2024/09/06

世田谷一家殺害事件再考その220(情報源)

ここ2回ほどの記事で、立ち退き料や引っ越しについて考えてきましたが、今回は、仮に犯人が立ち退き料を狙って犯行を行ったのだとしたら、その情報はどこから入手したのだろうか?と言う点についてかんがえみたい。
最初に結論から書いてしまうと、情報源を特定するのは情報が少ないのと、対象が広すぎるので無理ですね。
 
さて、それではお金の動きについて推測される時系列から考えます。
時系列情報
1999年年末 立ち退きの申請をする
A)2000年03月までに、都への土地の権利移転が完了。(おそらくこの段階で立ち退き料が支払われる)
その後
B)現在の住宅購入時の借入金などがあればその支払いをする。
C)次の物件購入の為に金融機関からの借入金が入金される。
D)次の物件の手付け金を支払う
Dー1)購入予定の土地の手付け金を支払う。(土地購入の場合)
D-2)土地付き建物の手付け金を支払う(中古物件の購入の場合)
E)残金を支払う
E-1-1)土地の場合はその後に建物の建築契約をする為に契約金を支払う。
E-2-1)入居後に残金を支払う。
 
F)引っ越し費用を支払う
 
多分こんな時系列になるのではないか?と推測します。
でわかりやすく、お金の状態でグラフ化するとこんな感じかな?
(+の数は金額の量をイメージしています)
 
A)++++++++++
B)++++++
C)++++++++++
D)+++++++
E)+
F)
 
こんな感じかと思います。何が言いたいか?と言うと、宮澤さんの手元にある資金が時間の流れの中で変化していくと言う事です。
もし、犯人が情報を入手して、計画的に犯行を行ったとするなら、目的が金銭目的であるわけだから、利益を最大化する方向で計画するだろうと推測するわけです。
そうすると二つのピークのどちらか?で計画しそうですよね。
実際の犯行はD)の後のタイミングで行われています。
 
で、ここから考えると、犯人が入手した情報は入金側(立ち退き料が支払われた)の情報では無いだろうと考えるわけです。
もし、入金側の情報であるなら、A)のタイミングで犯行を行うのではないだろうか?
 
と言うわけで、私は犯人が入手した情報は「引っ越し」の情報ではないか?と疑っています。
 
ちょっと補足すると、この地域の引っ越しに対して立ち退き料が払われるのは、95年に始まった立ち退きから続いている事なんですよね。
これまでに引っ越していった家の人たち(196軒)が、近所の親しい人に、これぐらい立ち退き料がもらえました。みたいない話を井戸端会議的な乗りで話したとしても、不思議なことではないだろうと思います。
そうなれば、後は噂話が広がるのにそれほど時間はかからないと思います。
すると、この周辺の住民にとって、あそこから引っ越すイコール立ち退き料を受け取っていると無意識に認識されるような状態だったのではないか?と考えています。
 
ただし、引っ越しの話はかなり広い範囲の人が知っている情報だと思われるので、犯人につながる情報ではないかしれませんね。
と言うのも、土地の権利の移転がされた3月の段階で、かならず引っ越す事は確定なんです。
なので、「来年の3月までには引っ越します」と言う話をどこでしていてもおかしくありません。
ただ、1年先の引っ越し先もわからない状態で、そんな話をするのは、それこそ親族以外には無いでしょうね。
すると、具体的な引っ越し先が決まってから、「何月にあそこへ引っ越します」をするようになった時が一番、情報が拡散しやすいタイミングかもしれません。
 
そう考えると、D)の後と言うタイミングもそれなりに説得力が出てくるかもしれませんね。
逆に言うと、D)のタイミングからE)の前までの期間が宮澤さんの手元に大きな資金の残る最後のタイミングであったとも言えます。
そう考えると、年末で金融機関が休みのタイミングは、年明けに金融機関が動き出せば、残金が支払われてしまうタイミングでもあるわけですね。
情報を入手するのが遅れた犯人にとって、残った資金を強奪するチャンスはこの時しかないとも考えられるわけです。
 
可能性としか言えないけれど、事件前の12月に入ったぐらいから、宮澤さん一家の中で引っ越しに対して何か普段には無い動きがなかっただろうか?
 
これが犯人が年末に事件を起こした理由を説明できる方法の一つかもしれませんね。
 
他には、単純に「引っ越すから立ち退き料を受け取っているはずだ」と言う短絡的で杜撰な犯行計画だった可能性もありますね。

 

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2024/08/27

世田谷一家殺害事件再考その219(引っ越しの件)

***長文注意!***

またまた、コメントいただきました。(一部抜粋)
***ここから***
前提条件としては手付放棄(数百万円)の解約をして別の物件を契約したそうです。そちらの物件も手付金を契約時に支払い、年明け入居のタイミングで残金を支払う予定でした。
***ここまで***

この前回のコメントを含めて気になる新情報は3つかな。
1)数百万の手付金を放棄して解約し、別の物件も手付金を契約時に支払い、年明け入居のタイミングで残金を支払う。
1ーA)数百万を無駄にしても、別の物件が欲しい理由があった。
1-B)年明けの入居タイミングで残金を支払う。

2)年明け入居を希望している

例によって場合分けします。今回はみきおさん、泰子さんの2人の視点からこれらの内容について、情報が無いので常識的にかんがえてみます。
ただ、前提条件としては、泰子さんが塾経営にあたり新居を塾の教室として使用する事を想定しています。

1ーA)数百万を無駄にしても、別の物件が欲しい理由があった。
みきおさん:M1)みきおさんとしてはトータルコストがプラスになるなら、一時的な損は気にしないと言う男性、理系的な判断なのではないか?と思います。
M2)逆に例え数百万の損があっても、どうしても欲しい理由があったと言う事になりますが、物件の情報も無い状態ではこれ以上考える事は無理ですね。

泰子さん:泰子さんは主に塾の経営者の立場として考えると、塾経営の為に大きなメリットがある場合には、M1)と同様に一時の損より将来の利益を優先した可能性があります。
そう考えると、新物件は塾経営にかなり有利な物件だったと推測できます。推測される有利な点としては
利点1)広い教室空間が確保できる。塾の性質として一度に沢山の生徒を収容して、できるだけ少ないスタッフで運営した方が良いわけですよね。
利点2)生徒が通塾する上で交通の便が便利な場所。いくら広い教室を確保できても、通塾しにくければ生徒は集まらないでしょう。
利点3)競合する塾が近くに無い。同系列の塾がある地域はさすがに避けると思うけど、泰子さんの人物像についての情報がほとんど無いので、判断が難しい。

泰子さんには母親としての立場もあり、そちらを考える
にいなちゃん:にいなちゃん自身は沢山の習い事をしていて、それら全てに共働きの両親のどちらかが、送り迎えをしていたとは考えられない。
そう考えると、にいなちゃんは自分一人で習い事に行けるだけの行動力があったと言う事になる。それなら、にいなちゃんは引っ越しによる移動の制約は受けにくいと考えています。
(つまりにいなちゃんの事情で引っ越し先を選ぶ事は無いだろうと思うわけです)

礼君:礼君には障害があったと入江さんの本には書かれているが、その程度はわからない。ただ、立ち退きの担当者(役人)に「障害児の母なので・・・」と懇願しているあたりを考えると、それを裏付けるだけの、公的証明書(診断書や療育手帳)などがあるのではないか?と推測しています。
もし、本当に礼君に障害があったとすると、礼君は引っ越し先を選択する上で制約になる可能性があります。
例えば、
利点A)礼君が通学、通園、リハビリ施設、医療機関、支援施設などに通うのに都合の良い場所
通学、通園は毎日の事で、もし礼君が一人で通う事ができないのであれば、誰かが介助する事になるので、とにかく近い場所に自宅があるのは都合が良いですね。
あるいは、通園バスなどがあるなら、その停留所の近くとか。

ただし、泰子さんは経営者なのでそれほど、時間に拘束される事は無いと思うんですよね。
特に、昼間は塾は無いと思うので、送り迎えの時間ぐらいは十分ありそうな気がします。

そう考えると、引っ越し先の選定に子供たちの事情はあまり影響してないかもしれません。

1-B)年明けの入居タイミングで残金を支払う。
この情報がちょっと微妙ですね。いろいろな可能性が考えられます。
1-Bー1)年明けまで、多額の購入費用が口座に入ってた場合。
1-Bー2)年明けまでに立ち退き料が1度で振り込まれる場合。(事件当時、立ち退き料は振り込まれていなかった場合)
1-Bー3)立ち退き料は何回かに分けて振り込まれている場合。

1-Bー1)年明けまで、多額の購入費用が口座に入ってた場合。
この場合、犯人が立ち退き料の話を聞き、それ目当てで強盗に入った可能性があります。
前回も書きましたが、もし多額の残高のある通帳を犯人が発見しているなら、その魅力は相当大きかったはずなんですよね。

1-Bー2)年明けまでに立ち退き料が1度で振り込まれる場合。(事件当時、立ち退き料は振り込まれていなかった場合)
立ち退き料の話は聞いたが、実際の振り込み日時を確認できないまま、強盗に入った可能性がありますね。

1-Bー3)立ち退き料は何回かに分けて振り込まれている場合。
これは前回の前提条件で否定している部分ではあるけど、実際に不動産購入は2度に分けて支払っていますからね。2度に分けて立ち退き料を振り込むなんてあるのかな?

