2020/07/21

八王子スーパーナンペイ事件その4(線条痕)

事件から25年の節目報道の中で新たな情報が出てきました。
1)殺害されたパート従業員の女性=当時(47)=が拳銃で殴られるなど執拗に暴行されたうえ、銃撃された疑いがあるとのこと。
 
捜査関係者によると、女性の遺体には上腕部に皮下出血があった。頭部に殴り掛かられた際に腕で防ごうとした可能性があるとのこと。
 
また、女性の上半身の一部に皮下出血があり、着衣のねじれと部位が一致することも判明。上半身をつねられ、床に倒されたとみられるとのこと。
 
2)使用された拳銃はフィリピン製の38口径「スカイヤーズビンガム」とみられるとのこと。
 
3)2009年に警視庁が暴力団組員から押収した拳銃と、現場に残されていた銃弾の線条痕が酷似しているとのこと。
 
捜査関係者によると、組員の男は任意の事情聴取に対し、事件への関与を否定した上で、「拳銃を誰にもらったかは絶対に言えない」と供述していたとのこと。
 
現在、組員は別の事件で服役している。警視庁は射殺事件に直接関与した可能性は低いとみているとのこと。
 
こんなところですね。
事件発生が1995年7月、拳銃が押収されたのが2009年、ざっと14年後ですね。
まー拳銃なんて国内では公然と使えるような物では無いから、そのまま使われずに秘匿されていた可能性はありますね。
 
ただし、これがナンペイ事件で使われた拳銃だとすると、どうなのかな?
3人を殺害、その内2名は女子高生のアルバイトですからね、逮捕されればほぼ、死刑当確と言う事件です。
 
この拳銃を渡した人物がナンペイ事件の犯人だと仮定して考えます。
 
事件の重要な証拠の拳銃を犯人が簡単に手放すのだろうか?
犯人が逮捕される可能性があると考えれば、とても、手放す事はできないでしょう?
 
そう考えると、犯人は絶対に逮捕されない自信があるんでしょうね。
しかし、それなのに、拳銃を持っていた人物は「誰にもらったか絶対に話さない」と言っています。
 
普通に考えれば、その人物を庇っているように思えます。
犯人を庇う理由って何だろう?
 
A)犯人が生存していて、自分の証言によって逮捕される可能性があると考えている場合。
 特に、犯人が組織の中で自分より上位にいる人物だと、組織の中で致命的な裏切りになって報復の可能性も考えられますね。
 これは、話せないかな。
 
B)犯人ではなく、入手経路を隠したい場合。
 拳銃は外国製なので、当然ながら密輸品ですね。この密輸ルートを守る為に、その密輸ルートに関わる犯人の身元を話せないと言うのは考えられますね。
 この密輸ルートは組織にとって武器の調達や、裏の経済活動などに重要なんでしょうから、それについて話す事はやはり、組織に対する裏切り行為になると言う判断もアリですね。
 
とは言え、やはり、犯人の側が拳銃を他人に渡す理由がありますよね。
絶対に逮捕されないと言う条件だと、やはり海外逃亡でしょうか。
日本が犯罪者引き渡し条約を結んでいるのは、韓国とアメリカの2か国しかないですから、それ以外の国に逃亡していれば、例えば、拳銃を受け取った人間が、犯人の身元を話しても逮捕するのは難しいですよね。
 
ただし、韓国は2002年の条約発効だから、事件当時に韓国に逃亡していたと言うのはアリだと思います。
 
最後にもう一つの疑問なんですが・・・・
なぜ、この男は入手経路について「嘘」を言わなかったのか?
適当に「知らない外国人から買った」と言う嘘でも、警察は裏付けを取れないと思うのですが・・・
正直に「誰にもらったか話さない」と言うと、「誰にもらったか知っている」の裏返しなんですよね。
まーこのあたりは、個人の性格などにもよるのでしょうね。
 
ただ、この事件では、指紋とDNAが出ているわけで、この拳銃の入手経路上の周辺の人間の指紋とDNAの鑑定を進めれば、犯人にたどり着く可能性がありますね。
 
この線条痕のおかげで、捜査範囲がいままでよりも絞る事ができるかもしれません。
 
犯人逮捕に期待しましょう。
 

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2020/05/28

石川県金沢市独身男性撲殺事件その2(遺体の傷)

この事件の情報を一通りみた時、私が疑問に思ったのは、殺害の状況が推測できない事です。
 
遺体の状況は
男性は上半身が裸の下着姿であおむけに倒れていた。遺体は玄関を入ってすぐの台所付近に倒れていた。
 傷は頭頂部から後頭部にかけて、複数の殴打痕、陥没骨折、顔に傷は無い、両腕に防御創
 
死因:頭部打撲による脳挫傷
 
両腕に防御創がある事から考えて、被害者は即死ではないのは明らかですよね。
傷は頭頂部と後頭部、しかし顔に傷が無い。
凶器はフライパンと仮定すると、犯人は被害者の頭部、後頭部に対してフライパンで殴打している事になる。
 
初撃が被害者が立った状態なのか?座った状態なのか?は不明ですが、最初の攻撃が頭頂部だったにせよ、後頭部だったにせよ、被害者は即死ではなかった、2撃目を手で防御している。
普通に考えれば、いきなり頭部に激痛が走ったのだから、反射的に頭を手や腕でかばうだろうね。そこへ2撃目を受けた。
 
手で防御しているなら、2撃目では致命傷にはならないはず。
さて、ここから被害者はどうしたのか?
 
選択肢は二つしかないと思う。
「逃げる」と「対峙から反撃」の二択だと思うんですよね。
 
もし、犯人が女性なら、凶器がフライパンなので、迷わず対峙してフライパンを奪う事ができるんじゃないかな?
 
犯人が男女いずれにしても、被害者は犯人と対峙していないと私は考えています。
理由は「顔に傷が無いこと」
だから、被害者はただ、屋内を逃げ回り、犯人に追い詰められて、台所で力尽きて、犯人に滅多打ちにされた・・・と考えるのが妥当だと思うんだけど・・・ここでも問題が一つ。
 
遺体は仰向けだったんだよね?
被害者が力尽きて倒れた後も殴打したのであれば、仰向けなのだから、普通に顔面とか前頭部にも傷があっておかしくない。
 
可能性としては、
1)俯せに倒れた被害者に止めを刺してから、犯人が仰向けにした
2)仰向けになる前にすでに絶命しており、仰向けになったのは偶然
3)犯人は仰向けに倒れた被害者の顔面を避けて殴打した。
 
ただ、屋内を頭を抱えて逃げ回ったとしたら、四つん這いになって逃げるような状況のはずで、そこから2)になるのは、ちょっと想像できないと思う。
 
やはり1)か3)と言う事になると思うのですが・・・
1)の場合の理由としては
死亡した事を確認する為に仰向けにして、呼吸や脈を確認した可能性はあると思います。
 
ただ・・・凶器がフライパンなので、計画的な犯行ではなく、そこまで冷静に成れるのか?は微妙なところです。
でも、これを補強する材料としては、玄関の鍵を犯人が施錠した可能性があるので、この場合、犯人は突発的な犯行の中でも強固な殺意と冷静な判断で犯行を実行している事になりますね。
 
3)の場合
「顔を傷つけない」と言うのは愛情表現と言う可能性はあると思うのですが・・・犯人が女性の場合、被害者が反撃しなかった事。そして、凶器が包丁ではなくフライパンである事が説明できないですよね。
 
反撃できない理由としては、1撃目、2撃目で脳震盪を起こしていて
反撃する事ができなかったと言う可能性はあると思います。
 
さらに、スポーツ選手のように体を鍛えている女性なら女性でも十分に犯行は可能かもしれません。
 
なので、3)の場合、犯人は男性でも女性でも可能性は否定できないと言うことになりますね。
 
他には、犯行が被害者の帰宅直後だろうと思われる点ですね。
3)の場合、計画的な犯行で無いのに、短時間に殺意が爆発するような理由があるのか?
 
この場合、犯人が被害者の帰宅を待ち伏せて、被害者の帰宅と同時に部屋に入り、被害者がパン一になって、夕食を食べようとしたところで殺害している事が想定されますね。
 
犯人が男性だったとしても、同性同士での恋愛と言うのもあるわけで、そのあたりはいまのところ、なんとも言えないです。
 
ただ、男性が犯人の場合、もし腕力に自信があるのであれば、咄嗟に首を絞めて扼殺や絞殺と言うのもアリなんですよね。
なので、腕力にはそれほど自信が無いタイプと言う可能性は否定できないのですが、それならば、どうして、フライパンなのか?
 
