2025/10/14

世田谷一家殺害事件再考その229(足跡のタイミング)

24年12月29日放送 世田谷一家殺害事件、解決の鍵の特番で出ていた現場写真で気になる事がある。
それは現場に残された足跡だ。
 
これまでも足跡については情報が出ているのだけど、今回の現場写真も既出の情報と一致していて、特に目新しい物ではなかった。
私が気になったのは、写真でしか分からない、足跡の鮮明さかな。現場写真にはくっきりと血の足跡が残っていた。
 
それが何?って事だけど、問題は足跡が少なすぎる事。そして、その足跡が残されたタイミングはいつなのか?これが疑問です。
番組を見直してもらえばわかるけど、足跡は1階の玄関から1階を通り抜け、階段で2階へ、そしてリビングの奥へ伸びているのが1本しかない。
 
これが奇妙に思えてならない。特に階段に1列しかないのはどう考えてもおかしいと思う。と言うわけで、ここのところを今回は考えてみたい。
まず、血の足跡になっているので、犯人は大きな血だまりを踏んでいると考えるのが自然だろうね。
 
この事件で血だまりのできる場所は2カ所しかない。
A)1階階段下のみきおさんの遺体付近
B)2階のリビングと子供部屋の前の廊下付近の泰子さんとにいなちゃんの遺体付近
 
A)については、1階へ降りる為には通らなければならない場所なので、1階と2階を行き来するなら毎回血だまりを踏んでいると思われる。
B)についても、リビングや子供部屋に入る為には避けられない場所で、ここでも血だまりを踏むと思われる。
 
当然、時系列で考えれば、みきおさん、泰子さん、にいなちゃんが殺害される前には血だまりは発生しないので、1人または3人の殺害後にしか、この足跡は発生しないんだよね。
 
それを踏まえて、これまで定説とされている犯行の時系列を考えてみよう。
1)子供部屋で礼君の絞殺
2)1階でみきおさんを刺殺
3)3階ロフトで泰子さん、にいなちゃんを襲撃
4)2階のキッチンで換えの包丁を入手して、2階廊下に転落した母子を刺殺
5)その後、現場を物色
6)犯行後に1階のPC前でアイスクリームを食べる
7)2階のトイレで用を足す
(6と7は順番が不明、物色は犯行直後と推測してます。)
 
ただし、これまでの報道だと、血の足跡は2階の方が多く、階段では階段の途中から2階方向の足跡が血の足跡になっているとされている。
今回の現場写真を見ると、1階の足跡も血の足跡に見えるんだよね。
 
それでは時系列
1)礼君絞殺、この時点で残される足跡は泥の足跡になりますね。
 
2)みきおさん刺殺、ここで血の足跡が発生する条件は成立するか?少し微妙。
1階にはみきおさんしか居なかったから、1階に降りる必然性が犯人には無い。つまり、仮に血だまりがあっても、そこを踏む理由が犯人には無いんですよね。
だとすると、1階と階段の血の足跡はこの後に付いたと考えた方が妥当に思える。
 
3)3階ロフトで母子襲撃、この段階では母子はベッドの上で血だまりが発生する要素が無い。
 
4)2階のキッチンで代えの包丁を入手、この段階では血だまりを踏んでないので、泥の足跡だろう。
 
4.5)2階に転落した母子を刺殺、床に倒れている被害者を刺殺している為、被害者に接近しなければ刺せないので、ここで血だまりを踏んでいる可能性がある。
(ただし、刺殺中や直後に血だまりが出来ているかは疑問)
 
5)現場を物色
5-1)近い場所から物色するなら、2階から始めるだろう。
特にこの犯人は物色した引き出しの書類を浴室の浴槽に放り込むと言う特異な行動を取っているので、リビングから浴室までの経路上にあるB)の血だまりを通るたびに踏んでいるはずなんですよね。しかし、その割にはこの経路の血の足跡が少な過ぎる。
 
5-2)1階を物色するなら、ここでも、A)の血だまりを避けられない。このタイミングで階段の血の足跡が付いたと言うのは説明できる。しかし、階段の途中からは説明できない。
 
6)1階のPC前でアイスクリームを食べるのですが、このタイミングと物色のタイミングが同一、つまり、1階に降りたのはこの1回だけとするなら、階段の足跡が1列しかないのは説明できる。
しかし、ここで食べたアイスクリームは2個あったので、1階に降りる時に2個のアイスクリームを持って降りたと言う事なのか?それとも、1個目を食べ終わった後に、再度2階にアイスクリーム取りに戻っているなら、階段の足跡は2列になるはずなんですよね。
 
7)トイレに入るルートが不明なのでなんとも言えないが、可能性は二つだろうか?
7-1)リビングからトイレに入るルート、この場合、B)の血だまりを踏むはず。
7-2)1階からトイレに入るルート、この場合、A)の血だまりを踏むはず。
7-3)ロフトからトイレに入るルート、この場合は、血だまりを踏まない。
7-4)子供部屋からトイレに入るルート、この場合は、B)の血だまりを踏むはず。
 
ただし、トイレ内には血の足跡が無い。と考えると、7-3)ロフトからのルートが濃厚なのだろうか?
 
そして、全く解決できない問題が、1階の足跡です。
もし、1階の足跡が血の足跡だとするなら、重大な問題をはらんでいる。
それは、戻りの足跡が無い事です。
玄関に向かう為にはA)の血だまりを踏むはず、そのまま玄関に向かうなら、玄関からの戻りの足跡も残るはずなんですよね。
 
この問題を解決しようとすると、説明する方法は2種類しかないかな。
あ)玄関前で靴を脱いで、戻った。
い)犯人はこのまま、玄関から逃亡した。
 
あ)については、犯人がそんな事をする理由があるだろうか?と考えないといけないね。
普通に考えれば、逃亡経路の偽装と言う事になるが、逃亡経路を偽装する理由が犯人にあるだろうか?
玄関からの逃亡なら目撃されるはず!と言う事を逆用するならあり得るが、未明逃亡なら目撃者がいるとは思えない。
そんな事を気にするなら、そもそも、大量の遺留品や指紋、血液を残すはずが無いと思うけどな。
 
い)玄関逃亡説そのままですね。犯人は未明に玄関から逃亡しているとするなら、特に異論は無いけれど、その場合は、大量の遺留品の説明をどうするか?と言う別の問題が発生する。
いー1)遺留品は全て捜査を攪乱する為の偽装。
動機や犯人像をミスリードする為なら、あり得ると思うけど、逆にそれをしなければならない犯人なら、偽装をしなければ捜査線上に必ず浮上する人物が犯人と言う事になりそうですよね。
 