2)年明け入居を希望している
これは、結局、引っ越しに期限がある場合と言う事になりますね。この情報を再度、みきおさん、泰子さんの視点でかんがえます。

みきおさん:普通に考えると、転勤の為と言うのが思い浮かびますね。異動の辞令があって、新職場に転勤するにあたり、期限がある場合です。
ただ、住居変更を伴う転勤なので、事前に内示があるのが普通でしょうね。だとしたら、それほど急ぐことは無いと思うわけです。それにいくら短くても内示は1ヶ月前にはあったはずで、それなら、入江さんがその情報を知らないのは不自然でしょうね。入江さんと泰子さんは仲の良い姉妹だったようですから、引っ越しの理由がみきおさんの転勤なら、その話を入江さんにもしているでしょうね。

泰子さん:塾の経営者としてみた場合、塾生の募集は随時行っていたとは思いますが、それでも、新入学時と言うのが一番のかき入れ時だと思います。それを考えると、遅くても、2月中に引っ越しして塾の準備を整えて、3月には宣伝と募集できる状態にしたいと思います。
なので、それが1月になっても、塾用の改装や什器類などの購入に納期が必要と言う事で早めに引っ越したいと言うのであれば、自然かもしれませんね。

泰子さんの母親としての視点
にいなちゃん:もし、転校が伴うのであれば、逆に3月の春休み中に引っ越し新学年から転校と言う方が切りが良いタイミングだと思うんですよね。

礼君:礼君は3月の春休み中に引っ越し新入学と言うのがベストタイミングだと思う。

ただし、子供たちについては、例外が考えられる。例えば「いじめ」で早く転校したいと言う事があれば、新学年を待つ事は無いと思う。

他にも理由は考えられる。
あ)近所の公園のスケボーがうるさくなる前の冬のうちに引っ越したい場合。
い)公園の路駐が迷惑なので、路駐が多くなる前に引っ越したい場合。
う)なんらかのトラブルがあって、トラブルの相手に住所を知られているので、早く引っ越したい場合かな。(もちろん根拠は無い)
え)公園近くさんのコメントのように周辺の治安が不安な為、早めに引っ越したい場合。

やはり、総合的に考えると泰子さんの塾の事情で引っ越し関係は決めていると考えるのが自然なのかな?
(この悲しみ・・を読むと、実際には礼君の為に新居を選定しているようです。)

と、ここまで書いてからなのですが、「この悲しみの意味・・・」をざっと読み返してみると
時系列情報
1999年年末 立ち退きの申請をする
2000年03月までに、都への土地の権利移転が完了。(この段階で立ち退き料が振り込まれていた可能性が高い)
2000年03月  泰子さんが号泣してとの担当者に懇願(移転先の都有地購入の契約を早くしたいと言う事の要請ですね。小学校近くの都有地)
2000年11月  礼君の就学時健診(楽観できる結果では無かった)
2000年12月  入江さん一家の移転先の建築確認が降りる
2001年01月  入江さん一家の新居の建前の予定
          宮澤さん一家の入居の予定(コメント情報)
その後、入江さんはこの新居に住む事は無かった。
2001年03月  礼君卒園の予定
2001年04月  礼君新1年生の予定

関連情報
1)入江さんの新居は、宮澤さんの新居予定地(小学校近くの都有地)から徒歩で10分で、駅からも近かった。
2)泰子さんは礼君を普通級に通級させたい希望を持っていた。
3)泰子さんは礼君の環境をできるだけ変えたくない為、現在と同じ地域内への引っ越しを希望していた。
4)泰子さんは塾の経営を継続したいと希望していた。
5)礼君は脚立に乗って、クリスマスの飾り付けができた。
6)礼君は会話ができた。(どの程度かは不明)
7)泰子さんは礼君がいじめられやすい状態だと考えていた。(身なりがきちんとしていないといじめられやすい)
8)泰子さんは周辺の治安の悪化を懸念していて、街灯設置の要望や不審者情報などを公園管理事務所に何度か通報していた。
9)購入資金には信用組合からの借入金が含まれる(住宅ローンではなく、借入金なのは塾に使用する為かな?)

とこんなところなのですが・・・大きな疑問がありますね。入江さんの本には事件までの情報が記載されていて、引っ越しや立ち退きについての章もある。
だけど、解約の件についての情報がありませんでした。数百万も無駄にするような大事件があれば、入江さんに話していると思うのですが・・・
付随して、当初、宮澤さん一家が新居と考えていた土地は都有地なので、不動産会社が絡んでくるとは思えないわけです。

そのあたりから、解約について可能性を考えるとこの二つぐらいだろうか?
A)都と直接契約だったとしても、商習慣に沿って、手付金や解約についての項目があり、それに従って、解約した。
B)都有地の購入(契約)は諦めて、別の物件を民間の不動産会社から一度契約したが、それを解約して、別の物件を再度契約した。

だけど、A)もB)も考えにくいところではあるんですよね。
泰子さんは礼君の将来や現状を気にかけていて、礼君の為に新居を選定しているように見えます。同じ地区内で小学校の近くと言う絶好の物件を諦める事ができるだろうか?
さらに、加えると、入江さんの新居からも離れてしまう事になり、泰子さんにとって、望まない方向になりそうなんですよね。

可能性としては、11月の就学時健診で普通学校への入学ができないと言う結果となれば、今度は支援学校の近くを探す必要がでてきますよね。
しかし、そんな事があれば、これも入江さんに話しているはずだし、その他の情報から考えると、礼君の障害の程度は普通級と支援級のボーダーぐらいなのかな?と言う印象です。
それなら、学校を変える必要は無いはずなんですよね。

ただ、コメント情報だと「入居」とあるので、当初は都有地を購入して家を建てると言う計画だったが、建物付きの物件を購入して「入居」すると言う方針に変わったと言う解釈もできます。
実際、1月に購入する予定だったのが都有地であるなら、1月に購入、建物の建築期間を考えて、3月の春休みに引っ越し、4月の新入学を新居で迎えると言う計画だったんじゃないかな?
でも、一方で地域が変わらないから、早めに引っ越して礼君を新しい環境に慣れさせたいと考えた可能性もあるのか?

いずれにせよ、もし、一度契約した物件を(数百万を無駄にして)解約する事情があるとすれば、それは「礼君にとってもっと良い物件があった場合」だけだと思います。
それは、泰子さんにとって嬉しい事なので、それを入江さんに話さない理由がないと私は考えています。
あるいは入江さんがあえて書いて無い場合も考えられるけど、2000年3月の号泣事案は入江さんとしても書きたくない内容なのではないか?と思える部分だし、それを書くのであれば、礼君の為に数百万の損も厭わないと言う泰子さんの姿勢を書かないはずが無いと思うんですよね。

と言うことで、この解約の情報については、もう少し関連情報が欲しいですね。

最後に、購入資金に信金からの借入金があるので、じつは経済的にそれほど余裕があったわけではないかもしれませんね。

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2024/08/21

世田谷一家殺害事件再考その218(立ち退き料の件)

***長文注意***

実は今年3月にとあるコメントいただきました。その内容はこちら
***ここから(一部抜粋)***
当時、知り合いの不動産営業マンが宮沢さんと契約をしており新居に引っ越す前に、もっといい物件があると言う事で解約になったそうです。
礼くんや娘さんの事もよく知っていました。警察の聴取もありました。 あの時に引越していれば、年末には退去していたはずでした。
***ここまで***

ここで改めて気になったのが「立ち退き料」の事です。
私自身が「立ち退き料」をもらうような経験が無いし、不動産取引の経験もほぼ無いので、いろいろと仮定(前提条件)を導入します。

事件以前に一度別の物件を契約していたと言う事から、次の仮定をします。
(立ち退き関係や不動産関係に詳しい方がいたらコメントいただきたいです)

1)高額な不動産契約をしているので、頭金の入金が必要と思われる。また、少なくとも立ち退き料の金額は知っていて、不動産購入の予算(収支)を計算していたはず。
2)不動産契約をした後で立ち退き料が入金されない事態を避ける為に、立ち退き料は入金済みか、もしくは入金日が確約されている。
3)立ち退き料は口座振り込みで支払われている。また、不動産購入費用も口座振り込みで支払われている。ただし、ローンを利用している可能性もある。
4)立ち退き料は一度の振り込みで全額支払われている。(受け取り人が複数いた場合でも、各人の一つの口座に一度で振り込まれている)
5)犯人は立ち退き料の振り込み口座のキャッシュカードを入手していない。
この5)については、本当なら入手している場合と入手してない場合を考えるべきなのだけど、犯人が一度も引き出しにチャレンジしてない事から、入手していないと仮定します。
なので、もしカードを入手していて、引き出しにチャレンジしていないとしたら、犯人は国外逃亡を考えていないと言うことかもしれませんね。
しかし、カードを使えば通報されて捜査網が張られる事を犯人が自覚していれば、一度に引き出せる現金の額がわずか数十万と言うことを考えると、カードによる現金引き出しは割に合わないと犯人が判断する可能性がありますね。