犯人が女性の場合も同じですが、腕力に自信が無いのであれば、より殺傷力の高い、包丁をなぜ使わなかったのか?
フライパンが有ると言う事は、被害者は料理をする人だろうと言う事ですよね。
ならば、当然、現場には包丁もあったと思うわけです。
 
これは、顔見知りなら包丁の場所を知っていたと思うわけで、その意味では、犯人は包丁の場所を知らない人間と言う可能性もあるけど・・・包丁の場所なんて、独身者の住むアパートの狭い台所なので、おおよそ想像できるでしょうね。
なので、包丁の場所が分からないと言うよりは、包丁を出す為に音を出したくないと言う可能性もあります。
 
また、犯人はフライパンで撲殺する事が可能であると判断しているんですよね。その意味では腕力にそれなりに自信を持っているのかもしれません。
 
まー客が居るのに、パン一になれる関係なら、犯人は顔見知りだと思うわけです。
顔見知りなら、喉が渇いたから水や飲み物を台所に取りに行くと言う嘘もアリですよね。
ただね・・・これから殺害と言う感情が爆発する瞬間にそんな演技ができるかな?と言うのは素朴な疑問です。
 
だとすると、流しの犯人がうっかり無施錠のドアを開けて、侵入、直後に被害者が在宅である事に気付いて、玄関近くにあったフライパンをもって被害者を撲殺したと言う可能性もあるわけだけど・・・
 
この場合では、被害者の顔に傷が無い事を説明できない。
咄嗟に撲殺なら、被害者が死ぬまで殴打しているはず、顔を避けて攻撃する余裕は無いと思うんですよね。
 
「顔に傷が無い事」に意味があるのであれば、やはり、犯人が顔を攻撃するのを避けたと考えたいところですが、奇跡的な偶然と言う可能性も否定できませんね。
 
それにもう一つ、被害者はなぜ、犯人の接近に気付かなかったのか?
情報はありませんが、私が考えるに、当日の昼間の気温は25度以上で夕方の湿度は80%を超えている。
昼間は締め切った部屋なら、帰宅してすぐ、窓を開けるし、風を通すなら、リビングとキッチンを仕切るドアは開けるでしょう?
被害者が部屋のどこにいて、犯人の攻撃を受けたのか?は不明だけど、フライパンはキッチンにあったわけで、犯人は玄関から入りフライパンを手に持たなければ、犯行はできない。
 
着替えている最中とか、雨音が大きくて足音や物音に気付かなかったと言う可能性はあります。
しかし、逆に、犯人に気付いていながら、攻撃される事はないとして、無警戒だった可能性もあります。
(フライパンは警戒させない事を狙った可能性もアリかな)
室内の足跡には靴跡が無いと言う事だから、犯人は土足で上がっていない。
なので、この部分でも流しの窃盗犯は考えにくいのかな?
夜中で家人が寝ている時間ならともかく、起きていても不思議ではない時間、しかも間取りが1Kですからね「忍び込み」は無いんじゃないかな?
 
いずれにせよ、フライパン、パン一、土足の痕が無い、犯行が夜で部屋に明かりは当然あった、と言うあたりを考えると、顔見知りと言う方が説明しやすいかもしれないですね。
 
まーコメントにあった、女性の部屋と勘違いして、無施錠なので侵入したら、「男が居た」って場合もアリなんですが、その場合は殺害の方向よりも、顔を隠して速攻で逃亡の方がありそうな気がします。
ただ、犯人がご近所さんで被害者が犯人の顔を知っている場合は、口封じと言うのもあるかもしれませんね。
 

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2020/03/12

石川県金沢市独身男性撲殺事件(報道情報のまとめ)

(長文注意)
リクエストがあったので、この事件を取り上げます。
この事件では遺族が事件のHPを立ち上げていて、過去の新聞報道もストックされていました。
その中で中日新聞の報道をベースに情報を記載します。
(色々参考にしてますので、必ずしも今回の記事に情報が記載されていない場合もあります)
 
とりあえず、今回は事件の情報をまとめます。
 
事件概要
2008年6月29日午後6時20分ごろ、金沢市久安のアパートで、このアパートに住む男性会社員(22)が頭から血を流して倒れているのを、訪ねてきた知人女性が見つけ119番した。男性は既に死亡しており、後頭部に鈍器で殴られたような傷があった。
 
調べによると、男性は下着姿であおむけに倒れ、死後数日が経過しているとみられる。男性は1人暮らし。女性は友人で、数日前から連絡が取れないため訪れ、玄関の鍵を開けて中に入ったとのこと。
 
報道情報
中日新聞報道から引用
***6月30日***
頭から血を流して倒れている。
訪れた知人女性が発見。6月29日午後6時20分頃
頭に鈍器で複数回殴られたような痕
死後2,3日
27日は出勤、室内から凶器は見つかっていない。
女性は数日前から男性と連絡が取れなかった
 
室内に物色された形跡はない
傷は後頭部を中心に数か所
玄関は施錠されていたが、2か所ある窓のうち一か所は鍵が開いていて、網戸の状態
 
2006年3月に金沢市内の専門学校を卒業
2006年冬から一人暮らしの会社員
12月からアパートに入居、昨年4月までは同市内の美容室に勤務、その後、美容師を辞めて、同10月末から石川県野々市町に本社のある印刷会社の川北工場に勤務
 
斜め上に住む大学一年生の男子学生は、事件があったとされる時間帯に不審な物音は聞かなかったと話した。
 
***7月1日報道***
血痕は主に玄関を入ってすぐの台所の床や壁に付着していたが、台所の奥にある寝室の床からも見つかった。
遺体の傷は頭頂部に集中していたが、犯人と争った際にできるたとみられる傷もあった。
 
司法解剖の結果、死因は頭部打撲による脳挫傷
死亡推定時刻は、遺体の硬直状況などから27日午後8時から同日深夜にかけてと判明した。
室内に物色した形跡が無い
 
男性は27日午後8時頃、石川県川北町の印刷会社の工場を退社した
29日午後6時20分ごろ、遺体を発見。
 
ポスターやラベルの印刷を担当、今年4月社員になった。
社員への登用制度もあり、早めに出社するなど仕事に意欲的だった。
27日午後7時45分ごろ、直属の上司に挨拶して帰社した。
 
現場の室内に手つかずの現金が残されていた。
室内の床には目立った靴跡がなく、犯人が靴を脱いで室内に入ったとみられる。
 
室内には、男性か犯人のものか判別できない血のついた足跡が残っていた。
足跡は複数見つかったが、靴跡とみられる足跡はなかった為、犯人が土足で押し入った可能性は低いとみられる。
 
室内は物が散乱している状態だったが、物色した形跡はなく、手つかずの現金が残されていた。
 
***7月2日***
傷は頭頂部に集中し、顔には殴打の痕が無い
頭頂部から後頭部にかけて殴打の痕があった。頭の骨が陥没していたが、顔には傷が無かった。
捜査本部は、犯人が最初の一撃で致命傷とならなかったため、男性を追い回して何度も殴ったとみている。
 
携帯電話が事件後に無くなっている。
遺体発見時に玄関のドアが施錠せれていた。
 
発見した女性は27日夜から連絡が取れなかった為に自宅を訪問した。合いかぎを使って室内に入った。
 
男性が使っていたと見れらる部屋の鍵は室内の玄関付近からみつかっている。
犯人が玄関ドアを施錠した際、この鍵をつかったかどうかは特定できていないが、施錠後に新聞受けから投げ入れた可能性もある。
 
***7月7日***
27日午後7時45分頃退社、途中のコンビニで夕食を購入後、午後8時半ごろに帰宅したとみられる。
アパート1階にあるレストランの客が営業時間の27日午後11時までの間に、2階から大きな物音がするのを聞いていた。
 
室内にあった血のついた調理器具から男性以外の指紋が採取されており、これが凶器の可能性が高い。
現場に帰宅途中のコンビニで購入したとみられるパスタがあった。
 
男性は専門学校時代の同級生を中心に幅広い人付き合いをしていた。これまでの友人への事情聴取では事件に結びつくトラブルは見つかっていない。
 
***7月28日***
男性の携帯電波の微弱電波が事件直後、現場周辺で途絶えた可能性が高い事がわかった。
 
捜査本部によると、電源がきれた時間帯を調べる手立てはないが、男性の携帯の電波は自宅アパートから半径約300メートル以内で消えた事が判明した。
 
交際女性によると、27日午後8時半以降、電話がつながらないくなった。犯行直後に電源が切られた疑いが強い。
室内に携帯を壊した跡はなく、犯人は逃走の際、現場近辺で電源を切ったか、室外で壊した疑いが残る。
 
