秋田小1殺害事件の謎!その59
3月25日、控訴審判決が出ました。1審同様に無期懲役です。
1審では、長女(当時9歳)を「橋の上で振り払った」と、殺害の状況を身ぶりを交えて証言。2軒隣の男児(同7歳)については「娘がいないのに、なぜ元気な男児がいるのか」という切なさと憎しみから殺害したなどと述べた。
ところが、控訴審では娘について「1審の最中から記憶にかすみがかかってくる感じになった」。男児についても「記憶がビデオテープのようにぶつぶつと切れたような感じ」と「健忘」へと変化。
裁判長が「今まで言っていたこととは違うのか」「なぜ殺すのか理解できない」などと問いただす場面もあった。
一方、検察側は「記憶を失っているとは信じがたい」と主張。
殺害された男児の両親は控訴審で、検察側の証人としてそれぞれ証言。父親は「都合の悪いことだけを忘れたと言い、反省の態度はみじんも感じられない」と怒りをあらわにし、動機などについて証言を後退させた被告を厳しく批判した。
証拠採用された調書でも「2人を殺して生きられるなら日本の司法はおかしい」と憤った。
母おやは「1審で『変わったことを見てもらいたい』と話していた被告の何が変わったのか」と疑問をぶつけた。
娘殺害から男児殺害に至る被告の心理状態について、1審は「娘殺害後に急速に記憶を抑圧し始め、2日後にはすぐに想起されない状態になった」とした。
だが控訴審判決では「記憶は完全に失われてはおらず、想起しようとすればできる状態だった」と判断。
1審が「記憶を保ちつつの連続殺人よりも悪質でない」として悪質性を減じた根拠を否定して事件の連続性を認め、さらに男児殺害の動機を「娘殺害の発覚を恐れて犯した」と結論づけた。
それでも「利欲目的でない」「執よう・残虐とはいえない」点を悪質性を否定する根拠に挙げ、死刑回避の理由とした。
さて、2審判決だけど、微妙にすっきりしないね。
1審では土下座までして謝罪した被告の証言が少々後退したのも、ちと気になるし。
1審判決から1年、この控訴審の間に被告にどんな心境の変化があったのか?聞いてみたい気もするね。
死刑を回避した理由が「利欲目的でない」「執よう・残虐とはいえない」と言う事なんだけどね・・・
辞書で調べて見ると「利欲」とは「利益に対する欲望」と言う事なので、「金銭的な利益が目的では無い」と言う事だね。
1審判決と量刑が変わらない事を考えると、多分、次のステージに進むんだろうな。
最近のコメント