ただ、経済的に困窮した犯人なら、数十万でも大金なわけで、チャレンジするだろうと思いますね。
このあたりは、死刑のリスクを犯人がどう考えるか?と言うことになるかもしれません。

ここから場合分けします。
CaseA1:犯人は立ち退き料の情報を知っていた場合。
CaseA2:犯人は立ち退き料の情報を知らなかった場合。

CaseA1は事前に情報を得ての計画的犯行と言うことになりますね。
つまり、犯人または犯人グループはこの情報を入手できる立場の人間だと言う条件が付きますね。

CaseA2はこの情報を知らないと言う事になるので、立ち退き料目当ての犯行では無いと言うことになります。

次に立ち退き料の支払い状況で場合分けが発生します。
CaseB1:立ち退き料は支払い済みの場合。
CaseB2:立ち退き料は未払いだが金額は通知されている。

ここから派生する疑問を列挙すると
Q01:立ち退き料は宮澤さんだけが受け取ったのだろうか?
理由:1990年に購入した時は3者による共同購入だった。立ち退き時に所有権の全てを宮澤さんが取得していれば、全額を宮澤さんが受け取るのが自然だが、もし、共同所有の状態なら宮澤さんが受け取った立ち退き料は全額では無いと言う事になる。それでも数千万ぐらいにはなるはずなので、少ない金額ではないけど、場合によっては当初考えていたほど巨額な立ち退き料を受け取ったわけではないかもしれないと言う点で気になっています。

Q02:立ち退き料の振り込み口座は1つのはず?
理由:役所が受け取り人の複数の振り込み先に分割して振り込むような面倒な事はしないだろうと言う推測。
つまり、宮澤さんの持っている口座の一つに立ち退き料が振り込まれているはずと言う仮定になります。

次に犯人(実行犯)が立ち退き料の振り込み口座の通帳を発見したのか?
CaseC1:犯人(実行犯)が立ち退き料の振り込み口座の通帳を発見している場合。
CaseC2:犯人(実行犯)が立ち退き料の振り込み口座の通帳を発見していない場合。

これはCaseB2のように立ち退き料が振り込まれていない状態なら、当然、振り込まれていないので、C1,C2ともに発生しない。

ここで次の疑問
Q03:犯人(実行犯)が多額の残高のある通帳を発見していて、現金の引き出しを試さなかった理由は何か?
4人殺害の強盗殺人事件だから、逮捕されれば死刑は当確なので、リスク回避で試行しなかったと言う説明はできるが、そもそも、この事件の動機については大まかに4通り考えられている。
あ)物取り犯
い)怨恨
う)外国人
え)複数犯(実行犯がサイコパス)

文字通り「物取り犯」なら多額の現金を盗めるチャンスを棒に振るのは考えにくいと思う。
また、経済的に困窮している外国人も同様に多額の現金は相当魅力的に見えたはず。
消去法で残るのが「怨恨」と「実行犯がサイコパス」の場合なのだが・・・・お金に興味無いとしたら、キャシュカードを並べたり、現金を盗んでいる点が説明できない。

こう考えると、お金には興味があったが、犯人(実行犯)は現金の引き出しを出来ない理由か?または、諦める理由があったと言う事になるのかな?

まとめると、組み合わせは以下の6通りになる。
<No.1>A1-B1ーC1(情報を知り、支払い済みでその通帳を犯人が発見している場合)
<No.2>A1ーB1ーC2(情報を知り、支払い済みでその通帳を犯人が発見していない場合)
<No.3>A1ーB2ーXX(情報を知り、未払いの場合)
<No.4>A2-B1ーC1(情報は知らず、支払い済みでその通帳を犯人が発見している場合)
<No.5>A2-B1ーC2(情報は知らず、支払い済みでその通帳を犯人が発見していない場合)
<No.6>A2-B2ーXX(情報は知らず、未払いの場合)

これに対して、4つの動機での矛盾点を考える(一部繰り返しになります)
<No.1>A1-B1ーC1(情報を知り、支払い済みでその通帳を犯人が発見している場合)

あ)物取り犯
 事前に情報を得て計画的な犯行であるので、当初の目的である立ち退き料の現金引き出しを、犯人が1度も試さないのはそもそも目的意識に反する。
別の視点で見れば、年末年始で金融機関が休みで現金引き出しができない時期に犯行を計画したなら、検討不足もいいところの杜撰な計画です。逆に「多額の金がある家がある」と言う情報から短絡的に無計画な犯行を実行したと言う見方の方が説得力があるかもしれません。
他には家の中を荒らしている点も通帳や現金を奪う為と言う説明は自然ですね。

い)怨恨
 情報を知っていて怨恨つまり、復讐の為に強盗を行っているのだから、立ち退き料の引き出しも視野に入れての計画だったはず。
金を奪う事も復讐の手段だと考えれば、お金を奪う事も正当化されるので、現金は盗んだが、多額の通帳のお金の引き出しは躊躇している点をどう考えるのか?
この場合は、とりあえず偶然見つけた現金は懐に入れたが、痕跡を残しやすい口座からの現金の引き出しは計画段階で諦めたか、犯行後に死刑が怖くて諦めたと言うところでしょうか。

う)外国人
 全ての外国人が経済的に困窮しているわけではないけど、ここでいう外国人説の外国人は日本の豊かな生活に憧れをもって来日し、挫折した人を想定しているので、どちかと言えば、経済的に困窮している状態と考えて良いでしょう。
(詳しくは202から始まる20年の年末特番の記事を参照願います)
その上で情報を知り犯行を行っているので、一攫千金のチャンスにチャレンジしない点はやはり不思議な点ですね。
どちらかと言えば、チャレンジしなかったのではなく、「チャレンジできなかった」と考える事もできる。つまり、事件後、年末年始のどさくさに紛れて、国外脱出する計画ならそもそも、現金を引き出す時間は無い事になりますね。
ただし、情報を知った上での計画的犯行ならやはり、引き出し後に出国の計画にするはずなので、この点は矛盾しているように見える。

え)複数犯(実行犯がサイコパス)
 この場合、情報を知り計画的に犯行を行っているので、犯行計画の立案は当然、指示役によるものと思われる。
なので、指示役は立ち退き料目当てで、それを奪う為の計画を立てているはず。
こう考えると、犯行後に入手にした通帳から現金の引き出しを試みなかった事は矛盾している。
肯定的に考えるなら、指示役が事件後に冷静になり、逮捕のリスクを考えて引き出しを断念したと言うところだろうか?
ただ、そうなると、死刑のリスクに対してリターンが少なすぎないか?と言うのが疑問な点ですね。

突拍子もないところでは、内部分裂と言う可能性もあるかもしれない。
事件後に実行犯が冷静になり逮捕されれば死刑になるのが確実であると考えれば、危険を冒して現金引き出すのは割に合わないと、指示役の指示を無視、あるい指示役を裏切って実行犯が逃亡してしまった場合かな。
この場合は、目的が立ち退き料の通帳の奪取、一家の殺害(口封じ)と言うことになるから、通帳探索の時間にもよるけど、未明逃亡説も十分考えられると思う。
一方で、通帳探索に時間がかかってしまい、翌日逃亡説になっても不思議ではないけど・・・その時、リビングでカードを並べた行動をどう判断するか?と言う疑問が残るかな?

肯定的に考えれば、サイコパスでも正常な判断力はある(殺人衝動が異常なだけで、それ以外の常識的判断は可能)なので、偶然発見した現金は懐に入れたが、痕跡を残す可能性がある現金引き出しは最初から考えていない。
これは、サイコパス(快楽殺人者)の最大の目的は快楽殺人を継続する事にあるからです。逮捕されては快楽殺人を実行する事ができなくなってしまう。
とは言え、そうすると、残された指紋やDNAはどうなのか?と言うのが矛盾しているように見えますね。
これも肯定的に考えるなら、殺人行為中はそれに集中していて、指紋やDNAなどに注意を払う事はできなかった。しかし、事件後冷静になって現金引き出しのリスクを考えて、現金引き出しを諦めたと言うところか・・・
または、そもそも、この説は共犯(指示役)がいる想定なので、指示役から現金の引き出しは禁止されたと言う説明はできますね。

<No.2>A1ーB1ーC2(情報を知り、支払い済みでその通帳を犯人が発見していない場合)
実は通帳を発見していない、こちらの場合の方が翌日逃亡説を説明しやすい。
あ)物取り犯
 通帳を発見していないので、現金引き出しを実行しないのは当然といえますね。それでいて、家探しするのは通帳を探す為なので、これも説明できる。
通帳を発見できないので、長時間、現場にとどまる事になってしまったと言うのも自然かと思います。