捜査本部は室内から男女数十人分の毛髪や指紋を採取
約400人から事情を聞いた。
 
男性はインターネット交流サイトのミクシイや携帯サイトを好んでいた。知人女性は「携帯にはサイトで増やした友達の連絡先が多数あった」とあかす。
 
凶器と見られる調理器具は柄がはずれていた。犯人が強い力で執拗に殴ったようだ。
 
***9月27日***
捜査本部は現場から男性の衣類など900点あまりを押収し、鑑定を進めているが、犯人逮捕につながる決めてはない。
 
 
時系列
2006年
03月 専門学校(美容師)を卒業
12月 アパートで一人暮らしを始める
2007年
04月まで 金沢市内の美容室に勤務
10月から 石川県野々市町に本社のある印刷会社の川北工場に勤務
2008年
04月 印刷会社の社員(正社員?)になる。
06月
27日 出勤
19:45頃 退社
20:30頃 帰宅したと推定される
20:30以降 知人女性が男性と携帯がつながらなくなる
20:00から深夜 死亡推定時刻
23:00までに1階レストランの客が大きな物音を聞く
29日
18:20頃 訪問した知人女性が遺体を発見、通報
 
情報を整理
被害者:現場アパートに住む独身男性22歳
事件現場:金沢市久安のアパート2階の一室
 
遺体の状況:
 男性は上半身が裸の下着姿であおむけに倒れていた。遺体は玄関を入ってすぐの台所付近に倒れていた。
 傷は頭頂部から後頭部にかけて、複数の殴打痕、陥没骨折、顔に傷は無い、両腕に防御創
 
死因:頭部打撲による脳挫傷
 
現場状況:
玄関は遺体発見時に施錠されていた。鍵は玄関付近から発見された。
二つの窓の内、一つは施錠、もう一つは網戸だった。
室内に土足痕はなかった。血を踏んだ足跡はあった。
血痕は主に玄関を入ってすぐの台所の床や壁に付着していたが、台所の奥にある寝室の床からも見つかった。
現場は散乱していたが、物色された形跡はなかった。手つかずの現金が残されていた。
 
凶器:
現場にあった血の付いたフライパンが凶器とみられる。男性以外の指紋が採取。柄がはずれていた。
Nスぺの未解決事件を追えだと、フライパンになってましたので、フライパンを採用します。
 
その他:
男性の携帯電話がなくなっていた。事件直後に電源が切られたとみられる。
ネットでの交流が広く行われていたもよう。
 
当時の気象情報:
午前中は雨、昼から夕方にかけて曇り、夕方から深夜までが雨(23時だけ曇り)
19時から23時までは気温が21度前後、23時以降は20度ぐらい。
昼から15時までが26度ぐらい、16時から18時までが25度ぐらい。
湿度が19時から20時で88%、その後も86から87%ですね。
 
どうして被害者がパン一(パンツ一丁)と推定していますが、なぜだったのか?と疑問でしたが、帰宅直後の締め切った部屋が暑くて、湿度が88%と言う状況で、思わず脱いでしまったと言う事なんでしょうね。それで、窓が網戸だった事も説明できます。
 
あとは、雨で衣服が濡れたと言うのも可能性としてはアリなんですが、通勤方法は何だったのだろう?車なら雨に濡れる事も無いだろうと思います。
 
ここまで見て、殺害方法にものすごい違和感と言うか疑問があるんですよね。次回はそのあたりを考えようと思います。
 

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2020/02/28

兵庫県川西市バイク男性刺殺事件その2(最後の行動)

みなさんから沢山コメントをいただいたのですが、なかなか返信できなくてごめんなさい。
 
それで、この事件、古い事件でさらに、報道情報も少なく、情報の信憑性にも疑問符がつくかも?と向彩香さんからもコメントいただいています。
たしかに、情報が少ないので分割して考えますね。
とりあえず、ここは間違い無いだろうと言う点として、刺されてからの被害者の行動は多分、血痕と遺体の傷の情報から考える事ができると思います。
 
前提条件
1)血痕がバイクまで30から40メートル続いていた。
2)傷は1カ所
3)被害者は携帯電話を持っていた。
 
この3つの条件から考えるのですが・・・
被害者が刺された後、バイクに向かって移動しているのは、バイクで逃げようとしたんでしょうね。咄嗟の事で傷がどのぐらいの深い傷なのかは本人は判断できないでしょう。
 
刺されて、「こいつヤバイやつだ」となって逃げると言うのは、よくある事だと思うのですが・・・問題はここで二つの疑問が浮かびます。
 
A)犯人は逃げる被害者を追っていないのか?
傷は1カ所しかないので、逃げる被害者を犯人は追わなかったのではないか?と言う疑問です。怨恨などで確定的な殺意があるなら、追って後ろから刺しますよね。
 
これの根拠となる情報は報道されていませんが、警察は持っている可能性があります。
それは「血痕」を犯人が踏んでいる可能性があるからです。
犯人が被害者を追ったとするなら、最短距離で被害者の後を追ったはず、そこには被害者の血痕があるので、犯人がその血痕を踏んでいれば、犯人のゲソ痕が残っているはずです。
 
A-1)犯人が被害者を追って、それでも刺さなかった可能性もあります。
バイクに跨った被害者に追いついた直後に被害者が絶命したか、あるいは、瀕死の状態である事を犯人が悟った場合ですね。あえて、追撃する必要が無いと判断した場合も考えられれます。
 
ただ、怨恨なら、死亡の有無にかかわらず、勢いで2、3度背中を刺してもおかしくは無いと思うんですよね。
 
なので、一番、ありがちな回答としては、「犯人は追わなかった」と言う場合ですよね。
 
犯人が被害者を追わないと言うのは、確定的な殺意が無い場合だと思います。
「刺すには刺したが、殺す気は無かった」と言うあたりでしょうか。
 
この場合はいろいろなケースが考えられます。
A-2)被害者と喧嘩(トラブル)となって、(防衛目的で)脅すつもりで刃物を振り回したら当たってしまった場合。(消極的な刺傷)
 
A-3)被害者を刃物で脅そうとしたが、被害者がひるまずに向かってきたために、刺した(積極的な刺傷)
 
A-4)全く無関係のトラブルに巻き込まれて、偶然刺された場合、喧嘩の仲裁など(事故的な刺傷)
 
A-5)通り魔(確定的な殺意は無いがむしゃくしゃして誰かを刺したかった)
 
で、もう一つの疑問が、携帯電話です。
B)被害者は携帯電話を持っていたのに、なぜ、その場で救急車を呼ばなかったのか?
これは単純に目の前に犯人がいたら、通報するより、まず逃亡を優先すると思うので、これ自体は間違っていないと思います。
 
なので、逆に通報できない条件はなにか?って事なんですよね。
B-1)犯人は刺した直後にその場から立ち去っていない場合、もしくは、逃亡中の被害者が犯人の逃亡に気付かない場合です。
これは、殺意無くうっかりさしちゃった犯人なら、これ以上、罪を犯す必要が無いので、まず逃亡すると思います。
A-2)あたりなら、被害者が逃亡しているので、犯人も逃げるでしょう。足音で犯人の逃亡に気付けば、その場で通報すると思うんですよね。まーそう冷静でいられるか?と言うのもありますけど・・・
 
A-1)犯人が追ってきているなら、当然、通報はできないですね。でも、わざわざ被害者を追ったのに、追撃しないのも、ちょっと変かな?
 
A-3)は犯人に殺意は無いけど、被害者は殺意を感じるかもしれません。刺そうとして刺しているわけですからね。
この場合は、やはり逃亡を優先するでしょうね。被害者が殺意を感じているなら、もう一目散に逃げても不思議では無いです。
その間に犯人が逃亡していたとしても、不思議ではないと思います。
 
A-4)この場合はちょっと、無いかもしれませんね。多分、「無関係な人を刺しちゃった」となれば、やはり、犯人はその場で逃げると思います。それなら、携帯でその場で通報が可能なんですよね。
 
A-5)この場合は微妙に被害者がパニクるのではないか?と思ったりします。
状況としては、例えば、通行人にすれ違いざまに、胸を刺されたと言う事だと思いますが、これだと、被害者に刺された意識が無いかもしれませんよね。明るければ、血が出ている事に気付くかもしれませんが、暗闇だと出血も確認できずに、胸の激痛だけを感じていると言う状況だと、パニクって思わず助けを呼びそうな気がしますね。
 
こう考えると、被害者は刺された事を認識していて、それで、バイクで逃げようとしたと言う事なんじゃないかと思います。
 
Aの分類の最後に例外的な場合が一つありますね。
A-6)殺意が無く刺したけど、刺した後で殺意がでる場合。
これは、一言で言えば、「口封じ」です。顔見知りの犯行で、被害者が生き残れば、自分の犯行を証言してしまう。
証言させない為に殺さなければならない。顔見知りで無くても、犯人の顔を見ていれば、首実検で証言できるので、口封じの対象になりますね。
 
多分、偶発的なトラブルで刺したのであれば、「口封じ」までの思考回路ができるまで数秒かかるかもしれません。
数秒あれば、被害者がバイクまでたどり着くので、口封じしようと、追ったけど、バイクに跨った状態で絶命しているので、口封じの必要がなくなったと考えると、A-1)もあるかもしれませんね。
 
いずれにせよ、事件発覚は殺害の直後なので、さすがにゲソ痕は発見されると思うのですが・・・・
当日の気象情報を確認して起きましょう。
2002年05月23日23:40に事件発覚。場所は兵庫県川西市。
近くの西宮市の気象情報を見てみようと思ったら、西宮市は気象情報が残ってない。
県境だけど大阪府豊中市の気象情報を見ると
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/hourly_a1.php?prec_no=62&block_no=0602&year=2002&month=5&day=23&view=
リンクはこちら
この日は0時から24時まで降水量はゼロですね。念のため、翌日分も確認
翌日も24時間、降水量はゼロだから、犯人が被害者の血を踏めば、ゲソ痕は残っているはずですね。
 
被害者名+「足跡」や「ゲソ痕」での検索ではヒットしませんね。
警察が伏せている情報なのか?それとも、本当にゲソ痕は無いのか?
 