いー2)まったくのノープランの場合。
まったく、捜査や証拠に対して無頓着な場合ですね。流しの外国人など、絶対に被害者から犯人に辿り着けない場合、警察に逮捕されない自信がある場合かな。ありそうな話ではありますけどね。
 
全体としてこんな感じですね。
血の足跡が少ない理由が説明できないのですが・・・・と思って検索してみると
「空気中では、血液は一般的に数分から10分以内に凝固します。」と言う情報が出てきました。
 
これを考えると、6)以降は血だまりは固まっていて、「踏んでも血の足跡にならない。」と言う事になりそうです。
逆に刺殺後、およそ30分以内に付いたのが残された血の足跡だと仮定すると、(30分と言うのは遺体から血液が流れ出る時間はそのぐらいかな?と言う憶測です。)
みきおさん刺殺直後に泰子さん、にいなちゃんを刺殺しているとすれば、その時間差は5分とか10分程度でしょうか。
ほとんど時間差は無いと考えて良いと思います。
 
そうだとしても、血の足跡が少ない気がしますね。
普通に考えると、犯行現場に長居する理由が無いですよね。
家人を殺害後は邪魔者はいないので、部屋の中を物色して、目的を達成したら、逃亡するのが普通だと思うわけです。
 
残された足跡を見る限り、1階の足跡以外は殺害に必要な足跡と、現場に他の家人がいない事を確認する為の最低限の足跡しか残されていないように思われる。
つまり、その後の行動は、血だまりが固まってから行われているとすれば辻褄があいますね。
前にも書きましたが、普通ならさっさと物色して逃走するところ、この犯人は、殺害後、物色するまでの間に空白の時間があるように思われます。
このあたりの可能性を考えると
 
ア)実行犯が主犯の指示を待っていた。
イ)実行犯が仮眠していた。
ウ)殺害後に実行犯は玄関から逃亡して、物色したのは入れ替わりに現場に入った別人の共犯者
エ)犯人は殺害時に手に怪我をしているので、その治療をしていた。
オ)実行犯が一度玄関から逃亡して、再度戻ってきて物色した場合。
 
こんなところかな?
ア)とイ)は実は両立する可能性があります。
実行犯が主犯の指示を待つ間に仮眠していたと言う場合ですね。単純に仮眠と考えると、そのまま朝まで起きない可能性があるので、純粋に仮眠と言うのはなさそうな気がします。
指示が携帯電話なら、電話の呼び出し音で目が覚めると言う事ですね。殺人現場に電話をすると言うのはちょっとどうかと思いますが、他に気にする第三者がいなければ、携帯電話のベルが鳴っても、不審に思う人はいないわけですからね。
実際に闇バイトの強盗事件でも、現場でスマホで通話しているわけなので、それほど不自然な事じゃなさそうです。
 
問題はウ)かな?このケースはこれまであまり考えてこなかったけど、実際に現場に残された、指紋や掌紋の数が少ないのも、物色した人物が指紋や足跡を残さないような装備をした別人と考えれば、説明できますね。
 
エ)については手に怪我していて、止血するまでの時間、じっとしていたと言うのは普通にありそうですね。
ただ、この場合、止血できたからと言って、怪我をしている手で、引き出しをわざわざ浴室まで運ぶのか?と言うのは少し疑問ではありますね。
エ)もア)と両立しますね。指示を待つ間、止血処置をしていたと言う場合です。
あるいは、ウ)との両立かな。止血後に別人と入れ替わって実行犯は逃走した。
 
もう一つ、エ)とオ)は両立するので、止血後に一度、治療の為に逃走して、治療後に再度、現場に戻り犯行を継続した場合もありますね。
(その場合、通院情報が無いので、事件後も病院に行かずに治療したと言う事になりますね。少なくとも近所の病院には行ってないと言う事ですね)
 
ウ)については、これをやる理由は何だろう?
普通に考えると、現場にいる実行犯に物色も任せれば良いだけですよね。そのあたりを考えると
 
a)実行犯には理解できない物、指示が難しい物(怪しい書類とか曖昧な物かな?)
b)実行犯には知られたく無い物(その情報によって実行犯から主犯が脅迫されてしまうような物)
c)実行犯に持ち逃げされてしまう可能性がある物(高額な物、現金、貴金属など)
d)アリバイ工作(この事件では、翌日逃亡説があるので、少なくとも実行犯はその時間、別の場所にいましたとアリバイを主張できる)
 
ただ、理由は分からないけど、ウ)だった場合、現場に残された遺留品は実行犯の物では無いと言う事になりますね。
止血に使った犯人の血液の付着している手袋は犯人の持ち込んだ物の可能性が高いでしょうが、それ以外は、物色の為に現場に入った共犯者の物の可能性が出てきます。
 
いろいろと考えられるけど、1階の玄関に向かう足跡を説明できるのは、ウ)とオ)ですね。
あ)でも説明できるけど、その場合、履き替えたスリッパなり、裸足の血の足跡が2階に向かうなら階段に残るはず。まー1階でA)の血だまりが固まるまで待つのであれば、説明はできるけど、1階に留まる理由が説明できない。
 
とりあえず、今回はこんなところですね。
しばらくぶりで、勘が鈍っているかもしれません。ちょっと妄想が過ぎたかな?
 
参考リンク

| | コメント (11)

2025/08/23

世田谷一家殺害事件再考その228(DNAから年齢推定30代)

25年7月25日の報道で警視庁は、犯人の推定年齢を「15歳から20代」としてきたが、DNA解析により「30代」の可能性もあるとの情報が出てきた。

順番に考えよう。まず犯人の推定年齢の経緯ですね。
2005年の報道では
「特別捜査本部が犯人像を「事件当時、京王線沿線に住んでいた若者(当時15歳以上)」に絞り込んだ」
他の報道では
「犯人像を「当時一人暮らしで、金に困っていた18歳から35歳の男」と絞り込んだ。」

2018年の報道で
警視庁は犯人像を「事件当時15歳から20代の細身の男性」に絞った
この根拠は「犯人が現場に残した服装やヒップバッグのベルトの長さから推測される腰まわりの細さ」

今回の2025年7月の報道で
DNA解析から30代の可能性があるとなっている。
このDNA解析の結果の誤差は2,3年と言う事ですね。

DNA解析の精度が本当なら、30代を採用するべきでしょうね。これまで年齢推定は「犯人の服装とウエストサイズ」が根拠なので、どちらを採用すると言われれば、科学的根拠に基づく30代だよね。