い)怨恨
 目的に復讐の手段として立ち退き料の奪取が含まれているとすれば、通帳が見つかるまで探索する事になりますね。
なので、翌日逃亡説が有力になるでしょうか。

う)外国人
 この場合も物取り犯説とほぼ同じ状況ですね。

え)複数犯(実行犯がサイコパス)
 共犯者の指示が「通帳を奪ってこい」と言う指示なら、通帳が見つかるまで、長時間探索している事になり、翌日逃亡説が有力になりますね。

<No.3>A1ーB2ーXX(情報を知り、未払いの場合)
 これは、<No.2>A1ーB1ーC2(情報を知り、支払い済みでその通帳を犯人が発見していない場合)と同じ状況ですね。
未払いなので、立ち退き料が振り込まれた通帳を発見できないわけです。

以下省略

<No.4>A2-B1ーC1(情報は知らず、支払い済みでその通帳を犯人が発見している場合)
こちらは、事前情報は無いが、偶然、多額の残高のある通帳を犯人が発見した場合になります。

あ)物取り犯
 物取り目的で、強盗に入って偶然、多額の残高のある通帳を発見したわけなので、普通に考えれば、現金引き出しにチャレンジしないのは不思議ですね。
犯人が金額と死刑のリスクを天秤にかけて、諦めたと言う可能性はある。
このあたりは、他の場合でもそうだけど、年末年始で金融機関が休みだったと言うのが、犯人の判断に影響を与えているでしょうね。
なにしろ、事件発覚が翌日だから、それ以降マスコミはセンセーショナルに報道するでしょう。逮捕されれば死刑だと連日報道される。
それを聞いている犯人としたら、とりあえずこのまま身を隠そうと考えても不思議では無いでしょうね。

い)怨恨
 復讐の手段として、現金の奪取も含まれているなら、偶然発見した多額の残高がある通帳の引き出しを試みても不思議ではないですね。
その一方で、最優先事項と言うわけでも無いので、死刑のリスクと天秤にかけて、諦めたと考える事もできます。

う)外国人
 こちらも偶然発見した通帳で多額の現金を奪取できるチャンスですが、そもそも想定外の収入なので、逆に逃走を優先した可能性はありますね。
この犯人がどの程度、日本の生活習慣を知っているか?と言うのも関わってきます。
銀行の窓口で日本人名義の口座から明らかに外国人の犯人が引き出そうとするなら、怪しまれると自覚している可能性があります。
その場合は引き出しを諦める可能性が高いけど、キャッシュカードはどうなのか?
もし、カードを発見していたなら、1度ぐらいはチャレンジしてもおかしくないですよね。なので、この考察にはもう一つの条件としてキャッシュカードを発見していたのか?と言う条件も追加されます。
ただ、窃盗目的の意識が少しでもあるなら、カードでの引き出しを1度はチャレンジしていると思うわけで、前提条件として、犯人はカードを発見していないと言う項目を追加ですね。

え)複数犯(実行犯がサイコパス)
 この場合、立ち退き料目当ての犯行ではないけど、偶然でも多額の残高のある通帳を実行犯が発見しているわけで、指示役に報告しなければ全額自分の懐へ入れる事ができるわけで、その魅力にあらがう事は難しいと思います。
でも、犯人はそれをしなかった・・・純粋に興味が無いのか?それとも、指示された事以外はやらないと徹底しているのか?このあたりはいろいろな見方ができるかもしれませんね。

<No.5>A2-B1ーC2(情報は知らず、支払い済みでその通帳を犯人が発見していない場合)
 つまり、何も知らないのと同じと言う事ですね。

あ)物取り犯
い)怨恨
う)外国人
え)複数犯(実行犯がサイコパス)
 4つの動機(犯人像)全てに該当するけど、事前情報が無いから、立ち退き料目当ての犯行では無い。

<No.6>A2-B2ーXX(情報は知らず、未払いの場合)
こちらも<No.5>A2-B1ーC2(情報は知らず、支払い済みでその通帳を犯人が発見していない場合)と同じです。
 つまり、何も知らないのと同じと言う事ですね。

ただ、現実的にはおそらく、立ち退き料は振り込まれていたのだろうと考えています。

それは、私の尺度で高額な不動産を契約しようと言うのに手元にお金が無い状態で契約するだろうか?と言うところが根拠と言えば根拠になりますね。
もし、宮澤さんが新規不動産購入の為の住宅ローンを組んでいたなら、審査があるので簡単に契約や解約はできないと思うんですよね。
この場合、宮澤さんが希望した物件は不動産会社だけでなく、銀行もその審査の為、情報を持っていると思います。
それが、表に出る事はないでしょうけど。
まー、巨額の立ち退き料を元にして新規不動産を購入すると言うのがあれば、住宅ローンを組む必要は無いから、ここはなんともいえないかもしれない。
だけど・・・事件現場の物件も購入時1億5千万だったらしいので、こちらの支払いは終わっていたのか?と言うのも気になるところです。
もしローンが残っているなら、その支払いに立ち退き料の何割かは使われているはずですよね。

最後に、前提条件として「通帳の登録印」もありますね。通帳は発見したが、印鑑を発見できなかったので、現金引き出しを諦めたと言うのは有りだと思います。
これについては、一般的防犯意識として、「通帳と印鑑は別々の場所に保管する」という基本を宮澤さんが守っていたと考えれば普通の事かもしれません。

一方でキャッシュカードはどうか?と言うとちょっと微妙ですね。
普段使っているカードなら、財布やカード入れで携帯していた可能性があります。それなら、犯人が簡単に見つけているはずなんですよ。
カードを見つけていれば、失敗してもすぐに逮捕されないと言う意識から、1度ぐらいは試すと思います。
なので、犯人はカードを入手していないと仮定しているのですが・・・
その場合、宮澤さんが立ち退き料の振り込み口座を普段使いの口座とは別に用意した可能性が考えられますね。
そして、カードど印鑑、通帳も見つからない場所に隠していたとすれば、犯人がこれらを発見できなかったとしても不思議では無いわけです。

で、ホントの最後に、立ち退き料の振込口座の通帳やカードを犯人はホントに発見していないのか?
この情報は報道されていませんが、現場に残っていれば、警察が発見しているはずです。
逆に発見していないのであれば、警察は持ち去られたと発表するかもしれない項目です。
しかし、事件発覚直後に捜査本部は金目的の窃盗犯と見立てをして捜査しているから、仮に通帳が持ち去られていても、捜査本部が発表する事は無いでしょう。
犯人を泳がせて、引き出すのを待っているわけですから。

ここで類似の情報として「年賀状」の情報があります。事件発覚当初に持ち去られたと報道されたのですが、何年も経過してから、実は捜査員が持ってましたと発表されました。
この事件では事実だとしても、報道されない情報が沢山あると言うわけです。

このへんの情報を推測する情報としては、いくつかあるかもしれませんが、詳細は控えましょう。

3月にコメントされた方へ、情報提供ありがとうございました。

久しぶりに書いたのでちょっとおかしい部分があるかもしれません。
途中で場合分けが増えたりして書き直しているので、おかしい部分があったらごめんなさい。

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2023/11/29

世田谷一家殺害事件再考その217(人違い殺人の可能性は?)

前回の記事で同姓同名による人違い殺人の可能性があるかも?と書いたわけですが、今回はそのあたりについて、少し考えてみましょう。
まずは基本的な情報について押さえておきます。
とりあえず、名字の分布を教えてくれるサイトで、宮澤姓の全国分布を調べます。
A)宮澤姓の分布(2023年時点の情報)
 1位 長野県(約2,500人 17.0%)
 2位 東京都(約2,300人 15.6%)
 3位 埼玉県(約1,900人 12.9%)
 4位 神奈川県(約1,500人 10.2%)
 5位 千葉県(約1,500人 10.2%)
全国には約14,700人いるようです。
東京、埼玉、神奈川、千葉に全国の宮澤さんの48.9%が集中しています。
市区町村レベルの全国順位では千葉県船橋市が4位、東京都世田谷区が7位、東京都杉並区が8位ですね。

B)宮沢姓の分布(2023年時点の情報)
 1位 長野県(約19,300人 36.9%)
 2位 東京都(約5,100人  9.8%)
 3位 埼玉県(約3,800人  7.3%)
 4位 新潟県(約3,100人  5.9%)
 5位 神奈川県(約3,000人 5.7%)
 6位 千葉県(約1,900人  3.6%)
全国には約52,300人いるようです。
東京、埼玉、神奈川、千葉には全国の宮沢さんの32.3%がいますね。

ただ、関東地方に日本の総人口の3分の1が集中している事を考えれば、全ての姓の3割りが関東地方にいると考えても良いでしょうね。
その意味では、宮沢さんの3割りは妥当だと思うけど、宮澤さんの約5割りは平均より多いのではないか?とも思えます。

次に同名と言う条件で考えると、「みきお」と表記する場合は極めて稀だと思います。
現在ではひらがなで命名するのはそれほど、珍しい事ではないけど、昭和31年当時だと、男子にひらがなで表記する名前をつけるのはかなり珍しい事だったでしょう。
その点で「宮澤みきお」と同姓同名と言うのはかなり可能性が低い事だと思います。