もし残っていれば、単独犯か?複数犯か?の手がかりにもなるんですけどね・・・・
ゲソ痕の情報が気になりますね。
 

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2020/02/14

兵庫県川西市バイク男性刺殺事件

 今回リクエストがあったので、この事件を取り上げます。
・・・しかし、情報が少なくかなり難しい事件ですね。長文注意です。
 
事件は2002年5月23日午後11時40分ごろに発生。男性はバイクにまたがったまま胸から血を流している状態で見つかった。住民が事件が起きる直前に言い争う声を聞いたという情報があるとのこと。
 
男性はバイクにまたがったまま、前のめりの格好でぐったりしているのを車で通りかかった会社員が発見した。男性は運ばれた病院で死亡が確認された。男性は胸を鋭利な刃物で一か所刺されていたとのこと。
 
事件当時、バイクのエンジンは停止していたがライトは点灯、鍵も付いたままだった。
 
男性のポケットには数千円入りの財布が残っていた。
男性は発見される4分前に食事をした知人と別れたばかりで、その直後に別の知人と携帯電話で話しており、「川西市内で後輩が白い車に乗った男に殴られて怪我をしたが、見つけたら連絡して欲しい」と話していたとのこと。
 
その後にこの知人は携帯電話の向こうで男性が何者かに「おーい、ちょっと待て」という声を掛けられるのを聞いており、その直後に電話が切れたとのこと。
 
発見時に男性がいた場所から、その手前30mの間に血痕が残されており、男性は刺されたあと、自力でバイクにまたがって移動したとのこと。
 
調べでは、通行人が車で通り掛かったところ、男性がバイクにまたがったままタンクにもたれかかるようにうずくまっており、声を掛けると、そのまま無言で倒れたとのこと。 凶器は見つかっていない。
 
捜査本部は発見の直前に刺されたものとみて24日、遺体を解剖して詳しい死因を調べる。
 
男性は当時、実家近くの集合住宅で一人暮らしをしていた。毎朝、母親が作った弁当を受け取ってオートバイで出勤し、帰宅途中に空になった弁当箱を置きに寄る。事件の日は午後6時ごろに弁当箱を置きに来た。台所にいた母親は顔を見ず、後ろ姿に向かって「お疲れさーん」と返事したとのこと。
 
報道によると男性は県道北行き車線の側道上で単車にまたがったまま、胸から血を流した状態で見つかったが、直前までは同じ県道を南進していたとのこと。
川西署捜査本部は単車で県道上をUターンした後、刃物で刺されたとみており、逮捕に向けた捜査を進める。
 
02年5月23日夜、現場から北方面にある川西市内の飲食店に友人らといた男性の携帯電話が鳴った。
「尼崎で一緒に飲もう」。別の友人からの誘いだった。
 
単車はハンドルを持つ位置が高く、排気音の大きいタイプで、事件直前に県道を南進する姿を知人が目撃している。
午後11時40分ごろ、通行人に発見された男性は反対車線の側道にいた。エンジンを切った単車上にうつぶしており、搬送先の病院で死亡した。
 
複数の付近住民が「騒ぐ声を聞いた」と証言した。
同本部は男性がUターンして北上後、側道で降車。徒歩で南に向かった先で刺され、単車に戻って意識を失ったとみているとのこと。
 
刺されたとみられるのは側道上で、犯人が車や単車を使った目撃情報はないとのこと。男性とトラブルになっている人物は見当たらなかったとのこと。
 
胸の中央部を鋭利な刃物で1刺、傷は肺まで達していたとのこと。
 
交通量の少ない夜間になると、普段から分離帯の切れ目を歩いて県道を渡る人が絶えなかった-。同本部はこの情報に着目する。
 
捜査関係者によると「男性は南進中に横断者と遭遇してトラブルになり、追いかける形で反対車線に向かったのではないか?」
 
こんなところですね。
 
時系列
2002年05月23日
18:00頃 実家に空の弁当箱を届ける。
23:36頃 一緒に食事をした知人と別れる。
県道尼崎池田線を南進したと推測
直後   携帯電話で別の知人と話す。「おーいちょっと待て」の声の直後に通話が切れる。
23:40頃 事件発覚、通行人が男性を発見。バイクは反対車線の側道に停車していた。
 
ポイン
1)胸の中央を一突き、肺まで達していた。
2)血痕がバイクまで30から40メートル続いていた。
3)バイクのエンジンは切れていたが、ライトは点灯していた。
4)財布は奪われていない。
 
現場地図と移動経路
県道尼崎池田線の側道が切れるあたりかな。
Photo_20200214154101
ちょっと、この移動経路が不自然かもしれないと思う。
青が移動経路、赤が血痕の場所。
理由としては
A)通勤にバイクを使用しているので、ヘルメットはしているはず。(ただしメットの種類は不明)
B)携帯電話で通話しているので、走行中に片手運転での通話は無理じゃない?
エンジン音や風切り音で通話できないのでは?
おまけに、交番前の交差点をUターンしているし(当時、この交番があったかは不明)
 
と言う事で、携帯電話の通話は、バイクのエンジンを切って停車してから通話していると推測します。
 
問題はこの通話のタイミングなんです。
走行中に携帯に電話が掛かってくると、早くでなきゃとなって、近い場所で安全に停車できる場所に停車して、通話するでしょ?
特にバイクならスペースが必要ないから、車道の端に寄せて停車とか、歩道にエンジンを切って停車でも問題ないはずです。
 
なので、反対車線にUターンして電話に出る理由が無いと思います。
そうすると、このUターンは電話とは直接関係ない理由でUターンしていると思うわけです。
 
で、被害者が事件の直前に行っていた行動はこのUターンともう一つ、携帯電話での通話です。
この通話は被害者側から掛けた電話じゃないのかな?(これも推測でしかないけど)
 
通話の邪魔になるから、エンジンを切り、停車した状態で通話したはず。
この時、バイクから離れる理由が無いから、バイクにまたがったままか、バイクを降りて、バイクの近くで通話していたのだろうと思います。被害者がヘルメットをしていたのか?も知りたいですけどね。
 
で、通話中に「おーい、ちょっと待て」で通話が切れている。
これが犯人の声である可能性はあるのですが・・・
 
問題は血痕がバイクから30から40メートル続いている事。
携帯を切って、犯人に徒歩で近づき、そこでトラブルとなって刺されたと言うことだろうと思います。
被害者は刺されて、出血したまま、バイクまで戻った。バイクで逃げようとしたのかな?
 
それは置いといて・・・この後の犯人の行動もちょっと疑問
被害者は犯人に背を向けて逃げたはずなんだけど、後ろからの傷が無いのは、犯人が追撃しなかったと言うことですよね。
つまり、とどめを刺そうとは思わなかったと言う事なので、怨恨で計画的に刺したと言うことでもなさそうです。(被害者にトラブルが無かったと言う報道にも一致しますね)
 
逆に言うと犯人はなぜ、刺したのか?と言うことになりますよね。
しかも、この時、犯人は刃物を持っていた。護身用に刃物を持ち歩く人間?
 