では、ここからが本題だけど、犯人の年齢が30代だったと仮定して、何が言えるのか?
まずは、これまで可能性として候補になる情報ですね。
21年報道の焼き肉店のアルバイトは当時20代なので、候補から外れるね。
他に18年報道のハーフの男も当時20代なのでこちらも候補から外れる。

逆に当初から情報のある東武日光線で手にケガをした男性は「30歳ぐらい」なのでギリギリ候補に残る。
他には飛び出しマンは「年齢25歳から35歳」で候補に残る。
他には大雑把にスケートボーダー説も年齢からみると、ちょっと外れそうですね。
当時公園でスケートボードを楽しむ人の中に30代の人がいたのか?というあたりの情報が欲しいですね。

あとは、泰子さんの塾関係者は。生徒やアルバイトなどほぼ、候補から外れるでしょう。
こうやって見ると、これまでの候補者の大多数は候補から外れる事になりますね。

他には年齢での交友関係ですね。
会社員だった宮沢みきおさん(当時44)と妻の泰子さん(当時41)なので、少なく見積もると(犯人を39歳と仮定)、みきおさんとは5歳差、泰子さんとは3歳差、最大差(犯人を30歳と仮定)だとみきおさんとは14歳差、泰子さんとは11歳差ということになりますね。

みきおさんは東大を留年しているので最小差ぐらいだと大学での接点も可能性があるけど、東大卒業者がやることではないだろうね。高校以下だと、3歳以上の差があるので、接点はないかな?
泰子さん側は3歳差だと高校以下でのつながりがあっても不思議ではないけど、それ以上の差になると接点はなさそうですね。
いずれにせよ、顔見知りならこのあたりは当然、捜査本部は調べるだろうな。名簿を見ればわかることだから、捜査もしやすいだろうし。

なので、普通に考えると、仕事上の交友関係が疑われるんですよね。
犯人が大卒30歳としても、社会人6年目、高卒30歳とするなら社会人12年目になりますね。
泰子さんの塾関係者の大半は候補から外れるので、残るのは誰か?と考えた方が効率は良いでしょうね。
一方のみきおさんについては、かなり波乱万丈な人生を歩まれている上に、ネット空間でも活動しているので、どこで接点があっても不思議じゃないんです。

ここまでは、怨恨(顔見知り)説の場合ですが、流しの場合はもう、想定範囲が広すぎてかなり難しい。
例えば外国人の場合、おそらく、20代で来日して、10年努力したけど、当初期待していたような成果は手に入らなかった。と言う外国人説はそれなりに「有り」な話だなとは思うわけです。
とは言え、このあたりの感情は10年で出来るのか?5年で出来るのか?と言うのは個人差が大きいので、経緯までは判断できないですよね。

当時周辺に住んだり、出入りしていた30代の外国人がどれだけいたのか?なんて事は誰も分からないので、地道に聞き込み捜査するしかないけど、それもこれだけ時間が経過しては難しいだろうと思います。

最後に「サイコパス」の場合ですね。サイコパスの条件としては15歳以前に素行障害が発症している。さらに
A)法律にかなって規範に従うことができない、逮捕に値する行動
B)自己の利益のために人を騙す
C)衝動的で計画性がない
D)喧嘩や暴力を伴う易刺激性
E)自分や他人の安全を考えることができない
F)責任感がない
G)良心の呵責がない
これらの条件の幾つかが該当するので、30代になる前に問題を起こしている可能性が高いです。
なので、前歴があると言う可能性が高いわけですが、当然、捜査本部は犯罪者の指紋情報は照合済みで発見されていないわけなので、この点は矛盾を感じますね。
しかし、事件直前まで日本にいなかったとするなら、この矛盾は解消されます。
その場合、対象が広すぎて調べる方法が無いでしょうね。例のハンカチの使い方の該当する地域や、DNAのH15の多い地域などで調べるにしても対象の期間が10年以上になるでしょうから、かなり難しいと思います。
ただ、指紋の一次照合は機械で自動で行う事ができるので、情報さえ提供してもらう事ができれば、無理な話では無いかもしれないですね。

こんなところですね。
今回のDNAから犯人年齢を30代と推定した事は、怨恨(顔見知り)説に対してのインパクトは意外に大きいと思います。
一方の流しの場合については、あまり捜査に影響は無いかもしれませんね。

| | コメント (16)

2025/03/24

世田谷一家殺害事件再考その227(24年年末特番)

24年12月29日放送 世田谷一家殺害事件、解決の鍵
 
12月29日の放送日から大分時間が過ぎましたが、文字起こししていたら時間がかかってしまいました。
要約
 
***01)通報時の音声情報
 
***02)200枚を超える現場写真のチラ見せ
 
***03)元捜査員の印象、現場の状態は強盗の偽装(引き出しの出し方)
 
***04)母方由来のDNAはH15bでヨーロッパ、アルメニア、アラブ首長国連邦あたり
 
***05)父方由来のY染色体は漢民族23.2%北方の漢民族で40.9%、韓国で20%、日本人には3.4%しかいない。
 
***06)犯人の犯行詳細、侵入→礼君殺害→みきおさん殺害→にいなちゃん、泰子さん襲撃→包丁交換→にいなちゃん、泰子さん殺害
 
***07)元捜査員の印象、何度も切りつけていて、怨恨のイメージが強い
 
***08)便器に残った犯人の便から、がさつな人間の印象
 
***09)現場の捜査員も混乱していて、保護板がずれていたり、手袋をしていなかったりした。
 
***10)事件当時、現場近くで店を経営していた目撃者の証言、店に「咳止め」目当てに来ていた外国人風の2人組の1人が、事件当時、住宅地を物色しているのを目撃していた。
 
***11)DNAモンタージュだと大体8割ぐらいは実物を再現できる。
 
***12)海外で実績を上げているDNAによる似顔絵の法制化。24年3月27日 世田谷区議会では 宮澤みきおさんの母、節子さんが見守る中、国に DNA の法制化を求める決議案が可決した
 
要約するとこん感じですね。
最初に書いてしまうと、この番組は世田谷事件を目玉にして視聴者の注目を集めて、DNAモンタージュを作成できるように法制化する事をアピールする番組と言う印象です。
 
もちろんそれは、歓迎する事だと思うので、進めていただいた方が良いと思います。
 
それでは、 順に私の印象を書いてみましょう。
***01)通報時の音声情報
特新しい情報は無かったが、玄関の鍵が施錠されていたか事件当時不明だったとされた事の裏付けにはなったかな。
 
