井の頭バラバラ事件再考その5
今回はいただいたコメントの中にこの事件は臓器移植目的ではないか?と言うのがありまして、新しい見方だと思い、あれこれ考えてみる事にしました。
1)計画的性
この事件が臓器移植目的だとするならば、偶然の突発的な犯行とは考え難い。
理由は簡単で、臓器移植の手術は一人ではできないからです。
まず、レシピエント(臓器を受け取る側)患者がいて、手術スタッフが必要です。
手術スタッフも多分、執刀医、麻酔医、助手、看護士など含めて少なくとも5人ぐらいは必要でしょう。
しかも、通常臓器移植は迅速に行われなければならず、ドナー(提供する側)の摘出手術から30分ほど遅れてレシピエント側の手術を開始します。
この為、手術チームは2チーム必要でしょうね。
それともう1点、移植に使われる臓器の健康状態や適合状態は事前にチェックする必要があります。
移植したらHIVキャリアだったりしたら移植しない方が良かったと言う事になりますからね。
2)秘密保持が困難
手術室、設備、薬剤、スタッフが揃っている環境としては病院しか考えれないだろう。
問題は関係する人の人数が多い事、多分、全体で10人以上が犯行に関わっているとしたら、犯行の秘密を守る事は相当難しいだろうね。
お金で口封じと言うのは逆に再現の無い金の要求につながり、首謀者には都合が悪い。
また「死人に口無し」では1度に10人以上のスタッフが不明になれば周囲が騒ぐだろう。
3)ずさんな遺体処理
医療機関が関わっているしたら、バラバラに解体して公園のゴミ箱に遺棄するのはあまりに稚拙じゃないですか?
手間を掛けてバラバラにしているのに、最後の遺棄が誰かに発見される可能性がある公園のゴミ箱で他人任せと言うのが私にはどうも、チグハグに思える。
過去に組織的に殺人事件を行った事例としてはオームの坂本弁護士一家殺害事件がありました。
このオーム事件では拉致から殺害、遺棄までを組織内で行っていましたね。
この点は遺棄を担当した人物がセンスが無かったとか、下請けに出したら、こうなってしまったと言う事もあるかもしれないけどね。
4)殺人の必然性が無い
コメントにもありましたが、臓器移植をする為に殺人を行うには、理由がちと弱いと思う。
確かに、ドナーの数は少なく、順番待ちの状態とは言われるが・・・
殺人を行わずに、海外での移植の方法もあるからね。
その点でもし、移植が目的の殺人ならば、犯人(首謀者)は海外渡航できない人物、あるいは金銭的に海外での移植が不可能な人物と言う事になるかな。
でも、金銭的な問題は当てはまらないだろうな。なにしろ、闇で移植手術をするには正規に行う手術よりも多額の金額が必要になるだろうからね。(保険とか利かないでしょ?)
とこれらの理由で私は組織的に臓器移植目的で犯行を行ったと言うのは可能性は低いような気がしますね。
どちらかと言うと、個人レベルでメンタルに問題のある人物の犯行であれば、臓器移植目的も有りかなと思います。
そういえば、どうして臓器移植が出てきたのかな?
発見された遺体が全体の3割ぐらいで、残りの部分が未発見だからかな?
参考リンク
井の頭バラバラ事件再考その4
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