護身用に刃物を持ち歩くような、慎重な人物が自分から、声を掛けるかな?
でも、ゴミのポイ捨てを注意するぐらいなら、声を掛けたかもしれませんね。
 
そこを考えると、刃物を携帯して、使う機会を待っているような、反社会的な人物の方がピンくるかな。
時間的に酔ったチンピラに絡まれた、声を掛けたら、相手の方が強そうだったので、焦って咄嗟に刃物で刺した。
刺した後は、怖くなって逃げたと言うあたりかもしれませんね。
 
犯人が車に乗っていたとすると、血痕の距離が30から40メートルと言うのは長すぎると思います。
車ならもっと近くに停車して詰め寄ってくると思うんですよね。
 
そう考えると、犯人は徒歩で、離れた場所から声を掛けたのかな?
電話の声がうるさいとかね。
あるいは、被害者を暴走族と混同して、バイクがうるさいと言うクレームかもしれません。
この場合は、護身用に刃物を持つ慎重なタイプもありかもしれませんね。
 
・・・でも、つじつまが合わない気がする。
い)被害者は胸を刺されている。
これは、被害者が警戒していない状態で刺されたと思うわけで、相手がチンピラなら警戒しているはずですよね。
逆に言うと、被害者は自分が刺されるような理由が無いと考えているわけですよね。
 
ろ)「おーい、ちょっと待て」の声掛けがおかしい。
「おーい」は離れた相手に対しての掛け声だとしても、「ちょっと待て」はおかしい。
待てとは、移動中や行動中の相手に対して、移動や行動を中断させる為の掛け声ですよね?
携帯電話で電話中の被害者に対して「ちょっと待て」は無いと思う。
 
は)距離が遠すぎる。
30メートルと言うと、一般的な電柱の間隔です。
ここで声をかけるなら怒鳴り声にならないと、相手に届きません。はたしてそんな事するかな?
相手が移動中など急ぎでなければ、怒鳴ったりしないと思う。
つまり、近づいてから声を掛けますよね。
 
もしかすると、被害者は人違いか?あるいは、全然別のトラブルに巻き込まれた可能性もあるかもしれませんね。
例えば、他人の喧嘩の仲裁に入って、誤って刺された場合などかな。
 
ただ、この場合、喧嘩していた相手には被害者を刺していない人物がいるわけで、その人物が通報してもおかしくない。
むしろトラブル(喧嘩)の相手を逮捕させる事ができて、この人物にすれば一石二鳥と言うことになる。
そこを考えると、喧嘩をしていた二人はそれなりに、共通の利害があって通報できない事情があると言う事になりますね。
 
・・・たとえば、夫婦や親子かな?
通報して喧嘩相手が逮捕されると、自分も困るわけですね。
それで二人とも互いに隠していると言うなら、ありかな。
 
この場合の事件の経緯としては
包丁を持った犯人が、逃げる妻や子(親)に対して「おーい、ちょっと待て」
あるいは、逆もあるかな、逃げている人物が、包丁を持って追いかけてくる犯人に「おーい、ちょっと待て」
その声を聞いて、現場を目撃した被害者が状況を理解して、咄嗟に駆け寄って、仲裁に入るが・・・
包丁を持った人物が誤って、被害者の胸を刺す。
これは喧嘩どころでは無いとなって、喧嘩相手ともども、凶器を持って逃亡と言うあたりかな。
 
「おーい、ちょっと待て」については、もう一つ別の解釈もできますね。
これは、被害者についての声掛けだった場合もありますね。
事件直前のUターンについて何らかのクレームを訴えようと、被害者の後を追ってきた人物が被害者に声を掛けたのであれば、離れた場所から「おーい、ちょっと待て」と言うのはありだと思います。
ただ、この場合はその後、トラブルで騒ぎになったりはしない気がしますね。
「騒ぎ」と言うなら、口論になった場合でしょ?
ペットをひき逃げしたとか、実害がなければ、わざわざ追いかけてこないでしょうね。しかも、徒歩でと言う事を考えとる、バイクで走り去る相手を、徒歩で追いかけようとは思わないと思います。
 
いずれにせよ、犯人の当時の住居は現場から徒歩で移動できる範囲内と言うあたりかと思います。
 
でも、捜査本部の人間も歩行者とのトラブルを想定しているので、付近の聞き込みは相当していると思うのですが・・・
まー目撃情報も無く、物的証拠も無いと言う状態なので、怪しい人物はリストアップできても、逮捕状を取るだけの証拠は無いのかもしれませんね。
 
犯人逮捕に期待したいですね。

参考リンク
兵庫県川西市バイク男性刺殺事件その2(最後の行動)

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2018/08/28

八王子スーパーナンペイ事件その3(スニーカーと吸い殻)

7月に警視庁から新たな情報がだされました。
A)犯人が履いていたとみられる靴の情報
B)事務所(シンク脇)に女性のDNA型が検出されたたばこの吸い殻が11本残されていた。

 

犯人の靴については、警視庁のページが詳しいです。
警視庁のページ(犯人が履いていた靴の特徴は?)
とりあえず、要点をあげると
1)現場に残された靴跡に該当するスニーカーは2種類(販売元がA社とB社)。
靴の使用状況については、真新しい靴ではなく、ある程度履き込んでいる靴。

 

2)A社の靴
スニーカーのサイズは26センチメートル、黒・白・青など7色あり、主に丸井各店舗で平成2年から3年に販売。
価格は7,800円で、4個の金属製のひも穴と2個のプラスチック製のひも穴があり、ミッドソール部分に2本の黒色ライン入り、かかと部分に靴のメーカー名が入っている。

 

東京、神奈川、埼玉の丸井及びアメリカ屋靴店での販売数は、21店舗で439足(白119足、青73足、赤64足、黒63足、茶59足、緑35足、黄26足)

 

3)B社の靴
スニーカーのサイズは26センチメートル、黒と白の2色あり、主にPARCO(パルコ)、丸井で平成5年から6年に販売。価格は12,000円で、7個の金属製のひも穴があり、かかと部分に靴のメーカー名が入っている。

 

都内での販売箇所  9店舗 19足(黒15足、白4足)
全国での販売箇所 49店舗 94足(黒60足、白34足)

 

写真はこちら

 



Photo_3

Photo_4

しかし、ちょっと驚くのは、値段が意外に高いですね。
平成2年から平成7年ごろって、バブル景気が平成3年に終わっているから、平成2,3年頃ならこの値段でも売れたのかな?

 

写真では質感とか分からないので、品質が良かったのか?
見た目は普通のスニーカーなんですけどね。

 

犯人はおしゃれに気を遣う人だったのか?

 

それとも単純に滑らない、履きやすく動きやすいと言う意味で選んでいるのかもしれませんね。有名スポーツメーカーなどではなく、一見してメーカーなども分からない、言い換えると、目立たない靴だとも言えますよね。

 

犯行の為に選択しているなら、慎重なタイプなのかもしれませんね。

 

そして、新たな情報としては
B)事務所(シンク脇)に女性のDNA型が検出されたたばこの吸い殻が11本残されていた。

 

これが微妙な情報なんですよね・・・
と言うのも、誰が吸ったのか分かっていれば、報道する必要は無いと思うんですよね。これだけの事件だから、当然、関係者からは聞き取りが行われているはずです。
当時、事務所に出入りした人間にこのタバコを吸った人間はいなかったと言う事なんだろうと思うのですが・・・

 

しかし、一つ盲点は、死亡した女性が吸った可能性ですね。
今回、タバコからDNAが検出できたけど、死亡した女性とのDNAの照合はされたのだろうか?既に死亡して20年以上が経過しているので、照合するサンプルが入手できない可能性はあると思うのですが・・・

 

そこは、はっきりしないので、とりあえず死亡した女性3名の物ではないとして考えると・・・

 

一般常識として考えて、吸い殻の処分は火事の原因になるから、そのまま朝まで放置するような事は無いでしょうね。

 

コメントにもありましたが、事務所を最後に出る人間が専用の吸い殻用のバケツとか、濡らして生ゴミ用のバケツなどに捨てると言うのが一般的な処理の方法だと思います。その後、灰皿は洗われて乾かされると言うところかな。

 

だから、もし、事件が起きなければ、最後に残ったこの3人が灰皿の吸い殻を処理して帰宅するはずだったと思います。

 

あとは、何時吸われたのか?
事件の前、最後に灰皿を掃除したのは誰なのか?
事務所で来客などもあるなら、こまめに灰皿は掃除されていたと思うわけです。

 

スーパーに出入りの業者って何時ぐらいまで来るのかな?
当時は24時間営業などでも無いはずなので、普通に考えて、午後5時とか6時ぐらいなのかな?