***02)200枚を超える現場写真のチラ見せ
これは番組に注目を集める為の道具でしかないが、見る人間が見れば興味深い事に気づく事もありそう。いずれにせよ、ただのチラ見せ。
 
***03)元捜査員の印象、現場の状態は強盗の偽装(引き出しの出し方)
これについては異論がある。この番組では「強盗はこんな開け方しない」と言っているけど、従来の報道では「窃盗犯はこの開け方をする」としている。
私もこちらの「窃盗犯」の見方を支持する。
 
***04)母方由来のDNAはH15bでヨーロッパ、アルメニア、アラブ首長国連邦あたり
***05)父方由来のY染色体は漢民族23.2%北方の漢民族で40.9%、韓国で20%、日本人には3.4%しかいない。
 
この二つは調べたらそうだったと言う事なので、特にコメントはありません。
ただし、日本人にも3.4%程度はいるという事で、完全には否定されていない事は注意が必要です。
 
***06)犯人の犯行詳細、侵入→礼君殺害→みきおさん殺害→にいなちゃん、泰子さん襲撃→包丁交換→にいなちゃん、泰子さん殺害
これは、これまでに既に報道されている情報なので、特に目新しい物ではない。
 
***07)元捜査員の印象、何度も切りつけていて、怨恨のイメージが強い
これも、以前から言われている怨恨説の説明ですね。
 
***08)便器に残った犯人の便から、がさつな人間の印象
これも異論があるんだよね、以前の特番(20年の特番、3つの影を持つ男の怨恨説)で「廊下に落ちた物を拾っていたので、犯人は几帳面な人間」と言う印象を話しておきながら、今回は「がさつな人間」と言う正反対の印象を言っています。
捜査本部の中でも意見が分かれていたのだろうから、たまたま、今回、出演した元捜査員が以前のコメントとは別の印象を持っていたとしても、不思議では無いけれど、それなら、それで、「こういう意見もある」と言うのはあって良かったと思います。(一応、番組内で「意見が分かれている」とは言っていますが・・・)
 
***09)現場の捜査員も混乱していて、保護板がずれていたり、手袋をしていなかったりした。
実際にそうだったのだろうから、あとは、それを教訓として将来に活かして欲しいですね。
 
***10)事件当時、現場近くで店を経営していた目撃者の証言、店に「咳止め」目当てに来ていた外国人風の2人組の1人が、事件当時、住宅地を物色しているのを目撃していた。
実際に捜査に協力もしているのですが、問題はこの目撃情報が犯人にどの程度結びつくのか、その程度が分かりません。
 
私の印象としては、既出の情報に矛盾しているので、多分、無関係じゃないのかな?と言う印象です。
 
つまり、当時の(今だとオーバードーズ)、「薬遊び」と言われる行動がこの「咳止め」に由来している物です。このあたりは、「うつから帰って参りました」で体験談が書かれているので、そちらを参照して欲しいです。
 
さて、矛盾の話に戻りますが、既出の報道(2007年の報道)で「血液から向精神薬や風邪薬、覚せい剤などの薬物反応は検出されていない」と言う報道があります。
それに対して、「薬遊び」をしている人間ならこの情報と矛盾するのではないの?と言うわけです。
少なくとも実行犯では無いと思われますね。
 
***11)DNAモンタージュだと大体8割ぐらいは実物を再現できる。
***12)海外で実績を上げているDNAによる似顔絵の法制化。24年3月27日 世田谷区議会では 宮澤みきおさんの母、節子さんが見守る中、国に DNA の法制化を求める決議案が可決した。
 
もう、DNA情報で捜査できるようにするで良いのではないでしょうか?
 
さて、最後に全体の印象ですが、前回の特番、「3つの顔を持つ男」と今回の「事件解決の鍵」の特番の担当者が変わったのでしょうか?
どうも、これまで既出の情報と矛盾するような情報がいくつも出ているので、この事件に詳しくない担当者が、とりあえず、DNAモンタージュに繋げる為の特番を作ったのような印象ですね。
「犯人は外国人で外国に逃亡しているから、DNAモンタージュで捜査しないと逮捕できない」と言うイメージを作る為の番組になっているような気がします。
 
まー警視庁も新しい情報を出さないし、黙って風化していくのを待つよりは、特番を作って世間の耳目を集めてもらった方が良いのかもしれないけど、せっかく作る特番なので、もう少し丁寧に作ってもらったら嬉しいですね。
 
チラ見せの写真については、別記事で気づいた事を書こうと思います。
これから、いつもの無期限休養に入りますので、次に書くのは8月の予定です。
 

 

| | コメント (11)

2025/01/30

世田谷一家殺害事件再考その226(警視庁のPDFの更新)

特番の事を書こうと思っていたのですが、警視庁のHPが更新されていたので、そちらの記事を書きます。
更新日が2024年12月16日になっていたので、内容をざっと確認しましたが、更新されたのは懸賞金の期間情報だけだと思います。
 
それだけか?と念のため、PDFも確認したのですが、PDFの版数は改訂4版のままで事件情報についての変更は無いようです。
しかし、連絡先の情報受付部署の電話番号に捜査本部の直通電話が無くなっていました。
直通電話番号は2009年の第1版から昨年2024年まで15年間記載されていた情報です。
 
連絡先が特別捜査本部で変更されていないので、単純に直通電話の記載だけが消えたようですね。
(他にQRコードが二つ追加されてますがスマフォからの閲覧をしやすくする為の物なんでしょうね。)
 
さて、直通電話が消えた理由は分からないけど、想像するに、理由は2つ考えられる。
1)情報提供の数が少なくなったので、直通電話が不要になった。
2)困った電話が多いので、受付を通してフィルターをかけるようにした。
 
この二つぐらいだろうか?
ただ、私が思うに1)は少し説得力が無いように思う、結局、受付を通しても最終的に特捜本部につながるなら、直通電話を残しても良いと思う訳です。
まー経済的なコストを少しでもカットしたいと言う要望がどこかから出ていたのなら、しかたが無いかもしれないですけどね。
 
と言う事で、私は2)の可能性が高いのかな?と思っています。
X(旧Twitter)を見ると、捜査本部も大変だろうなと、気の毒になります。

 

| | コメント (2)

2025/01/17

世田谷一家殺害事件再考その225(2024年年末情報)

みなさん、今年もよろしくお願いします。
 
さて、この事件で年末に恒例の年末情報が出なくなってから何年ぐらいになるのだろう?
記録を見ると事件簿で22年に年末情報を書いたのが最後みたいですね。
で、もう年末情報は出さないのかな?と思っていたのですが、今年は出したようなので、メモしておきます。
 