その一方で読みが「みきお」になるケースは普通にありますよね。幹夫、幹雄、幹男、樹生、実紀夫などなど。
その点から考えると、読みが「みやざわみきお」になる人物が事件当時関東地方に一人や二人いてもおかしくはないと思います。
しかし、昭和30年代でも読みが「みきお」になる名前が男子の名前ランキングの上位に入っているわけでも無いので、やはり、いてもそう多くはないと思いますね。

最後に実際に人違い殺人が起こるのだろうか?と言う事なんですが・・・
実際の事件で人違い殺人と言われているケースだと、半ぐれ集団が店にいる客の一人を集団で襲った時に、誤って、隣のテーブルにいる無関係の人間を殺害してしまった場合などでしょうか。
結局、複数で襲撃しようとした時に、相手の事を良く知る人物が現場を指揮すればよいが、そうでなければ、混乱で人違いが発生してもおかしく無いでしょうね。他には夜、暗闇での襲撃など、相手を確認できない場合などでしょうね。

とはいえ、この世田谷事件は一軒家ですから、少なくとも、住所に誤りがなければ人違いにはなりにくいと思います。
一方で、世田谷区や杉並区には宮澤姓が多いですから、指示が「世田谷区に住む「みやざわみきお」さん一家を殺害せよ」と言う物であれば、当時世田谷区に複数の「みやざわみきお」さんがいれば、人違いが発生する可能性は残りますね。

他にはターゲットは「みきお」さんとは限りませんね。「やすこ」さんがターゲットの場合も可能性はありますね。子供二人は常識的に考えるとターゲットになることは無いのかな?と思いますが。

とは言え、氏名を指定している段階で事件の指示役は宮澤さん一家と面識がある可能性が高いので、住所も指示していると思うんですよね。
逆に言うと、名前は知っていて面識もあるが、住所までは知らない関係の人間なら、会話の中で「世田谷に住んでます」と言うレベルでしか住所を知らないのであれば、「世田谷の「みやざわみきお」さんか「みやざわやすこ」さん一家を殺害しろと言う指示を出す可能性がありますね。

で勝手に実行役がターゲットを間違えてしまったと言う場合かな。

人違い事件だとしたら問題はやはり、実際に事件を指示した人物の目的と宮澤さんとの関係性と言うところでしょうね。

少しまとめると(指示役と実行犯と言う構成で考えますね)
1)指示役が宮澤さんと親しい関係なら、指示内容を誤り難い状況だけど、指示を受けた実行役が間違えると言う可能性はありますね。
2)指示の段階で人違いと言うか指示内容に誤りがあるのであれば、勘違いとか、そもそも宮澤さん一家の事を良く知らない人物が指示役の可能性がありますね。

2)について想定される指示役の状況としては
a)宮澤家の正式な住所をしらない。
b)宮澤さんのフルネームをしらない。家族構成をしらない。

とは言え、曖昧な指示だったとしても、実行犯がしっかりしていれば、不明な点は確認するはずです。
このあたりから、実行犯の状況を考えると
c)実行犯が自身で考える事を放棄している。あるいは、考える能力がない。
d)実行犯が指示役に質問で確認する事が許されないような硬直した人間関係。
e)物理的に実行犯と指示役との連絡が取りにくい状況だった。

こんなところだろうか?

a)b)の条件を満たしそうな人間関係としては

あ)ネット越しの人間関係
 ネットの知り合いだと、連絡がメールや電話で済んでしまうので、住所を知る必要がありません。そして、家族構成なども話す必要が無いので、知らなくても当然と言う気がしますね。

い)仕事仲間や同僚(仕事が会社の仕事とは限りませんね。)
 同僚となると可能性が低い気がします。緊急時の連絡先を社内で共有している場合だと、住所、氏名など知っているはずなんですよね。
緊急時でなくても、当時、年賀状文化がまだ盛んな時期なので、同僚が年賀状情報として住所氏名を知っている可能性は出てきます。
 そのあたりを考えると、取引先の人間関係とか、ネット主体での交流をしている仕事仲間あたりだと、条件を満たしそうですね。
 取引先の人間関係だと、年賀状は社名で出すでしょうから、自宅住所はしらないでしょう。

ちょっと思ったのは、d)で指示役と実行犯が上意下達的な関係の場合なら、間違った指示でも指示通りに実行してしまうことがあるかも?とか、実行犯が殺人以外に興味をもたないようなサイコパスなら、誤った指示を疑わずに実行してしまう可能性はあるのかな?と感じました。

今のところ人違い殺人の可能性を積極的に肯定する材料はないけど、完全に否定する事もできないかな。
「もしかしたら」と頭の隅においておくぐらいはしておいても良いかなと思います。

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2023/11/03

世田谷一家殺害事件再考その216(みきおさんの情報募集)

「みきおさんの情報募集」と聞いて何言ってんの?と驚く人もいるかもしれませんね。
実は、1998年2月の段階で「宮澤みきお」と言う人物がある自在する企業で仕事をしていたと言う情報を入手しました。
情報自体は当該企業が自分のHPで発信している情報なので、信憑性に問題は無いと思っています。

問題はこの情報の解釈です。私なりにこの情報を解釈すると。
1)みきおさんの本業の場合(事件当時は大手デザイン会社に勤務していたと報じられてますね)
2)みきおさんの副業の場合
3)同姓同名の別人の場合

私はこの3つの可能性があると考えています。
1)の本業については、2000年当時に「大手」と言われるような企業で副業を許可している企業は常識的に無いと思います。
さて、入手した情報の企業の概要としては「コンベンションや展示会の企画、実行、コンサルタント」や映像作成などのプレゼンテーションの仕事をする企業です。
ただし、資本金の額が大手と言われている企業としては少ないのではないか?と疑問を持っています。

なので、1)については少し可能性が低いのかな?と考えています。

2)の副業の場合は、おそらく、本業の会社としては副業を原則禁止のはずだと思うので、特別な理由で会社から許可が出ているか?または、無許可での秘密の副業だと思うんですよね。
この事件の初期の段階で「みきおさん」には副業の話が某週刊誌などでも疑われているのですが、実際にその根拠は無いようです。
根拠としてはみきおさんの会社からの帰社後の足取りが掴めない日が月に1、2日ぐらいあると言う事のようです。
もし、副業ならその強力な根拠となります。

ただし、月に1日程度の仕事量の人間を、会社のHPで紹介するだろうか?と言うのも少し疑問です。
この点については、インターネットに詳しいみきおさんならメールやネットなどを駆使して在宅勤務も難しくは無いと思いますが・・・
それなら、捜査本部が簡単にその事実にたどり着くはずなので、もし、副業なら捜査本部は事件とは無関係と言う判断をしている場合か?または、この副業自体に捜査本部が辿りついてないか?、そもそも、副業自体が無かった場合ですね。

3)の同姓同名の別人の場合も、2000年代前半に、「人違い殺人」と言う見立てをしている週刊誌もありました。
私自身は宮澤と言う姓は珍しくないけど、「みきお」と言う平仮名の名前は珍しいと思っていて、この人違い殺人説はそれほど、真剣に考えていませんでした。
今回、同性同名と思われる人が、宮澤さんと同じ生活範囲の中に存在していた可能性があるとすれば、人違い殺人説も真剣に考える必要が出てきますね。

このような事情で「宮澤みきお」さんの仕事の情報提供をお願いします。
欲しい情報としては
A)宮澤さんの会社の所在地は東京都内ではない。
B)東京都内の場合はXX区
C)資本金の金額
 大手デザイン会社の資本金がいくらぐらいなのか?と言うのも知らなので、もし、デザイン会社ならこのぐらいから大手と呼ばれると言う一般論的な事でも情報として提供いただけると助かります。
D)企業名の先頭の一文字(ずばり企業名でもOK)
E)2000年頃に東京都内、または隣県で「宮澤みきお」と言う同性同名の別人を知っている。

企業名や企業名が特定される情報については、公表しませんのでよろしくお願いします。

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2023/10/29

世田谷一家殺害事件再考その215(常識を疑え)

この事件を追っていくと、常識のように語られる見立てがある。これは、事件から6年後の2005年にNHKがニュースで報道した。事件の見立てから現在まで一貫している。

それは何かと言えば、「犯人は2階から土足を履いている」と言う事ですね。
これはおそらく、この事件の報道特番の集大成と呼ばれるであろう2021年の未解決事件SP世田谷一家殺人事件20年目のスクープ~3つの影を持つ男~で見方の違う大峰氏の物取り犯説、そして廣瀬氏の顔見知り怨恨説のどちらも、犯人は2階から土足を履いたとして事件を見立てている。

これはある確定的な情報から導き出された結果でしょうね。
その事実とは?
「土足の足跡の泥の量が1階より2階の方が多い」と言う事実です。
これを事実と言うとあれなんですが、前述の2005年のNHKのニュースで報道された情報です。