 

その切れ目に灰皿が掃除されたいたのかも分からないから、なんとも言えない部分ではありますね。

 

つれづれさんのコメントにもありましたが、セキュリティーが一度解除されたのは、ドアを出た後に吸い殻の処理を思い出して、戻ったと言う可能性はありますね。

 

ただ、捜査本部が発表したのだから、事件に関係する人物、つまりは複数犯?それとも女性の単独犯?と言う可能性があるのかな?
靴のサイズが26センチなら女性でも不思議では無いですね。
女性でも拳銃を持っていれば、それだけで十分威嚇になりますし。

 

でも、犯人が吸ったとしたら、犯人が事件後にわざわぜ、シンクまで灰皿を運んだと言うのは考えにくいですよね。
それは、共犯者の女性だったとしても、しないと思います。

 

シンクに運んだのは従業員で片付けようと思っての事と考えるのが一番自然な気がします。
だとすると、事件前に灰皿は既にシンクに運ばれていたと言う事になり、事件と直接関係が無いと言う事になりますから、そうすると、捜査本部があえて情報を出すような事でも無い気がしますね・・・

 

残るは、灰皿が事務所の応接テーブルにあった時に、犯人かその共犯者がタバコを吸っていたと言う事になりますね。
つまりは、犯行の直前に下見していた可能性があるのかな?
夕方以降に女性だけ3人になる事を犯人は知っていた可能性はあるのか?

 

まだまだ、謎は深いですね。

参考リンク
八王子スーパーナンペイ事件その2(報道SPと質問の回答)
八王子スーパーナンペイ事件その4(線条痕)

 

 

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2017/12/31

八王子スーパーナンペイ事件その2(報道SPと質問の回答)

2017年12月27日放送の報道SPの内容について質問がありましたので、その解答をまとめておきます。

まずは、番組の内容のメモ(ユーチューブの映像が途中まででした)
19:59 レジの一つを閉める、パート女性、2階金庫へ
2階事務所の鍵は営業中は施錠されていない
20:53 高校生二人が買い物をする(レジ記録)
20:56 最後の買い物客が店を出る。
21:06 閉店、近隣住民が明かりが消えるのを確認
その後、残りの売上金を金庫に入れ閉める
21:15 パートが友人電話(通話記録)
21:15 事務所のセキュリティーをON
21:16 事務所のセキュリティーをOFF 犯人と遭遇、事務所へ戻らされると推定
21:20 友人が車で到着、20分車で待機
21:40 友人が一旦、現場を離れる
21:55 友人が女将と一緒に現場に戻る。
22:00頃 2階事務所へ、この時、ドアの鍵は開いていた。事務所で遺体発見。
おおきなぬいぐるみが隅っこにバラバラと倒れていた。よく見たら人だった。

被害者女子高生の一人は手に自転車の鍵を握っていた。
女子高生二人はリュックを背負っていた。

***ここから質問、*が質問で=が解答***

*先ほどテレビでやっていた番組を見て、奥にある応接用のテーブルだけが斜めになっていたのが気になります。
=元にした見取り図もテーブルが斜めになっているので、発見時の状態なんでしょうね。
普通に考えれば、接客用の応接セットでそれは無いと思いますから、事件発生時の被害者か犯人の行動で斜めになったと考えた方がよさそうです。

 

*また、事務所2階は普段はカギが掛かっていなかったとか??
最後に2階からカギを掛け、セキュリティーをONにするカードを通してから被害者達3人で階段を降りて行くところで犯人に出合わせて、またカードを使ってOFFにした記録があり、またすぐに?事務所へ戻されたのではないか?とありました。

*でも、応接用のイスにはスーパーで買った商品のレジ袋が1つずつ置いたままになっていたので帰るところを急に犯人に戻されたなら、レジ袋はイスに置くような余裕はないんじゃないかと?
=上のテーブルの斜めの件と合わせると、犯人が支持して荷物を椅子に置かせた、その時にテーブルに接触してテーブルが斜めになったのかもしれませんね。

 

*これは外から犯人がセキュリティーのカードをONにして、ビックリした部屋の3人がどうしたのかと中からカギを開け?ドアを開けて外を確認したような時にでも同じようになるのでしょうか?
=これはなんとも言えないのですが、私の推測ではならないと思います。
セキュリティーがONされても、部屋の中にいる人間はそれを知る事ができないと思います。
そして、セキュリティーの種類にもよりますが、この段階で、セキュリティーが発報されて、セキュリティー会社の人間が駆けつけると思いますけど・・・

 

*来る時にも車で送ってもらった男性の友人に、また帰る時も車で迎えに来るように約束しておいて、その電話をしてから5分後には車で店に到着していたらしいので、事務所を出てから戻っても1分は少なくとも掛かるし、犯人が3人を部屋の奥まで追い詰めたり、テープで高校生2人の口を互いに塞がせたり、高校生の片手同士をテープで巻いたり、Aさんに金庫のカギを開けさせたりして、結構時間が掛かると思うので殺害まで本当に5分でやれたのかどうか疑問でもあります。(電話から2分半で殺害される?のは、もっと疑問です。)
=これは、犯行がどのぐらいの時間で完了したのか?は誰にもわかりません。
しかし、5分後に来た友人は犯人と被害者を目撃していないので、21:20までに犯人と被害者3人が戻れば、矛盾は無いですね。
その後、どのぐらいの時間で犯行が行われたのかはわからないのですが、22:00頃の発見時までに犯行が行われたと考えるしかないと思います。
でも・・・銃声が気になりますね。

 

3人が犯人に追い詰められ、部屋の左奥に逃げる感じで3人の足跡が多く残っていたそうです。
順番では金庫にまず試し撃ち、Aさんの至近距離から頭の正面に1発、その頭の上から1発。女子高生を床に屈ませて高い位置から頭の後ろ中央から頭の斜め上になるように向けて続けて狙って仕留め、これはプロのやり方だと。
迎えに来た男の友人も電気が付いているのにAさんが降りて来ないからといって着いてか

*20分も待っても事務所の中まで見に行かなかったりと不自然です。
何かを見ていたから入らなかったという気もするのですが・・・
=これは、「交際前の男女のまちあわせ」と考えると説明できると思います。
女性が遅れても、「今、来たところ」と言ってくれるような物かもしれませんね。
そして、女性の着替え中に遭遇して、印象を悪くしたくないと言うのもあるでしょうね。

 

*また防犯に不安がある外階段から2階へと、その日の売り上げ金運びを女性1人でやっていて、普段から店員2人しか?店にいないのも防犯上危ない事だと思います。
=別の報道では、この点を気にして、被害者のパート女性は一時退職していたとの報道がありますね。

*今回も店長の事が出てこなかったのですが、普通は店長はどこでも店にいるはずの人なのに、どうなっていたのでしょうか??
=まー、パート従業員とアルバイトに売上金の管理をさせているし、金庫の鍵も預けているので、楽天的な人物なのでしょうね。

高校生は2人ともリュックを背負っていた。
2人の上半身周りに血が多く、一方に長めに?入口方へと斜めに長く?広がっていた。
金庫も被害者達のお金も奪われていない。

*イラストのAさんの右目のにはパンダのような影があるような感じに見えた? アザ?
Aさんのいた?バー、または良く通っていた?バーでの証言では、男性客から何度もお金を貰っていた1人は退職金をつぎ込んで使い果たしていた? 
何人かの男性客とトラブルになっていた?ので、その中に犯人がいるのではないか?(金額が多ければ親族からも恨まれるかも??)
=このあたりの話は以前からあったようですね。
詳細は分かりません。

 

*Aさんは店の防犯に不安があることを良く言っていた?
=上にも書きましたが、それが理由で一時、退職していたようです。

店では万引きも多かった。
他にも色々ありました。
2階の出入り口にセキュリティーを作動させるカード式の装置があるとは知らなかった。*なぜ普段、鍵は掛けなかったのだろう?
=お金は金庫に入れて施錠しているし、1階には人がいて、目立つ外階段では不審な人物は出入りできないと楽天的に考えていたんでしょうね。
普段と言うか、「営業中は」と言う事のようですね。

 

*あと、発見者の友人の男性が「ぬいぐるみが転がっている」(?)ような表現をしたのが良く分からないです。
結構、死体の周りに血が広がっていたと思うので(もしかするとまだ血が流れている最中だったのかも??)、なぜ「ぬいぐるみ」という表現になったのか?
=ここも、本人の感覚なのでなんとも言えないのですが・・・
奥の壁にもたれるように死亡していた、パート女性の姿が壁にもたれる熊やパンダのぬいぐるみのように見えたのかもしれませんね。

 

***質問はここまで***
こんなところですね。
質問にもありましたが、犯行時間と銃声が気になりますね。
退勤から友人が到着するまでの5分間で事務所に押し戻せば、そこは矛盾がありませんが・・・
事務所の中で起きた銃声は車で待機していた友人には聞こえなかったのか?
聞こえないのであれば、友人が車の中で待機していた20分間で犯行を行い、その後、友人が現場を離れた15分間で逃走と言うのは矛盾がありませんね。

銃声が聞こえるのであれば、銃声を聞いていないと言う事になるので、犯行は友人が現場を離れた15分間で行われたと言う事になりそうです。

ただ、いずれの場合も、待機中の20分+現場を離れた15分と35分間の時間があるので、それだけの時間があれば脅すには十分ですよね。
目前で知り合いの女子高生二人が射殺されれば、金庫を開けてしまいそうです。
ただ、気の強い女性と言う情報もあるので、「死んでも言わない」と拒否したのかもしれませんね。

そして、今回の再現ドラマでは犯人が「階段で待ち伏せしていた」と言う事になっています。まー、セキュリティーのON/OFF記録を考えるとそれが妥当なんですが・・・

逆に言うと、これは、「犯人が内部の情報を知らない」と言う事の証明じゃないのかな?と考えるわけです。

犯人の手には拳銃があり、およそ無敵状態です。それがあれば、女性だけの事務所に押し入るなんて事に抵抗は無いでしょう?