1)警視庁は、宮澤さんの家の固定電話のプラグが抜けていたことを明らかにしましたとのこと。
別の報道では
現場1階の電話機の電源コードがコンセントから抜けていたことも分かった。犯人が通報を遅らせるために抜いた可能性もあるとのこと。
 
2)犯人の侵入・逃走について、2階の浴室の窓の可能性が高いことも明らかにしました。
捜査本部によると、遺体発見時に扉が施錠されていたことから、玄関からの出入りはなかったと推定。その上で、中2階の浴室の窓が開いていたほか、網戸が落下していたことから侵入と逃走の経路に使われたと判断したとのこと。
 
3)地上から浴室窓までは約3・4メートルあるが、家の裏にある高さ約1・8メートルのフェンスからよじ登れば侵入が可能なことを実験でも裏付けた。運動能力が求められることから、捜査本部は容疑者を若年と分析しているとのこと。
 
ざっとこの3点ですね。
ただし、この3点はすでに既出の情報なので、これまで非公式にリークされていた情報を公式に追認したと言う事なんでしょうか?
まー特に目新しい情報はありません。
1点だけ新規だと思うのは、「電源コードがコンセントから抜けていた」ですね。
 
これまで流れていた情報としては、「電話線が抜かれていた」と言う事で犯人が電話をできない状態にしたと理解していました。
それに加えて、今回の情報で「電話機の電源コンセントが抜かれていた」と言う情報が追加された形ですね。
 
これは、犯人が電話をできないように工作したのだと思うのですが、私が気になっているのは実は別のところにあります。
実は、コンセントが犯人に抜かれたのでは?と言われている情報がもう一つあります。
それは、「PCのコンセントが抜かれていた」と言う情報です。
 
これは、事件簿のその121の「抜けないコンセント」で書いている事なのですが、犯人が翌日逃亡した根拠は
1)翌朝10時頃のインターネットアクセス
2)PCのコンセントが抜かれていた
 
この2点だと私は考えています。この内、1)のインターネットアクセスは第一発見者によってマウスがデスクから落下した時に偶然、インターネットにアクセスしたと言う事を捜査本部が公式に認めています。それで私が考えいた、未明逃亡説が肯定されたわけです。
 
問題はPCのコンセントが抜けない事について、この時の捜査本部は説明していませんでした。
その事が妙に引っかかっていたのですが、今回の「コンセントが抜かれていた」の情報を聞いて、多分、「PCのコンセントが抜かれていた」は誤報で本当は、「電話機のコンセントが抜かれていた」が正しい情報なのかな?と疑っています。そう考えると、捜査本部が未明逃亡説を肯定したつじつまが合いますね。
 
年末情報としてはこんなところでしょうか。
12月29日に放送された特番の記事は次回に書く事にします。

| | コメント (8)

2024/11/30

世田谷一家殺害事件再考その224(不可能犯罪)

今回、昨年の引っ越しの情報を元に、立ち退き料の事についてあれこれ考えてきたわけですが、ここに来てある結論にたどり着きました。
それは、立ち退き料の強奪目的の犯行は達成不可能な不可能犯罪であると言う事です。
 
いくつかの条件が重なっていると言う事はあるのですが、そもそもが不可能犯罪なんですよね。
例え、立ち退き料が振り込まれた口座の預金通帳と登録印を強奪に成功したり、銀行カードを強奪する事に成功したとしても、振り込まれた巨額の立ち退き料を全て強奪する事は不可能なんです。(詳細については自主規制で書きませんが、例えば、これが年末年始でない平日の犯行であっても結果は同じでした)
 
これは、ある程度の社会経験やあるいは常識(雑学)と言われるような知識があれば、犯行前にある程度予測できる事なんですよね。
 
逆に言うと、もし犯人が立ち退き料の強奪を計画した犯行だったとしたら、犯人は、通帳と印鑑、カードを奪えば、立ち退き料が奪えると考えていた事になる。
その点から犯人像を考えると、犯人は巨額の現金を口座から引き出す経験が無かったと言う事ですね。
まーそれ自体は一般人なら大多数がそうなので、犯人を特定する条件にはならないのですが・・・しかし、引き出せない事はある程度の社会経験を積めば予測できるわけです。
その点を考えると、犯人像としては
 
A)首謀者が実行犯の場合(指示役がいない場合)(外国人を含む)
 1)社会経験の少ない若年者
 2)そういった文化に触れる事が無い経済的に恵まれない人達
 3)そういった文化を知らない外国人
 
B)首謀者(指示役)が別にいる場合で首謀者が間違った指示をしている場合(外国人を含む)
 1)実行犯は指示通りに行動したが、そもそも首謀者の計画が誤っている場合
 
C)首謀者(指示役)が別にいる場合で首謀者が正しい計画、指示をしている場合(外国人を含む)
 1)首謀者の指示や意図を理解できない人物が実行犯の場合
 2)首謀者の指示や意図を理解したが、欲望や興奮状態を抑制できない人物が実行犯の場合
 
A)についてはそのまんまです。
B)-1もA)の中に含まれますが、C)-1は騙したり、言いくるめたりして実行犯に仕立てるには都合が良いですが、実際に殺人の共犯にするには少し不安がありますね。
C)-2については、事件を実行するまで、その特性を指示役が確認できなかったとすれば、指示役も知らなかった可能性があるので、実行犯の特性を知らずに指示してしまった可能性はあると思います。
 
こんな感じかと思います。
入江さんの本によると、事件発覚当初、捜査本部は金目当ての犯行で、休み明けに金融機関に犯人が接触すると見込んでいたようです。
これは推測ですが、捜査本部が現場に臨場した時、荒らされた室内の様子から窃盗犯であると言う第一印象を持った可能性はゼロでは無いはずです。
そして、第一発見者の入江さん一家に聞くでしょう、「宮澤さん一家が狙われる心当たりは無いですか?」と。
当然、立ち退き作業の最中で、巨額の立ち退き料が支払われていると言う話が出てもおかしくないですよね。
 
そして、年末年始休暇中ではあるけど、緊急連絡先を調べれば、都の担当職員への連絡ぐらいつくでしょう。
この時期、立ち退きをしていたのはおそらく2件、増えてももう1,2件ぐらいでしょうから、そのまま、振り込み先の金融機関名は調べられるはずです。
もしくは、入江さんが知っていたかもしれません。
 