まー普通に考えて、足跡の泥の量が多い方が、時系列として早く着いた足跡だと言う推論になるんでしょうね。

この事を実際の事件の中で裏付けると言うか、つじつまを合わせようとすると、「犯人は2階から土足で歩き始めた」と言う見立てになるわけです。
その結果、導入されたのが

1)風呂窓侵入説
これは、2階から犯人が侵入すれば、当然、2階から土足の足跡がつくわけだから、一番単純な見立てですよね。ただし、この説には二つの矛盾点があります。A)浴室に犯人が着地した形跡が無い。B)ジャンパー(エアテック)に(窓枠と)擦った痕が無い

2)土足2階持ち込み説
これは、廣瀬氏が導入した少しトリッキーな説です。風呂窓侵入説の矛盾点を解決する為に、犯人が2階に土足を持ち込み、2階から土足で歩き出したとする説です。一見、矛盾が無いように見えるけど、良く考えれば、土足を2階に持ち込むのはそう簡単じゃないでしょ?
大人の靴を手に持った形で隠すなんて、まず無理ですよね。例えば、バッグに隠したり、上着の下に隠すとかしないと無理だと思うわけです。

そう、矛盾はここにあります。大量の遺留品が残されていますが、その中に、泥の付着したバッグなどはありませんし、エアテックやスラセンジャーにも泥が付着していたと言う情報はありません。廣瀬氏は遺留品を捜査の攪乱と説明していますが、このあたりも含めての事かもしれませんね。
(ただし、この説の根拠は他にもありますが、それは次回に回します)

そこで、この基本的な前提を疑うわけです。
もちろん、鑑識さんがミスをしたと言うのではなく、泥の量が2階の方が多いと言うのは事実として、見立ての方が違うのではないか?と疑うわけです。

単純に土足で歩き始めた最初の頃よりも、少し時間が経過した後の方が、泥が多く落ちるのではないか?と言う事を疑っています。
疑うのは簡単だけど、それだけでは意味が無いので、できれば検証したいと思うのだけど・・・
スラセンジャーが入手できないんですよね。スラセンジャーが入手できれば、ポッポ公園や裏の小道の泥を使い、温度、湿度などをパラメータに実験してみたいと思うのですが、現実的には無理かな。

とは言え、今はできる事を考えます。
まずは、

犯人が1階から土足で歩き出した場合に、現状に矛盾する点があるのだろうか?

 しかし、これには大問題がある。1階で死亡している「みきおさん」が問題です。みきおさんと格闘して殺害する事は問題ではなくて、みきおさんと格闘した結果、床に落ちたみきおさんの血液を犯人が踏めば、以降の足跡にはみきおさんの血液が含まれる事になる。これは、1階から2階に登る、足跡にみきおさんの血液が含まれていないと説明できないんですよね。今のところ、そういった情報はありません。報道されていないだけで、ホントはあるかもしれない。だけどそれなら、風呂窓侵入説を打ち消すだけの根拠になるはずなんですよね。

とは言え、解決する方法がないのか?と考えると

あ)格闘したがみきおさんの血液を踏まなかった場合。
みきおさんの体の傷は少ないわけじゃないから、普通に考えると難しそうなんだけど、短時間でみきおさんが致命傷を受けて倒れたとすれば、血液が広範囲に落下する事は無い可能性がありますよね。だから、犯人はみきおさんの血を踏まなかったと言う説明です。

い)みきおさんと格闘したタイミングは犯人が一度2階に上がった後だった場合。
犯人が1階から土足で侵入した時に、みきおさんは2階か3階にいて、犯人が2階子供部屋で礼くんを殺害している間に1階にみきおさんが降りる。その後、犯人が1階に降りてみきおさんと格闘したとすれば、ここまで、犯人の足跡にみきおさんの血液が含まれない事も説明できる。

う)そもそも、犯人は犯行時に土足ではなかった場合。
犯人は犯行時に玄関から侵入したが、その時は土足ではなく、靴下あるいは裸足だった場合ですね。
とは言え、これは、あ)とい)と同じ問題を内包していて、結局、みきおさんの血の足跡が靴下痕や足紋として残るはずなので、単純に土足じゃなかったと言うわけにはいかないですね。それでも、あ)とい)の解決方法と同じ方法で回避は可能です。

この場合、事件後に犯人が土足で歩きだす事になり、それが、2階からだったとしても、とがめる家人はもういないわけだし、事件後に逃走の為、急いで靴を玄関から持って2階に上がってから靴を履いたと言う説明もできるかもしれません。

しかし、そう単純では無いよね。
殺害行為が終わった後と言うのは、1階、階段踊り場にみきおさんの遺体、2階の梯子付近に泰子さんとにいなちゃんの遺体がそれぞれ、刺殺された状態で放置されている。
だから、遺体周辺の床には血液が広く広がっていると考えて良いでしょうね。
犯人の移動経路として、一階に降りてPCの操作、2階でリビングに入っている。そして、浴槽に書類をぶちまけているから、リビングと浴槽の往復などが行われているなら、靴を履いているかどうかにかかわらず、被害者の血を踏んでいる可能性は高いと思う。

特に3階ロフトから落下している泰子さん、にいなちゃんの遺体の周辺には血液の飛沫が飛んでいる可能性があるよね。

問題はその足跡が、裸足や靴下なのか?それとも、土足なのか?
そのあたりを検証する事ができれば、犯人の侵入経路を特定することができる可能性があるのでは?と考えています。
(これは捜査本部にしかできない部分ですね。)

時間が無くて整理できてなくてごめんなさい。次回、犯人の動線なども考えつつ整理してみたいと思います。

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2023/10/08

世田谷一家殺害事件再考その214(みきおさんのHP?)

もしもタイムマシンがあったなら、事件当日の夜に宮澤家に出入るする人間を調べる事ができるのに・・・なにより事件を防ぐ事ができたのにと思う人も多いと思います。
まー現実にはタイムマシンが実用化できるのか?今の段階では夢物語と言うところなのですが・・・
しかし、インターネットの世界ではこのタイムマシンが実用化されているんですよね。
と言っても、仕組みは簡単で、その時、その時のWebの情報を記録しておけば、過去のWeb情報を再現する事ができると言う物ですね。

今回は、このインターネットのタイムマシン上に宮澤みきおさんが作られたとみられるHP(ブログ)が発掘されたかも?と言うお話です。

実は情報提供をしてくれた方がおりまして、私も知りませんでした。
どうも、元ネタは某巨大掲示板だったようですが、調べてもちょっと見つかりませんでした。本スレじゃないのかな?

では、本題にはいりましょう。みきおさんのHPと思われるURLはこちらです。
https://web.archive.org/web/20020609091956/
http://www.geocities.co.jp:80/Hollywood/2205/index.html
(表示の問題で2行に分けましたが、1行にしてURLに入力してください)

ちょっと変なURLですが、先頭についているhttp://web.archive.org  こちらが、Webのタイムマシン、正式名称はWayBackMachine と言うようですね。

最初に断っておきますが、このHPが宮澤みきおさんが作成された物かどうか、私には判断する事ができませんでした。
理由は簡単、HPには明確に宮澤みきおさんに紐付く情報が無いからです。
そして、私自身もみきおさんとの面識はおろか、メールやチャットもしたことがなく、みきおさんの書いた文章すら見た事が無いので、判断する手がかりがまったくありません。逆にいうと、このHPがみきおさんの物かどうかご存じの方がいたら教えてください。

さて、早速開くとタイトルが「動画狂」と言うシンプルなトップページが表示されます。
更新日は2001年6月17日ですね。
この段階でリンクされているメールアドレスの@より左側は miya

で、「about miya」のリンクから自己紹介ページを開くと、先頭に「miya」と書かれていて、どうもハンドル名がmiyaとされているようです。

私が調べたところ、この日付2001年6月17日が最終更新日です。
で、気付いた方もいると思いますが、これは事件後の日付なんですよね。事件後半年も経過してみきおさんが更新できるはずがありません。この点で普通に疑問府が付くところではあるのですが・・・しかし、このHPがみきおさんの物だったとしても、みきおさんが1人で運営していたとは限らないわけです。
例えば、グループや会社といった単位で運営したいたのであれば、みきおさんの死後に更新されても不思議では無いわけです。

しかし、最初に書いた通り、それを裏付ける情報がありません。あるかもしれないのですが、私ではその裏付けを取れない状況です。

さて、このHPがみきおさんの物と思われる最大の理由はトップページのリンク「鑑賞記録」の内容です。
このブログ主の見たアニメ作品の批評というか感想が書かれているのですが、その最新の物が2000年の「第8回 広島国際アニメーションフェスティバル」なんです。

おどろく事に観覧された85作品の感想が書かれています。しかも詳細なリスト(タイトル、作者、上映時間、国籍)も掲載されていて、これは審査員の方しか考えられないような内容なんですよね。

しかし、良く考えてみよう。みきおさんは「裏方」として参加しているはずなんだよね。
そこで念の為に確認するのですが、公表されている審査員、選考委員の中に「みや(miya)」と言う読みが入る人はいないんですよね。
公表されている審査員情報はこちら
https://www.hiroanim.org/2008/ja/01about/1-06-08_ja.html

とは言え、自分の関わった広島国際アニメーションフェスティバルの上映作品なのだから、みきおさんが観覧して、その感想や批評を書いたとしても不思議は無いとは思います。

HPのタイトルが「動画狂」なので、このぐらい熱心に情熱を注いでいる人がブログ主なんでしょうね。

まとめると
みきおさんのHPと考えられる要素は2点
1)ハンドル名が「miya」
 これについては、みきおさんが仲間内で「宮さん」と呼ばれていたと思われる記述がアニメ関係者の追悼文で見たと思うので、有りかな?と思います。

2)第8回 広島国際アニメーションフェスティバルの上映作品の詳細な感想から広島国際アニメーションフェスティバルに関係している人なのか?と言う推測はできる、他にもアニメイベントの予定情報なども記載されていて、相当にアニメについて熱い情熱を持った人が書いているいるHPなんだろうと言う推測はできる。

疑う要素としては
A)ハンドル名の「miya」以外に直接、みきおさんと紐付く情報が無い。

B)みきおさんが関係しているHPだとしたら、事件後にみきおさんの追悼文が無いのが日本人の感覚としては不自然。

C)普通に事件後に更新されているが、What's new のリンクの最後の更新(2001年6月17日)の文章がブログ主本人が書いた文章にしか見えない。
(つまり、みきおさんではないのでは?)