それをしなかったのは、犯人が事務所の中の様子がわからないからなのかな?と考えるわけです。
待ち伏せして、「中から出てくるのが女性だけ」と言う事を確認してから、犯行に及んだのでは?と感じます。

でも・・・外で待ち伏せと言う事は、その時、さすがに覆面とかできないと思うんですよね。目撃されれば即、不審者といて通報されるでしょう?

だから、犯行時、犯人は顔を隠していない、つまりは顔を見られているので、犯行後は口封じをしなければならなかった、最初から全員殺害するつもりの犯行だったと思えますね。これは、別の番組で元鑑識員さんの証言にもありましたが、日本人らしくない犯行に感じますね。

日本人なら覆面をして押し入り、拘束して動けないようにして、お金を奪って逃走と言う感じでしょうか。

参考リンク
八王子スーパーナンペイ事件
八王子スーパーナンペイ事件その3(スニーカーと吸い殻)

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2013/11/08

八王子スーパーナンペイ事件

1995年7月30日(日)午後9時15分から20分頃、八王子市大和田町のスーパー「ナンペイ大和田店」の2階事務所に拳銃強盗が押し入り、3人を殺害した事件です。
被害者は、パートの女性A(当時47歳)、アルバイトの女子高生B(当時17歳)と女子高生C(当時16歳)の3人で、犯行時間は数分間(約5分間)。

犯人は何も奪わずに逃走している。店内は荒らされていない。

女子高生2人は粘着テープで口を塞がれ、手を粘着テープで縛られ、至近距離から後頭部に1発ずつ発砲され、即死の状態だった。
パートの女性は、体は縛られておらず、金庫の前で遺体が発見された。頭部に2発の発砲。
使用された拳銃は、フィリピン製のスカイヤーズビンガム(リボルバー)。

時系列
17:00 男性従業員退社、以後、女性従業員のみとなる
19:59 非番のCがBに会うためにスーパーに向かい、店内でBの勤務終了を待っていた。
20:00 店内の従業員はA,B,Cの女性3名のみとなる。Aは1台のレジの売上金を持ち、2階へ移動
20:30 店内でうろつく、40-50代の男性が目撃されている(レジ周辺はB,Cのみ)
20:51 Cが牛乳や卵を購入
21:00 閉店時間、Bは売り上げ金を持ち、2階事務所へ移動、Aが金庫にしまい施錠
21:06 Aが店内の戸締り消灯を行う、スーパー脇の路地で男の目撃情報あり。
21:15 事務所からAが知人男性に迎えに来るよう電話
21:17 近くで5発の銃声をカップルが聞く。Aの電話から発砲音まで2分30秒
21:20 Aの知人男性がスーパーの駐車場に車で到着、Aを待つ
21:45 Aが出てこないので先に行ったと思い、小料理屋へ向かう。
    小料理屋にAが居ないので、不審に思い、小料理屋の女将とスーパー事務所へ
    最初に女将単独で事務所に入るが、異変に気づかず、次に二人で事務所に入り、遺体を発見する

現場状況
A)発見時、事務所の鍵は開いていた。

B)A,Bは制服から着替えて私服となっていた。

C)Aは縛られておらず、頭部に2発の弾丸、皮膚が焼けた痕跡があった。腹部にも刺し傷があった。

D)B,Cは頭部に1発ずつ弾丸、口に粘着テープ、背中合わせに片方ずつの腕をいっしょに粘着テープが巻かれていた。

E)粘着テープには犯人の指紋の一部と汗が付着していた。

F)犯人は遺体周辺の血だまりを踏まずに逃走した。

G)金庫にも1発のみ撃たれた形跡あり、店内はあらされていない。

H)金庫は鍵とダイヤルの2重ロックで鍵は金庫に挿してあった。

詳細な事件情報については、他の専門のページを参照ください。

推測される犯行の流れ
1)犯人が店内の下見をする
2)閉店時間に店外に出て路地でタイミングを待つ
3)店が消灯された事を確認し2階へ侵入
4)事務所に居た3名のうち、高校生2名をその場で拘束

この後が問題、5発の銃声の間隔が分からないけど、短時間の間に5発発射された事は間違いないだろう。
問題はその順番です。
a)Aの頭部に2発発砲
b)金庫に1発発砲
c)B、Cの頭部に一発ずつ発砲
縦列組み合わせで6通りとなる。

a-b-c
a-c-b
b-a-c
b-c-a
c-a-b
c-b-a

順番を考える上でのヒントは
あ)高校生2名はどうして、拘束されたのか?
い)Aはどうして拘束されていないのか?

これは犯人が被害者3名に対して期待している事が、高校生2名とAでは違うと言う事なんだと思います。
背中合わせに座って両手を拘束しているのは、動けなくする為、逃げ出せなくする為でしょう。
そして、口にテープを張ったのは、会話する必要が無いから、あるいは、悲鳴を上げさせない為でしょう。

こう考えると、犯人は高校生2名に対しては、事件を発覚させない事を期待しているのだと考えています。

拘束されていないAについてはどうか?
それは単純にAには手足を使って作業を行わせる事を期待しているのでしょうね。
口にテープが張ってあったとの情報は無いので、口が塞がれていないなら会話する事も期待していたのだと思います。

状況から考えれば、Aに対しては金庫を開けさせる事、そして中からお金を出させる事を期待していたのだと思います。

次に殺意はいつからあったのか?殺害する予定だったのか?と言う点です。
最初から全員殺害するつもりなら、高校生2名を手間を掛けて、拘束する必要は無いでしょう。
まず、高校生1名を殺害、残った2名を金庫を開けなければ殺すと言えば、まず抵抗できないでしょうね。
あるいは、高校生2名を殺害して開けろと脅すかもしれませんね

なので、私は犯人の当初の予定では被害者を殺害する予定では無かっただろうと考えています。
拘束に使われた粘着テープが犯人の持ち込んだ物ならなおの事、拘束、窃盗、逃亡と言うシナリオを想定していたのだと思います。

もし、粘着テープが現場の物だったとしても、犯人が現場に粘着テープがある事をあらかじめ知っていたと言う見方もできますね。

では、現実に短時間のうちに全員が殺害された事をどう考えるのか?
私は犯行の途中で、被害者を殺害しなければならない理由ができたからだと考えています。
そして、現場を荒らす時間も無いと言う事をどう考えるのか?

それは、事件が発覚して犯人が逮捕される危険性が高まったと言う事だと思います。
憶測でしかありませんが、「Aが知人男性に迎えに来るように電話した」と言う事ではないか?と考えています。
あるいは、犯行そのものの、実行を妨げるような出来事、例えば、Aが金庫を開ける事を拒否した場合かな。

そこで、犯行を中断して逃亡を決断するが、逃亡に当たり、顔を見られた被害者を殺害する事を決断する。
そして、殺害後に何も盗らずに逃亡と言う事だとかなり説明できるのですが、問題はAの額の銃口で焼けた跡と金庫への発砲です。

銃口で焼けた額の跡は2箇所あるので、2発撃った後に行われたと考える事ができます。
これは、脅しの為に行っているので、片方ずつ、2回行った事になります。
しかし、実際の拳銃を突きつけられて、要求に屈しないと言う事があるのだろうか?と言うのが疑問ではあります。
だけど、そう考えないとここは説明できないですよね。

金庫への1発はどのタイミングなのか?
考えられるのは最初と最後のどちらかだと思います。本物の拳銃だと知らせる事と脅す事を兼ねて、最初に金庫を撃った場合。
それから、3人を殺害後にもしかすると、発砲で金庫が開くかも?と言う期待で1発発砲した場合かな。