そして、現場から振り込み先の通帳が無い事に気づいた捜査本部が立ち退き料目当ての犯行と見立てを立てたとしても不思議では無いでしょうね。
 
もし、この仮説(推測)が正しいとすると、犯人は通帳と登録印、カードを奪取しておきながら、現金引き出しを試そうとしていないと言う事になります。
 
しかし、この点は合理的な説明ができます。それは、事件が発覚してしまったからですね。
ニュースで大々的に報道されてしまったので、犯人は断念する以外に方法が無かったでしょう。
たらればだけど、もし報道を止めていたら、年明けに犯人が金融機関に接触した段階で逮捕する事ができたかもしれませんね。
まー事件発覚当初にこの事がわかるはずがないので、仕方が無い事ではありますね。
 
2005年に警視庁の発表した(リークした?)犯人像は「事件当時、京王線沿線に住んでいた若者(当時15歳以上)」「当時一人暮らしで、金に困っていた18歳から35歳の男」としていました。
ここで、10代後半と言うのは、A)-1に合致するのですが、外国人の言葉は出てきていないんですよね。出てないけど、否定もしてないので、15歳から35歳の部分に外国人も含まれると解釈もできますね。
 
捜査初期の段階では、捜査本部は犯行の目的を金目当ての窃盗と言う見方が支配的だったんでしょう。それも、通帳が盗まれていたとすれば、自然な判断だったかもしれないですね。
 
とは言え、これは、立ち退き料目当ての犯行と仮定するならば、と言う条件が付きますね。
なので、そうで無い場合はどうなのか?と言う事も考える必要があります。
次回はこのあたりを考えてみましょう。

| | コメント (23)

2024/10/30

世田谷一家殺害事件再考その223(立ち退き料その2)

旧い週刊誌報道で立ち退き料についての情報を見つけました。
『新潮45』2002年2&3月号(238号&239号)の「一橋文也」のレポートから抜粋:
***ここから***
都東部公園緑地事務所によれば、宮澤さんとは2000年3月時点で立ち退き交渉がまとまり、都は既に土地売却料と物件移転補償費の一部を支払っており、登記簿上も同月付で所有権を移転、2001年3月には、宮澤さん一家は都が用意した代替地に転居する予定だった。
 ところが、宮澤さん一家が転居する予定地は事件発生時点で、都との売買契約が成立しておらず、所有権移転も建築確認申請も行われていない。
***ここまで***
 
この情報の中で気になったのは
「2000年3月時点で立ち退き交渉がまとまり、都は既に土地売却料と物件移転補償費の一部を支払っており、登記簿上も同月付で所有権を移転、2001年3月には、宮澤さん一家は都が用意した代替地に転居する予定だった。」
 
この部分です。
そして、そもそも「立ち退き料」の相場っていくらなの?とかその内訳は?と言う事で調べてみると。
立ち退き料の内訳としてはこんな感じのようです。
 
1)土地売買価格
2)建物再建築価格
3)解体費
4)引越し費用
5)仮住まい費用
 
5)の借り住まい費用は、引っ越すまでの間に別の物件に借り住まいする為の賃貸料と言う事でしょうから、宮澤さんのケースでは該当しないでしょうね。
 
1)土地売買価格ーーーについては、土地の買い取り価格と言う事になるわけだけど、これは公示価格などを基準に算出されると思われるので、極端に高く買い取ってくれるとは思えないです。
2)建物再建築価格ーー移り住む先で新しく建築する費用と言う事でしょうから、言い換えると中古物件ならその建物の購入価格になるかもしれませんね。
宮澤さんの場合、都有地を購入して建物を建てると言う予定だったようですから、建物の大きさにもよるでしょうが、現在の相場は30坪で、木造2階建てで2500万円のようです。
当時バブルの後半だった事を考えるととそれよりも当時は高い金額が出ていた可能性がありそうですね。それでも、3000万円ぐらいでしょうか?
 
3)解体費ーーーーーーこれは、おそらく、それまですんでいた家の解体費と言う事だと解釈しているのですが、これも30坪、木造2階建てなら120万円ぐらいのようです。
4)引っ越し費用ーーーこれは数十万程度でしょうね。
 
ただ、これら以外に、慰謝料とか迷惑料とかが支払われる事があるようですが、それは、ケースバイケースなので、なんとも言えない部分だし、あまりルール化もされていないようです。
 
それから、もう一つ、立ち退き料の支払いタイミングを調べると
「立ち退き料の支払い時期は、賃貸人と賃借人の間での交渉によって決定されます。 多くの場合、退去が完了し明け渡しが行われた後に支払われることが多いです。 ただし、賃借人が新しい住まいへの引越し費用や、他の経済的な負担を前もって支払う必要がある場合、ある程度の前金を受け取ることもあります。」
 
要約すると、大抵は退去が完了後に支払われるが、退去にあたり引っ越し費用など経済的な負担をある程度の前金として受け取る事がある。
 
これらの事を踏まえてもう一度、週刊誌の記事を読む「土地売却料と物件移転補償費の一部を支払っている」ここです。
 
宮澤さんはどのぐらいの金額を受け取っていたのだろうか?と改めて考えてみるのですが・・・・
これまでの大半の報道ではこの部分が「莫大な」とか「大金」と報道されているのだけど、宮澤さんはこの立ち退きでホントに利益が出ているのか?と言う素朴な疑問が出てくる。
 
そもそも、一番大きな金額になる1)土地売買価格については、同じ世田谷区の土地を購入する代金に充当されるわけだから、プラスマイナスゼロなのではないか?
まー10年分の地価の値上がり分は純粋にプラスになるものの、新たな購入する土地の価格も10年で上がっているわけだから、極端なプラスにはならないような気がする。
まして、購入予定の土地が広すぎて予算が合わず、担当者に分割して土地を小さくして購入する話になっていたようだから、プラスになっているとは思えないんですよね。
 
2)建物再建築価格は建物を建てる費用だから、これもそのまま右から左に流れる金額なんじゃないの?
 