D)これは私の感想でしかないけど、みきおさんは会社も作ったりしてるし、その後はアニメから離れたコンサルタント業の仕事もしていて、どうもチームリーダー的な立場だったようでもあります。何が言いたいか?と言うと、それなりに人間関係に気を配る事ができる人なのではないか?という印象なのですが・・・このHPの鑑賞記録の感想はちょっと遠慮がなさ過ぎて、ホントにみきおさんがこの文章を書くのか?と言うのが疑問です。
みきおさんはインターネット関連の本も書いている人なので、このHPが例え仲間内の物だっとしても、外部の人の目に触れる可能性がある事はわかるはずなんですよね。そのあたりを考えると、みきおさんではないのでは?と思える部分ではありますね。ただし、ここについては、最初に書いた通り、みきおさんの事を知らない私には判断ができない部分ではあります。

E)自己紹介に「好きなもの」として「FISHMANS」が記載されている。
これは、おそらく日本のロックバンドのフィッシュマンズの事かと推測しています。
wikiのFISHMANSのページ
ただ、みきおさんが音楽好きとかロック好きと言う情報は全くないので、このあたりも疑問な点ですね。

こんなところですね。
私の印象としては、どちらかと言うと、「みきおさんのHP」ではないと言うところかな?
ただし、みきおさん自身は独自ドメインを取得したり、自宅を「祖師谷スタジオ」として登録したりしているので、事件当時表面に出ない活動をやっていたか、やろうとしていたのかな?と言う推測はできます。
その活動の一環としてこのHPを複数人で運営していたと言う可能性は否定できないかな?
(しかし、それなら追悼文が無いのが疑問なんですけどね)

あるいは、単純に未知の交友関係があったと言う可能性もあるのかな?

とにかく、このHPについてご存じの方がおられましたら、コメントください。お願いします。

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2023/01/04

世田谷一家殺害事件再考その213(ザ!世界仰天ニュース新春5時間SP)

2023年1月3日に放送した、こちらの番組で世田谷事件について取り上げていたので、メモとして記録する事にします。

時間としては20分ほどで、事件発生から犯人未明逃亡節、時効撤廃にいたる部分をざっくりと時系列にまとめた内容ですね。
正直、ざっくりすぎて、情報の正確性とか、時系列の順序とかに疑問府の付く内容です。

どちらかと言うと、これまでこの事件を知らなかった一般人に対して、こんな酷い事件があったんですよ。と言う事件の紹介が主な目的なのかな?と思います。
なので、事件簿で取り上げる必要があるのか?と疑問な部分もあるのですが、とりあえず、私が放送を見て気になる点だけメモしておきます。

1)事件の7日前、12月23日にみきおさんの両親を招いて、クリスマス会を行った。

2)当日夕方(17時よりも前)に一家で玄関にしめなわ飾りをつけていた。

3)23:30頃、飛び出しマンの目撃情報

4)現場玄関の鍵がかかっていた。合鍵でドアを開けた?

5)みきおさんは、恐竜好きだった。雑学の本を大量に所蔵していた。
学校の勉強はまったくせずに、東大に合格した。
大学時代はSF・アニメ研究会、演劇サークルに所属、役者では無く舞台美術の制作に没頭していた。
運動会や授業参観にはみきおさんは会社を休み、夫婦で参加していた。
みきおさんは大学時代の仲間にあった時には、子供の話を良くしていた。

6)網戸の落下位置が小道側?

7)風呂窓侵入の根拠が地面の足跡?

8)結婚後に開いた学習塾は、隣家を借りて、月曜と木曜に行っていた?
この時、みきおさんのお母さんに子供の世話を頼んでいて、お母さんは毎回、隣の県から宮澤家へ訪問していた。

9)にいなちゃんのクラスの転校生とは学校帰りによく遊ぶようになった。(場所は宮澤家?)

こんなところですね。
?マークのある情報については、疑問のある情報です。

特に8)の塾の情報は事件当時の情報なのか?結婚後に開いた時の情報ではないのか?が曖昧ですね。
ただ、いずれにせよ、塾で泰子さんが家に不在になる時は、みきおさんのお母さんが、宮澤家に来て、子供の面倒を見ていたと言うのは変わらないのかな?と考えています。

で、ちょっと予想外だったのは、みきおさんがかなり「子煩悩」と言うか「子供好き」だった点ですね。
もうちょっと仕事を優先する人なのかな?と言うイメージでした。もっとも、以前から他の人が残業しても、自分は定時で帰ると言うような情報もあったので、「趣味」を優先する人なんだろうと思ってましたが、「趣味」と「子供」はかなり優先度が高かったのかな。
他には、学校の勉強をせずに、東大に合格していると言う話を聞くと、みきおさんは相当優秀な方だったのだろうと思いますね。
恐竜好きと言うのも意外でしたが、そちらの方向には進まずに、アニメ・演劇に情熱を注いでいたのも、多趣味だったと言う事なのかな?

この事件を扱う番組は多いので、独自性を出す為に、情報は報道された情報をトレースする形にして、被害者の人物像を掘り下げる形にしたのかもしれませんね。
私としては、みきおさんの新たな人物像を知る事ができたのが収穫でした。

見逃し配信などもあるようなので、興味のある方は番組を視聴してみてください。

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2023/01/01

世田谷一家殺害事件再考その212(22年年末情報とビラ)

今年もよろしくお願いします。
(例年の事ですが、事件簿の性格上「おめでとう」と言う言葉は使わない事にしています。みなさんもご配慮願います)

さて、2022年の年末情報は特にはありませんでしたね。
ただ、12月16日に警視庁のこの事件のHPに更新があり、マフラーについての情報提供を求めていました。
URLはこちら
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/jiken_jiko/ichiran/ichiran_11-20/seijo05.html

気になる点としては、太文字で強調している部分です。
過去の捜査でゲームセンター(クレーンゲーム)の景品だった、という情報があります。
また、平成30年5月にマフラーに関する情報提供を呼びかけたところ、

事件前に、中学校の指定制服販売店の景品でもらった
事件前に、ガソリンスタンドの景品でもらった
などの情報が寄せられました。

結局、流通経路を知りたいと言うのが目的のようですね。
で、最後に
「平成12年までの写真アルバムを見てください」となっています。

平成12年とは2000年の事です。なので事件当時にマフラーを持っていた人を探したいと言うところでしょうか。

そして、もう一つ、警視庁が配布しているビラです。
警視庁がツイッターでも拡散してますね。
で、内容ですが、昨年のビラをベースに一部、文言が追加されているようです。気になるのは、以下の部分です。

○祖師ヶ谷公園
○スラセンジャー(靴)
○ドラッカーノワール(香水)
○ラグランシャツ(販売店マルフル、MX)
この言葉にピンときたら!

このビラで捜査本部は、スラセンジャー、ドラッカーノワール、ラグランを中に捜査をしているようですね。

この内、ラグランは2016年に警視庁の作成したPDFの第二版に全国の販売店名と販売数を記載して情報を求めていて、あと一歩と言う印象ですね。

スラセンジャーについては、韓国製でサイズが27.5cm(韓国サイズ280)でこれが日本国内では販売されていないと言う事なので、有力な手がかりになりそうです。

問題は残りのドラッカーノワールです。
香水はバッグ内とハンカチに付着していたと言う事ですが、これまであまり注目されてきた印象はありませんね。

とりあえず、今回配布のビラについては、これらのキーワードの複数に関連した人物を探したいと言うメッセージでしょうか。

で、一連の情報の中で一番、私が注目しているのが、「マフラー」です。
現在出ている遺留品の情報は2007年の段階では公表されていた物で、「マフラー」の情報も出ていました。
事件簿で遺留品の記事を書いたのが2007年なので、情報自体はもっと以前に公開されていたと思います。

ここに来て、マフラーの情報を再度求めている事の意味が気になります。
私自身はこれまで、マフラーについては、遺留品の中の一つと言う認識で、特に考えた事がありませんでした。
それは、製造元も流通経路も分からない、「ありふれた物」で「一番犯人に遠い証拠」だと考えていたからです。

捜査本部が「マフラー」の情報を今、求めているのは、新たに犯人に関する情報を掴んだからでは無いのか?
その情報の補足や確認の為に「マフラー」の情報を求めているのではないか?と妄想しています。

と言うのも、あの島根女子大生殺人事件で「映像記録を求めています」というビラが作成された、1年後(ビラの作成年が不明ですが、1、2年後だと思います)に犯人が特定されました。それは、デジカメに残された遺体写真が決め手でしたね。

マフラーをしているところの写真ですか・・・冬のイベントと言えば、クリスマスや初詣と言うあたりでしょうか?