とこんな事から、犯行の流れの続きです。
5)Aを脅して金庫を開けさせようとするが、Aがこれを拒否

6)本物の拳銃だと教える為に、金庫へ1発発砲。

7)それでも、Aは頑なに拒否

8)しびれを切らした犯人が女子高生の1名を射殺、直後に焼けた銃口をAの額に押し付け更に脅す。

9)それでも、Aは拒否

10)この為、残りの女子高生を射殺、直後に焼けた銃口を再度Aの額いに押し付け、更に腹を刺して脅す。

11)この時、Aがもうすぐ、「知人男性が来るから、逃げられない」と言った内容の発言をする。

12)これに慌てた犯人が、犯行を断念し、憂さ晴らしと口封じにAを射殺

13)そのまま、逃走する。

使われた拳銃はリボルバーで確認はできていないのですが、装弾数は6発だと思います。
残り1発あります。迎えに来る男性を射殺する事もできますが、そうすると、残弾がゼロとなってしまい、拳銃の利用価値がなくなります。既に5回発砲してます、銃声を聞いた周辺住民が通報する可能性がありますね。

逃亡の事を考えると1発ぐらい残しておきたいのが人情かもしれません。

あるいは、犯行前に1発試射していて、装弾数は5発だったとしたら、残弾がゼロなので、迎えに来た男性と格闘戦になった場合、負ける可能性も考えられますね。犯人は相手がどんな人間か知らないはずですからね。

この説の最大の疑問点は「Aが拳銃を突きつけられても金庫を開ける事を拒否する事ができるのだろうか?」と言う点ですね。普通なら無理だと思います。

なので、この点を補強しようとすると、「Aは金庫を開けたくても開けられなかった」と言う状況を考えると、犯人がそれを、金庫を開ける事を拒否していると誤解したと考えられます。

突然、犯行に巻き込まれたストレスで心因性の健忘となった場合かな。
鍵は金庫に挿してあったから、ダイヤル番号を思い出せなかったのではないかな?

最後にもう一つ、基本的な疑問ですが、どうして犯人は凶器に拳銃を選択したのか?
拳銃は強力な武器でまず、肉体でこれを防御する方法は無いでしょう。逃げるしかありません。
ただ戦う事を目的にするなら、最強の武器の一つだと思います。
・・・しかし、犯罪においては強力なだけでは選択できない面もありますよね。
最大の問題は銃声でしょう。ほとんど銃声など聞いた事が無い日本なら、銃声を聞いても銃声と判断できないかもしれませんが・・・

それに、拳銃は包丁などに比べても高価だと思います。
なので、拳銃はこの犯行の為に用意したのではなく、以前から所持していた物を犯行に使っただけなんじゃないかな?

しかし、それだけ強力な武器を持っていながらどうして、強盗先がスーパーなんだろう?
金庫には週末の売上金の526万円が入っていたとの事。
それだけあれば、銀行強盗とあまり変わらないかもしれませんね。

と言う事は犯人はなんらかの理由でこの日に金庫にそれだけの金額があると言う事を知っていたんでしょうね。

とは言え、全て私の妄想です。

犯人を知ると言われる人物の証言を待ちましょう。

参考リンク
八王子スーパーナンペイ事件その2(報道SPと質問の回答)

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2012/11/18

2001年室蘭女子高生不明事件その3(裏側から見える物)

いつもの、「裏側から見える物」シリーズです。
普通は出てきた情報が全て「偽装」の場合を考えるのですが、この事件の場合、少女の足取りについてはほぼ、疑う余地がなさそうです。

なので、ちょっと別の視点で考えます。
つまり、情報は正しいが、それを逆に利用された可能性は無いのか?

この事件を調べた人は、およそ必ず、ある「疑惑」にたどり着くと思います。
私もその疑惑は有りだろうと思います。

しかし、ちょっとまてよ。と考えるのですが・・・
あまりに、疑惑が出来すぎていないだろうか?
つまり、監禁場所の近くまで呼び出しておいて、失踪事件が発生すると言う事ですよね。
(疑惑の詳細は書きませんので、興味のある方はご自分で調べてください)

それって必ず疑われますよね?
最後に会った人物の信憑性を疑うのは捜査の基本でしょう。まず、必ず疑われるはずです。それに、監禁場所が失踪した場所の周辺と言うのも、必ず捜査される範囲に入るわけですから、リスクが高いですよね。

もちろん、過去には江東区マンション女性神隠しバラバラ事件などの、女性を性奴隷にしようとして、マンションの同じ階の男性が女性を自分の部屋に拉致して殺害した事件もありましたので、そのまんま、偽装などしない事件も時々はありますけど・・・

普通は計画的犯行なら、自分が疑われないような知恵を絞った偽装があってもおかしくないだろうと思うのです。

もちろん、疑惑を否定するつもりは無いけれども、全員がその1点を見てしまうのも危険だろうと言う事で今回は別の方向を考えます。

コメントにも近い意見がありましたが、この状況を誰かが利用して少女を拉致した可能性は無いのか?と言う事です。
バスを使っていたとしたら、バス停でバスを降りて、目的のパン屋まで20m(160mの情報もあり)で、時間にしても4分と言う短時間に偶然に少女に接触して拉致事件が発生すると言うのもかなり、奇跡的な偶然だろうと思うのです。

つまり、犯人は少女がこの場所、この時間に訪れる事を知っている人間なら、短時間の犯行も可能ですよね?

1)犯人は少女には14時の約束を連絡し、店長には13時の時間を連絡する。
もしくは、少女が13時の約束に遅れ14時に到着すると言う連絡を握り潰す。

2)犯人は店長の性格を知っており、少女へ遅れる事の確認の電話などせずに、怒って帰宅してしまう事を見越していた。

3)バス停で降りた直後に彼氏から13:42の電話「今ついた」と回答

4)予想通り、怒って店長が帰宅した後、バス停を降りた少女に声を掛けて、車に乗せる。
「店長が怒っているので追いかけて謝ろう」とか「今ならまだ追いつける」とか・・・
しかし、13:46の「今は話せないから後でね」が問題なんだよね。
電話に出る前に「彼氏と電話している時間は無いから後で掛けなおすと言って」と促すかな。

13:46の「今は話せないから後でね」を解決するのはこのぐらいかな。
後はそのまま拉致監禁すると言う流れですね。

いずれにせよ、顔見知りの犯行でないと難しいかな。

参考リンク
2001年室蘭女子高生不明事件その2(少女は何処へ?)

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2012/11/16

2001年室蘭女子高生不明事件その2(少女は何処へ?)

今回もこの事件について再度考えて見ます。
ただ、一度書いた記事が送信トラブルで全部消えてしまったショックで心が折れました。
なので、手短に書きます。

1)少女の最後の目撃情報は?
 とりあえず、ショッピングセンターの13:26の防犯カメラの映像と、13:30頃のショッピングセンター近くで同級生2人の目撃情報がある。
 つまり、この時間、この場所に居た事は間違いない。

2)少女はパン屋に向かったのか?
 これも、彼氏との電話の会話、店長の約束、PHSの電波の状況からパン屋近くに13:42分に居た事は間違いなさそう。

ここで、疑問点
・少女がバスの乗った目撃情報があるのか?今ある情報ではバスに乗ったと思われると言う推測情報でしかない。バスには24人も乗っていたのに。

そこで仮説を考える
仮説
A)少女はバスには乗っていない。ショッピングセンター近くで知人の車に乗り、目的地まで送ってもらう事になった。
目的地に到着した所で、彼氏からの電話に「今ついた」の回答
しかし、この直後に知人(運転手or同乗者)とトラブルになる。
4分後の13:46に彼氏の電話に「今は話せないから後でね」と回答

しかし、その後少女は車を降りる事ができず、そのまま連れ去られる。

この仮説だと、目撃情報が無い事、短時間に失踪する事が説明できます。

しかし、バスに乗った目撃情報があればこの仮説は崩れます。
その場合、バス停から20m(160m)のパン屋までの間で失踪したとする別の仮説を考える必要があります。

B)バス停からパン屋へ向かう間に知人の車に乗った。
 20mだったら直ぐですから、車に乗る理由はなさそうです。160mだったら乗るかも?
昼間だから無理やり乗せるってのはちょっと難しいと思います。
でも、可能性を考えるなら、この周辺で車を使った婦女暴行事件の発生状況などが知りたいですね。

C)バス停からパン屋へ向かう間に別の建物に連れ込まれた。
 しかし、昼間なので無理やりと言うのも難しいでしょう。可能性を考えるなら、この周辺での婦女暴行事件の発生状況が知りたいです。

D)パン屋の建物の中に入ってから失踪した。
 こちらも、誰にも見られずに中に入れるの?ってのが疑問な所ですね。
 建物の中の状況が分からないのでなんともいえない所です。

事件解決に期待しましょう。

参考リンク
2001年室蘭女子高生不明事件
2001年室蘭女子高生不明事件その3(裏側から見える物)

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