えると、入江さんの新居からも離れてしまう事になり、泰子さんにとって、望まない方向になりそうなんですよね。

可能性としては、11月の就学時健診で普通学校への入学ができないと言う結果となれば、今度は支援学校の近くを探す必要がでてきますよね。
しかし、そんな事があれば、これも入江さんに話しているはずだし、その他の情報から考えると、礼君の障害の程度は普通級と支援級のボーダーぐらいなのかな?と言う印象です。
それなら、学校を変える必要は無いはずなんですよね。

ただ、コメント情報だと「入居」とあるので、当初は都有地を購入して家を建てると言う計画だったが、建物付きの物件を購入して「入居」すると言う方針に変わったと言う解釈もできます。
実際、1月に購入する予定だったのが都有地であるなら、1月に購入、建物の建築期間を考えて、3月の春休みに引っ越し、4月の新入学を新居で迎えると言う計画だったんじゃないかな?
でも、一方で地域が変わらないから、早めに引っ越して礼君を新しい環境に慣れさせたいと考えた可能性もあるのか?

いずれにせよ、もし、一度契約した物件を(数百万を無駄にして)解約する事情があるとすれば、それは「礼君にとってもっと良い物件があった場合」だけだと思います。
それは、泰子さんにとって嬉しい事なので、それを入江さんに話さない理由がないと私は考えています。
あるいは入江さんがあえて書いて無い場合も考えられるけど、2000年3月の号泣事案は入江さんとしても書きたくない内容なのではないか?と思える部分だし、それを書くのであれば、礼君の為に数百万の損も厭わないと言う泰子さんの姿勢を書かないはずが無いと思うんですよね。

と言うことで、この解約の情報については、もう少し関連情報が欲しいですね。

最後に、購入資金に信金からの借入金があるので、じつは経済的にそれほど余裕があったわけではないかもしれませんね。

|

« 世田谷一家殺害事件再考その218(立ち退き料の件) | トップページ | 世田谷一家殺害事件再考その220(情報源) »

コメント

入江さんの本には都の土地を買った事が書かれているのですね。

年明け入居のタイミングと書いたの何月完成かは分かりません。
不動産購入は契約時に手付金を支払い入居時に残金(自己資金➕ローン)を払うので建物が完成していなかったはずです。
先に契約した物件(都の土地でなく民間)は年内中に完成する物件でした。

手付放棄に関しては塾や礼くんの件を考えれば納得です。もっといい物件が見つかったという事が解約理由だからです。


投稿: | 2024/08/28 07:54

名無しさん、こんにちは
わかりにくい文章ですいません。
購入したと書かれているのは入江さん側です。宮澤家については、契約する途中までの経過が書かれていますが、最終的に契約したとは書かれていませんでした。なので2000年4月以降がどうなっているのかが不明です。

投稿: ASKA | 2024/08/28 15:39

2000年03月  泰子さんが号泣してとの担当者に懇願(移転先の都有地購入の契約を早くしたいと言う事の要請ですね。小学校近くの都有地)

この件はどういう事なのでしょうか?詳しく教えてください

投稿: | 2024/08/29 15:35

名無しさん、こんにちは
詳しい事は「この悲しみの意味・・・」を読まれるの一番良いですね。
かいつまんで書くと、泰子さんは礼君に対して強い責任感とか将来の不安とか、いろいろ強い感情を持っていたようです。その中で礼君にとってベストと思える都有地があったけど、金額面が障害となっていた。そこで都の担当者が解決策を提示してくれたので、ぜひそれをお願いすると言う趣旨で懇願したと言うところでしょうか。

投稿: ASKA | 2024/08/29 18:18

都の物件を買うことは決まっていたようですね。
契約している物件は年内の引き渡しなので手付放棄をして解約したという事ですね。
礼君を想っての選択ですが、残念な結果になってしまったようです。

投稿: | 2024/08/30 10:50

新たな物件が都の土地であれば個人情報が漏れる事も無さそうなので、物件を巡っての殺人はなさそうです。

音もたてずに風呂から侵入はどうかと思うので玄関からの侵入となると知人ですかね
人違いなら標的は入江さん

投稿: | 2024/09/01 09:32

https://dot.asahi.com/articles/-/31746?page=3
2017年の記事ですが犯人はハーフ(白人率50%)かクウォーター(白人率25%)と断言していますね。それから数年経ち今では同父母の兄弟の判別も出来る技術があります。

投稿: 事件解決を望む者 | 2024/09/02 07:02

非常にうろ覚えの情報です。
5ちゃんねるの世田谷スレッドで宮沢さんと都庁交渉係の男性は上手くいきませんでした。その交渉係の都庁職員は事件発生後
名古屋まで行き手の治療を受けたとか。
この話にどれだけの信憑性があるかどうかわかりません、

投稿: 事件解決を望む者 | 2024/09/18 19:05

事件解決を望む者さん、こんばんは
その都の担当者の話は初耳ですね。
ただ、この事件では、宮澤さん一家と接点のある人はほぼ、全員、指紋を採られている(と思う)ので、その話が本当だったとしても、指紋は一致してないんでしょうね。

この事件では表に出てませんが、めちゃくちゃ指紋採りまくってますよ。それこそ、面識が無くても、関係しそうな人は指紋採られてます。

投稿: ASKA | 2024/09/18 20:35

その方は非常に真面目で真剣な感じでした。私はこれからテレビ朝日で世田谷事件特番が始まりますが司会が石原慎太郎の息子だから今の内に書いてしまって下さいと申し上げましたが。
前に入江・泰子姉妹の元女性生徒を告発するのがありましたがその女性のご主人は成城住まい、自転車乗りで年齢・体格・服の趣味も世田谷犯人に似ていたのにラーメン屋に急いで行くと主張したら警察官は直ぐ何もせずに解放したそうじゃないですか?
どうなっているんでしょうか

投稿: 事件解決を望む者 | 2024/09/19 08:52

事件解決を望む者さん、こんにちは

その「元女生徒を告発」と言うのも初耳ですね。
一般の警察官全員に捜査本部の情報が共有される事はないでしょうから、職質した警察官の現場の判断と言うことでしょうね。
いずれにせよ、捜査本部がその告発の内容に興味を持ったのであれば、調べているでしょうし、調べていないのであれば、情報に疑問があったのかもしれませんね。あるいは調べた後だったのかもしれません。

投稿: ASKA | 2024/09/21 16:56

「元女生徒を告発」とは本ブログでの「ララさんへの回答」にでてきた元塾生徒、当時は大学生でアルバイトで斉場で働いていた女性です。
入江さんの本にも白いコートを着てやって来たらしいです。

投稿: 事件解決を望む者 | 2024/09/22 11:25

事件解決を望む者さんへ
あー、その「元女生徒」ですね。
あの件については、回答にも書きましたが、告発と言うには少し事実関係が弱かったと思います。

ララさんのご主人の職質の件は現場の判断と言うところでしょうね。
もし犯人の家族なら「犯人と同身長、体型、同血液型の主人も不在と言うと」と言う犯人を匂わせる証言はしないでしょうし。
夜中の職質の件も職質のせいでラーメン屋がしまってしまったら、それが原因で警察に対する反発心が芽生えてしまうとその後の捜査協力にも支障が出るでしょう。
まー現場の警察官にしたら、ご主人は犯罪に関係しそうな人間には見えなかったのかもしれませんね。

投稿: ASKA | 2024/09/22 17:35

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 世田谷一家殺害事件再考その218(立ち退き料の件) | トップページ | 世田谷一家殺害事件再考その220(情報源) »