以前の常連さんの「迷探偵にゃんこ」さんの犯人のファッションについての2017年のコメントを再掲します。
(にゃんこさん、ありがとうございます)

「マフラーをする」という人物像
犯人のコーディネイトは、当時の流行を意識したものでした。ラグランTは、当時人気のアイドル(俳優)の着用から流行したものです。
ユニクロのジャケットも、当時はまだ、トレンド感のあるアイテムでした。
一番お洒落を感じるのは無印の黒のハンカチです。普通、黒のハンカチ持ちませんよね……
全体をモノトーンでまとめていますし、ニットのクラッシャー帽(当時はそういう呼びかたをしました)を被っているあたりも、強く流行を意識しているといえます。
今に通じますが、流行には東西の違いがあって、例外もあるでしょうが、犯人のコーディネイトはどちらかというと関東風です。青年期を関東で暮らしたことがある人物と思います。
ただ、「経済力」という点では及ばないところがあって、「安いアイテム」で纏めている分、マフラーは質の悪いものです。
香水が「ドラッカー・ノワール」なんですが、これは90年代後半にB・Boy系に人気のアイテムです。
で……ここまでは、それなりの生活背景のなかで、がんばってお洒落している青年の姿が見えるんですが、合点がいかないのが……スラセンジャーなんですね……この当時ならやっぱり一番お金をかけたいのは「スニーカー」なんです…スラセンジャーは犯行用に用意したのかもしれませんね。
お金がないなりに、集めたスニーカーコレクションを犯行に使いたくはなかった…ということもあるでしょうし、足跡を調べられることは予想しただろうし、犯行後、廃棄する予定だったとも考えられます。ちなみに、「スラセンジャー」って、何?って思いますが、知る人ぞ知る、テニス、ゴルフの名ブランドなんですよね……まあ、遺留品はそういうブランドネームだけを借りた商品で、それほど人気はないし、安く売られていたようですが。

と言う事で、クリスマスに犯行当時と似たような姿で写真に写っている可能性も有ると思います。ぜひ、アルバムを見返してみてください。

参考リンク
島根県立大女子大生バラバラ殺害事件その66 (7年目の節目報道とビラ)

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2022/12/09

世田谷一家殺害事件再考その211(六地蔵なのか?)

これまで何度か地蔵についての記事を書いていて、その中で「六地蔵かも?」と書いているわけですが、実際に「六地蔵なのか?」を考えた事が無いので、今回この点を考えてみようと思う。

最初に書いておきますが、私は仏教や地蔵の専門家ではなく、ネット検索した情報を元にこの記事を書いています。なので、間違っている可能性がありますので、誤りにお気づきの場合は、コメント願います。

まずは基本的な情報として「六地蔵とは」ですね。
六地蔵とは六体並んでいる地蔵の事で、その六は六道輪廻の意味がある。
六道とは地獄道・餓鬼道・畜生道 修羅道・人間道・天道を指す。

それぞれの「道」で苦しんでいる人をそれぞれ担当する地蔵が救うと言う事のようです。
実はここが問題で、六地蔵の担当する地蔵尊はどうも複数説があって、持ち物、外観が決まっていないと言う事です。
とはいえ、そのあたりを含めて、もう少し考えてみよう。
とりあえず、地蔵を自作したのでなければ、販売目的で職人さんが作成したと仮定した場合、オーダーメイドで無い限り、一般論から外れた物は作成しないでしょ?と言う判断が自然かと思います。そこで一般的な六地蔵について調べると。
とりあえず、六地蔵には3種類の系統があるらしい。(時代や宗派によっても違うらしい)

1)地蔵菩薩発心因縁十王経による「予天賀、放光王、金剛願、金剛宝地、金剛悲、持地」菩薩
2)持地、陀羅尼、宝性、法性、鶏亀、法印菩薩
3)護讃、弁尼、破勝、延命、不休息、讃龍地蔵

それぞれの外観をまとめるとこんな感じ
宝性地蔵、破勝地蔵は合掌しているようです。(宝性地蔵、破栃地蔵、合掌地蔵はどうも呼び名が違うだけで外観は同じみたいですね。)

  六地蔵の持ち物  
仏説地蔵発心因縁十王経   地蔵尊 外観
1 予天賀 如意宝珠 説法印
2 放光王 錫杖 与願印
3 金剛願 炎魔幢 成弁印
4 金剛宝地 宝珠 甘露印
5 金剛悲 錫杖を肩 引接印
6 持地 両手で数珠を持つ
       
儀軌 1 持地 両手で数珠を持つ
2 陀羅尼 右手施無畏印、左手引接印
3 宝性 合掌する
4 法性 柄香炉を持つ
5 鶏亀 右手宝珠、左手錫杖
6 法印菩薩 両手で幢を持つ
       
儀軌 1 護讃 両手で数珠を持つ
2 弁尼 右手施無畏印、左手引接印
3 破勝 合掌する
4 延命 右手宝珠、左手錫杖
5 不休息 柄香炉を持つ
6 讃龍地蔵 両手で幢を持つ


他の情報としては
『地蔵菩薩霊験記』、『今昔物語』、東寺「安祥寺本」(11世紀中~12世紀初)によれば、持物は「念珠・華籠・錫杖・宝珠・合掌相・香炉」。

なので、六地蔵の中に合掌している地蔵があると言うのは一般的かもしれませんね。

ただ、ちょっと気になるのが、「合掌」の順番です。6番目に来る物はなさそうです。
この6番目と言うのは、問題の地蔵の底に掘られて漢数字と見られる模様ですね。私としては漢数字の六で、台座と本体の組み合わせ表す物と考えています。
普通に考えれば、六地蔵ならその並び順に地蔵の組み合わせ番号を彫ると思うんですよね。
もし、そうなら、この地蔵は「六地蔵ではない」と言う事になりそうですね。

それからもう一つ、六地蔵の始まりの話ですが
1157(保元2)年に都を病魔や魔物から守るため、後白河法皇の命を受けた平清盛は、西光法師に都の出入り口となる6カ所に六角形のお堂を建てさせました。 そして篁が彫った地蔵菩薩をそれぞれのお堂にまつりました。 これが六地蔵めぐりの始まりと言われています。

と言う事なので、六地蔵は日本独自の文化と言う事になりそすです。

なので、逆に六地蔵だとすれば、宝性地蔵(破栃地蔵)が6番目に来る地域、宗派があれば、生産地を特定する手がかりになりますね。

が、その一方で六地蔵では無い可能性もあります。
つまり、宝性地蔵(破栃地蔵)を単体で作成販売している可能性は否定できません。
しかも、地蔵信仰は日本だけではなく、アジアに広がっているので、生産地が日本に限らないんですよね・・・・

しかし、ちょっと待てよ、ここでも「六」が手がかりになるかもしれません。
「六」が漢数字の六なら、生産地は漢字を使用している地域に限定できますね。
漢字を使用している国は中国と日本、韓国しかない。しかも、韓国は漢字を1970年に廃止しているので、2000年頃でも、漢字は中国人と日本人しか使わないのではないかな?

中国の漢数字(日本も昔はそうだったようですが)の表現は小写と大写とあって小写表記は「六」を使ってます。
なので、この地蔵の生産地は中国か日本と考えて良いのではないだろうか?

そもそも、地蔵はインド仏教が発祥だが、インドでは信仰の対象ではなく、中国の唐代に信仰対象になり日本に伝わっているようです。
調べると、中国の地蔵信仰は日本の地蔵信仰とは異なり、日本の地蔵信仰よりも上位の存在として信仰されているような印象です。
なので、中国向けに作成された地蔵が日本に輸入されたと言うのはなさそうな気がしますね。

とりあえず、まとめると、
問題の地蔵の生産地は日本である可能性が高そうですね。
六地蔵の宝性地蔵(破栃地蔵)の可能性があるが、一般的にこれらの地蔵は6番目には並ばない。
もし、六地蔵なら、6番目に並ぶ地域や宗派から生産地を特定できる可能性がある。
しかし、六地蔵でなく宝性地蔵(破栃地蔵)を単体で生産販売している可能性もある。
その場合、生産地を特定するのは難しいかもしれない。

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