こう考えると、純粋にプラスになるのは、迷惑料や慰謝料と言った部分だろうけど、それも、そんな大金になるような金額ではないだろうと思う。
むしろ、塾の開設費用として借り入れる分で、全体の収支はマイナスになるのではないだろうか?と私は考えています。
 
まーこれは、問題なく立ち退きが行われた場合の話ですね。
 
実際には、「転居する予定地は事件発生時点で、都との売買契約が成立しておらず、所有権移転も建築確認申請も行われていない。」こうなっているので、少なくとも、土地の売買代金、購入時の金額と同額と仮定しても、1億5千万は宙に浮いている事になる。
 
これは、移転先の都有地の売買契約がされれば、そのまま購入費用に充当されるわけで、犯人がこのお金を狙ったのだとしたら、契約する前のこのタイミングしかない。
 
ちょっと待てよと・・・
この立ち退きと全く同じタイミングで、おそらく同じ金額かそれ以上の金額を受け取っている家がある。
隣接する入江さんの家だ。しかし、事件当時、入江さん側はすでに土地購入を終えて、建築も開始されてる。少なくとも1)土地売買価格の分は移転先の土地の購入費用に充当されている事になる。
 
私は可能性として、犯人は入江さん宅と間違えて宮澤さん宅に強盗に入った可能性も疑っていたけど、逆に資金の残っている宮澤さん宅を狙ったと考えた方が自然と言う事に今、気づいた。
 
こう考えると、宮澤さん一家が、立ち退き料(土地売買金額)を狙われたとしても、不思議ではないね。
タイミング的には宮澤さんの手持ち資金がピークになるタイミングだ。もし、移転先の土地の売買契約が終わり、代金が支払われていたら、犯人が手にする金額は一桁違う金額になっていただろう。
 
ただ、仮にこれが計画的な犯行だったとしたら、やはり、その杜撰さが目に付くな・・・
もし、犯人が土地売買金額を狙ったとしたら、そもそもそれは・・・・犯人像につながる情報になるかもしれないな。
 
次回はこのあたりを考えてみようと思う。

| | コメント (0)

2024/09/22

世田谷一家殺害事件再考その222(現状の整理)

現状でどの説が一番説得力があるのか?と言う事を考えると、正直なところ「どれにも説得力は無い」と言う事になりそうです。
とりあえず、整理していくと、この事件での動機は大きく二つ、
A)物取り説
B)怨恨説
になります。
外国人とか複数犯とかは結局、各説について成立するので、犯行方法のバリエーションでしかありません。

A)物取り説
A-1)この説を肯定する材料としては、実際に現場から現金が盗まれている事。
A-2)この説の疑問点は「浴槽に入れられた書類」ですね。一般的に考えて窃盗犯なら現金だけを狙うはずです。あとは現金の引き出し可能なキャッシュカードでしょうね。だから、探していた物が「暗証番号」であれば、浴槽の書類は説明できるかもしれません。
しかし、その一方で暗証番号を引き出しに無造作に入れておくなんて事は通常の感覚ではなさそうなので、暗証番号で説明するのも難しいかもしれない。

B)怨恨説
B-1)この説の肯定材料は、殺害方法が凄惨である事。
B-2)この説の疑問点は礼君が絞殺である点。怨恨だから凄惨な殺害方法になると説明するなら、礼君の絞殺が矛盾している。
だから、もし、怨恨説で説明するなら、犯人は礼君だけは優しく殺害する理由があったと言う事になるわけですが、その理由はわかりません。
その場合、犯人は礼君の事を知っていたと言う事になるので、宮澤さん一家と何らかの接点があったと考えられるでしょうね。

トリッキーと言うか偶発的な説としては
C)快楽殺人説(サイコパス説)
と言うのもありそうです。
C-1)この説の肯定材料はB-1)と同じです。
C-2)この説の疑問点もB-2)と同じですが、こちらの説は犯人と宮澤さん一家に接点が必要無い事ですね。
しかし、その一方で、類似の事件がその後発生していないと言う事が新たな疑問点として出てきます。
他には、快楽殺人なのに、遺体に装飾が無い事が疑問点ではありますね。
類似の事件の説明としては、事件後に犯人が死亡しているので類似の事件はその後発生してないと言う説明はできそうです。

こんな感じですね。
私としては、各説の疑問点を凌駕するような肯定材料が各説に無いので、どの説にも説得力が感じられないと言うところですね。
なので、指紋やDNAが一致して犯人が逮捕される事に期待しています。

| | コメント (2)

2024/09/15

世田谷一家殺害事件再考その221(二つの怨恨説)

この事件では、当初から2つの見立てが有力視されていました。窃盗説と怨恨説です。
今回はこの怨恨説について考えてみたい。

この事件の動機が怨恨ではないか?と言うのは、事件の凄惨さを見れば誰でも思いつくことなんですよね。
礼君以外はめった刺しですからね。

ただ、一言で怨恨と言うけれど、そう単純でもないのが、この事件です。
通常、怨恨と言えば、誰かに恨まれて、恨んだ人に恨まれた人が復讐の為に殺害されるような事を指すことが一般的ですね。

このような場合は非常にわかりやすい事件になりますね。
怨恨による事件としては・・・・

過去の怨恨事件のメモを参考にしてもらうとして。

基本的には何らかのトラブルにより恨まれる事になるわけで、大抵の場合は犯人と被害者の間に面識がありますね。
殺害しようとするほどの殺意を持つわけなので、秘密にしたい理由でもないかぎりは、周囲に愚痴をいったり、相談したりして、刑事さんが聞き込みをすれば、それなりの情報が出てくるわけです。

なので、被害者側の人間関係を洗えば、その中に犯人もいると言うことになります。
怨恨と言えば、こちらの怨恨説が一般的です。
で、この世田谷事件はどうか?と言うと、元管理官の廣瀬さんはこちらの説のようです。

世田谷一家殺害事件再考その204(20年末特番まとめ3「怨恨説」)

私としては、恨みの対象が明確であるなら、例えば、みきおさんや、泰子さんが対象であるなら、幼い礼君やにいなちゃんまで一緒に殺害するのだろうか?と言うのは一つの疑問として残りますね。
ただ、日本人的な見方としては、「残された子供が不憫」と言う感情でと言う説明はできるかもしれません。
だから礼君は絞殺だった、しかし、にいなちゃんは泰子さんと一緒に寝ていた為、刺したと言う説明だけど、それでも、にいなちゃんの殺害方法は説明できないですね。

では、もう一つの怨恨説とは何か?
それは、恨みの対象が曖昧に日本の社会全体を対象にしているような場合ですね。
これは、成城警察署元署長の土田さんの「外国人」説の背景にもなっています。

世田谷一家殺害事件再考その205(20年末特番まとめ4「外国人説」)

いわゆる「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と言う訳で、社会に対して、あるいは自分の境遇に対して強い不満や怒りを持っていて、暴走して事件を起こした時に偶然、被害者になってしまう場合ですね。

この場合は、犯人と被害者に接点や面識が無いので、被害者の周囲を調べても犯人には辿り着けません。
とは言え、この事件では、わざわざ被害者宅に忍び込み事件を起こしているので、何らかの接点はありそうです。
例えば、公園で幸せそうに遊ぶ宮澤さん一家を見て、そこに嫉妬や羨望などの負の感情を持ってしまったと言う、まったく一方的な逆恨みと言う場合ですね。
この手の事件は昔から定期的に起きていて、旧くは、津山30人殺し事件とか、秋葉原事件、京アニ事件などの通り魔事件もこれに該当すると思います。

こちらの場合、対象が広い上に被害者との接点が無いので捜査はかなり難しいと思います。
・・・とは言え、警察は諦めているわけでもないわけです。東京都内や近郊で検問や職質の時にひたすら指紋を採っているのは、犯人の残した決定的な証拠の指紋を元に地道に捜査しているわけですね。

そしてもう一つ、怨恨説の捜査が難しいのは、情報がリークされると著しい人権問題になってしまうんですよね。
まー「焼き肉店のバイト」の情報にしても、捜査本部に口止めされているにもかかわらず、マスコミにリークされてますからね。
そんな状況ではうかつに聞き込みにもいけないでしょうね。

なので、事件当初の周辺の聞き込みが不十分だったと言うのが、今更ながらに悔やまれるところですね。

このため、一般的な怨恨については捜査内容が表に出る事はほぼないでしょうね。とは言え、事件から20年以上が経過しても逮捕されないわけですから、逮捕できるだけの証拠が無いとか、あるいは、そもそも怨恨に足るような情報が無いと言う可能性もありますね。

私としては、子供達が殺されるほど恨まれる事は無いだろうと思うし、泰子さんは情報が少なすぎてなんとも言えない。一方のみきおさんは、意外に波瀾万丈な人生を歩んでいるようなので、人間関係がかなり広そうなんですよね。
しかし、なんにせよ、情報が無いので一般的な範囲でしか考える事ができないのが現状ですね。

ただ、もし、犯人と宮澤さんに面識が無いのであれば、玄関侵入説はかなり難しいと言う事は言えると思います。

こんなところでしょうか。

| | コメント (16)

2024/09/06

世田谷一家殺害事件再考その220(情報源)

ここ2回ほどの記事で、立ち退き料や引っ越しについて考えてきましたが、今回は、仮に犯人が立ち退き料を狙って犯行を行ったのだとしたら、その情報はどこから入手したのだろうか?と言う点についてかんがえみたい。
最初に結論から書いてしまうと、情報源を特定するのは情報が少ないのと、対象が広すぎるので無理ですね。
 
さて、それではお金の動きについて推測される時系列から考えます。
時系列情報
1999年年末 立ち退きの申請をする
A)2000年03月までに、都への土地の権利移転が完了。(おそらくこの段階で立ち退き料が支払われる)
その後
B)現在の住宅購入時の借入金などがあればその支払いをする。
C)次の物件購入の為に金融機関からの借入金が入金される。
D)次の物件の手付け金を支払う
Dー1)購入予定の土地の手付け金を支払う。(土地購入の場合)
D-2)土地付き建物の手付け金を支払う(中古物件の購入の場合)
E)残金を支払う
E-1-1)土地の場合はその後に建物の建築契約をする為に契約金を支払う。
E-2-1)入居後に残金を支払う。
 
F)引っ越し費用を支払う
 
多分こんな時系列になるのではないか?と推測します。
でわかりやすく、お金の状態でグラフ化するとこんな感じかな?
(+の数は金額の量をイメージしています)
 
A)++++++++++
B)++++++
C)++++++++++
D)+++++++
E)+
F)
 
こんな感じかと思います。何が言いたいか?と言うと、宮澤さんの手元にある資金が時間の流れの中で変化していくと言う事です。
もし、犯人が情報を入手して、計画的に犯行を行ったとするなら、目的が金銭目的であるわけだから、利益を最大化する方向で計画するだろうと推測するわけです。
そうすると二つのピークのどちらか?で計画しそうですよね。
実際の犯行はD)の後のタイミングで行われています。
 
で、ここから考えると、犯人が入手した情報は入金側(立ち退き料が支払われた)の情報では無いだろうと考えるわけです。
もし、入金側の情報であるなら、A)のタイミングで犯行を行うのではないだろうか?
 
と言うわけで、私は犯人が入手した情報は「引っ越し」の情報ではないか?と疑っています。
 
ちょっと補足すると、この地域の引っ越しに対して立ち退き料が払われるのは、95年に始まった立ち退きから続いている事なんですよね。
これまでに引っ越していった家の人たち(196軒)が、近所の親しい人に、これぐらい立ち退き料がもらえました。みたいない話を井戸端会議的な乗りで話したとしても、不思議なことではないだろうと思います。
そうなれば、後は噂話が広がるのにそれほど時間はかからないと思います。
すると、この周辺の住民にとって、あそこから引っ越すイコール立ち退き料を受け取っていると無意識に認識されるような状態だったのではないか?と考えています。
 
ただし、引っ越しの話はかなり広い範囲の人が知っている情報だと思われるので、犯人につながる情報ではないかしれませんね。
と言うのも、土地の権利の移転がされた3月の段階で、かならず引っ越す事は確定なんです。
なので、「来年の3月までには引っ越します」と言う話をどこでしていてもおかしくありません。
ただ、1年先の引っ越し先もわからない状態で、そんな話をするのは、それこそ親族以外には無いでしょうね。
すると、具体的な引っ越し先が決まってから、「何月にあそこへ引っ越します」をするようになった時が一番、情報が拡散しやすいタイミングかもしれません。
 
そう考えると、D)の後と言うタイミングもそれなりに説得力が出てくるかもしれませんね。
逆に言うと、D)のタイミングからE)の前までの期間が宮澤さんの手元に大きな資金の残る最後のタイミングであったとも言えます。
そう考えると、年末で金融機関が休みのタイミングは、年明けに金融機関が動き出せば、残金が支払われてしまうタイミングでもあるわけですね。
情報を入手するのが遅れた犯人にとって、残った資金を強奪するチャンスはこの時しかないとも考えられるわけです。
 
可能性としか言えないけれど、事件前の12月に入ったぐらいから、宮澤さん一家の中で引っ越しに対して何か普段には無い動きがなかっただろうか?
 
これが犯人が年末に事件を起こした理由を説明できる方法の一つかもしれませんね。
 
他には、単純に「引っ越すから立ち退き料を受け取っているはずだ」と言う短絡的で杜撰な犯行計画だった可能性もありますね。

 

| | コメント (4)

より以前の記事一覧